1.《ネタバレ》 これ牡丹灯籠だ もともとあまりホラーぽくないと聞いていたので中々おもしろかった ただ予告編通りのJホラーを期待して見たら裏切られるな 評判が悪いのはその辺か? あるいはおしい要素が沢山あってそこに皆が気が付いてしまうので見ていてイライラするのかも 前半で妙なPOV視線とか、ヒロインの家族のおかしな会話とか、ショッパなに出て来るぼろい段ボールなどでヒロインと家族の関係が見えてしまう しかもそのへんてこな会話を何度も繰り返す、演出過剰じゃないか 想像通りの「意外な展開」にはカタルシスは無い なのでそれが分かった時にもまったく驚きが無い そこは狙い通りの演出だろうがもうちょっとなんとかできなかったのか 前半ヒロインの前田敦子はぼんやりした覇気のない人物の芝居 実は取り憑かれた人間の最初の状態なのだが、説明が無いのでただの大根役者にしか見えないのがかわいそうだ この役は非情に難しいはず 前田の演技をけなす人が多いのはこれが原因に違いない 後半になって取り憑かれ方が半端じゃなくなるとなかなかうまいのがわかる 全然美人に見えないし損な役だ それに反して成宮くんは元々下手な役者の部類に入るのでラストの突然の乱心に説得力が無い ここが作品中一番の違和感があるところなのでよほどうまい芝居が出来る人をキャスティングするべきだったと思う もともと前田敦子以外のキャスティングはいまいちだ 特にミノルのキャスティングは失敗だ 霊能力者の存在とかへんてこな祈祷の演出、ヒロインの憔悴メイクやらおどろおどろしいライティングなどが、いかにも定番Jホラーの演出なのがこの映画を安っぽくした感がある エンディングは何か大事な表現が抜け落ちた感じ 唐突に終わらせた様にも見える トラブルでもあって端折ったのだろうか 尺もさほど長く無いのでここでもう一つドラマがあってもなんの問題も無いはず このラストでこの映画が普通のホラーになってしまったのはおしいと思った いろいろおもしろくなる要素があったのに残念だ