46.《ネタバレ》 二作目以降長らく続いてきた「ゴジラ=怪獣映画」の流れを断って、初作品の哲学に立ち戻った21世紀版ゴジラであります。現代社会に破壊神が降り立ったら、のシチュエーションのもと描かれるのは主に人間ドラマ。今作では指揮トップに立つ役人や政治家の右往左往がメインで、硬直した組織の縛りっぷりであるとか、首相の暴走発言による混乱とか、やたら長い役職名とか現日本国民である我々は肌でデジャブを感じるリアリティである。前半のどたばたっぷりはとても面白い。私はくどくど会議が展開中の中盤までの方が好きである。 邦画の常として、主人公クラスは人気先行のタレントをおいて脇をベテランで固めるパターンにはもう慣れてはいる。本作もしかり。長谷川のおぼつかなさを支える柄本明であったり、特に巨災対チームの面々がそれはもう素晴らしい芝居っぷりで心躍らせて観ていたのだが、突然冬のオホーツク海並みの冷や水を浴びせられるのだった石原さとみに。米国政府のブレーンというよりイキった日本人にしか見えない。この人が口を開くたび下を向いてしまった。つらくて。未曾有の有事に際しているのに毎日髪をきっちり縦ロールにしてくる人材は大統領にはなれないと思う。ヒラリー・クリントンだって国務長官時代は髪なんかにかまっていられなかったと言っていた。 とはいえゴジラの造型は素敵でした。ゴジラサイドに立つ人間がいなかったことが残念でしたが。あ、そして生活に根ざした圧倒的な恐怖感という意味ではやはり一作目には及ばないような。映像が綺麗でシステマティックだからでしょうか。 【tottoko】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-28 18:47:26) (良:4票) |
45.《ネタバレ》 12年ぶりの和製ゴジラ映画。どうしようかと思ったが、思い切って映画館で見た。(映画館で映画見るのは10年ぶり。)冒頭の東宝マークをバックにしたゴジラの足音と咆哮やタイトルの出方、始まってすぐの海を航行する船。ここまで完璧に一作目をなぞっていて、(この冒頭は思わずニヤリとした。)リメイク的な感じで行くのかと思っていたら、政府が出てきて84「ゴジラ」を意識してるのかとも思えた。でも、メインの登場人物に民間人が一人もおらず、ひたすらゴジラに対し右往左往する政府を極力ドラマを排して描いていたのは潔く今までのゴジラ映画にない展開で新鮮に感じられるし、それがリアリティを持って描かれていたのは良かった。主人公たちが専門用語の多いセリフを早口でしゃべっている(Yahoo!ニュースで見ると3時間分の脚本を2時間におさめるためだとか。)が、それが妙な緊迫感を生んでいる。しかし、岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」を意識しているというこの展開だが、比べてしまうとやはり重みが足らない感じはするのも事実ではある。フルCGで描かれたゴジラの動きがアニメっぽいのは、「エヴァンゲリオン」をやっている庵野秀明監督だからかと思う(加えて樋口真嗣監督もエヴァでアニメーターとして参加している。)ものの、これはこれでいいし、変態を繰り返し、姿を変えていくゴジラというのも庵野監督の案なのだろうけどエヴァをあまり見たことがないせいか、あまり気にせず、こんなゴジラもありかなと新鮮な気持ちで見ることができたし、ゴジラの恐怖感もちゃんと出ていたのが何よりいい。それにゴジラと戦うのはあくまで自衛隊の通常兵器であり、平成ゴジラシリーズに出たような超兵器が登場しないのも良かった。政治ものにしている時点で子供向けではないのだが、出演者に目をやっても一部を除いて普段こういう映画では見ないような人ばかりが出ていて、(この点も84「ゴジラ」と被る。)子供向けではなく、万人向けの大作映画としての怪獣映画をという意気込みが感じられる。とくに頼りなさげな総理大臣を演じる大杉漣と、彼のあとを受けて総理代理となる平泉成演じる農林水産大臣の緊張感のなさが印象に残る。ヒロインであるアメリカ大統領特使を演じる石原さとみがただの尻の軽そうな女にしか見えず、はっきり言ってミスキャストに感じるのに対して、市川実日子演じる人物のクールさが際立っていたのも印象に残る。ゴジラは完全に倒されるのではなく、凍結させられて終わるのは「ゴジラの逆襲」を思いだすが、やはり続編を期待させるような終わり方で、シリーズ次回作があったらまた見ようと思う。いずれにせよかなり満足できる映画になっていて見終わった後、またゴジラを劇場で見れて良かったと思うことができて良かった。伊福部昭の曲がゴジラのテーマ曲だけでなく、ゴジラシリーズのほかの曲も使われているのもよく、とくにエンドロールでも伊福部メドレーをたっぷりと聴かせてくれたのは感激するしかなかった。(また劇場で伊福部昭のゴジラ映画の音楽が聴けたのが嬉しい。)ただ、一つ言わせてもらえれば、ゴジラを倒す鍵を握る教授として喜八監督の写真が使われているが、生前の喜八監督は特撮映画には興味がなかったそうなので、いくら「日本のいちばん長い日」を意識しているとはいえ、見ていてなにか違う気がした。庵野監督がファンなのも分かる(ぼくも好きな監督の一人だ。)のだが、ここはもっと故人の意思を尊重して違う人、例えば平田昭彦や岸田森とかでも良かったんじゃないか。 【イニシャルK】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-16 23:13:26) (良:4票) |
44.《ネタバレ》 前情報はこちらでは高評価(現時点7.36)であった事、やたら「シン」とつく作品が発表されてて気持ち悪さを感じ、どちらかというと避けてました。最初ウーパールーパーみたいなんが出てきて、これとゴジラが戦うのかと思ったら全然違いました。自然災害設定なゴジラも意外性もあり楽しめました。世界観が見えてくるとおよそのストーリーは予想できちゃうんだけど、そこに至るまでの熱い過程が良かったですね。政府の議論がウダウダしてめんどくさそうだと思ったら意外と少なくて好感持てます。菅総理も裏ではあんな感じなんかな?、異質に感じたのは石原さとみだけども、細かいこと気にしないスキル発動で封殺し問題無しです。。。昔のゴジラでも純正日本人の子供の顔を黒く塗って、原住民(黒人?)として使ってたよね。。。そういう世界なんだから仕方ないけど、最大に異質に感じたのは、一般常識といっても良いほどの「ゴジラ」を誰も知らない事ですね、この世界の松井秀喜の愛称が何と呼ばれているか気になるところです。。。改めて過去のゴジラ作品の結末を思い出そうとしたけど、何も覚えてない事に気が付きました。。。ゴジラ作品が好きというよりも、ゴジラのおもちゃ(消しゴム)が好きだっただけかもしれない、ちなみにキングギドラが好きでした。。。改めて初期作品から再鑑賞して観ようかな? 【ないとれいん】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-09-06 10:51:33) (良:1票) |
43.比較的楽しめたのだが、ゴジラ映画では政治家の会話より派手な破壊シーンをもっと長く見たかった。 【クロ】さん [地上波(邦画)] 7点(2018-12-19 18:21:17) (良:1票) |
42.《ネタバレ》 もしも突然、東京に怪獣が現れたら、というシミュレーション映画のような体裁ですが、実際にはそれは作品を特徴づける意匠のひとつに過ぎないとも言えて、もちろん背景には現実世界で発生した様々な災害というものがあるのだろうけれど、では「我々が被災するというのはどういうことなのか」という部分には必ずしも深入りしてはおらず、「とりあえず逃げまどう人々」といういかにも怪獣映画らしい光景を、ここでは踏襲しています。あくまでここでのシミュレーションは、政府の危機管理に関する部分に限定して描いているようなところがありますね。で、しかも、誰が主人公なのか明確でない群像劇のような中で、まあ内閣の面々が一応は中心的に描かれるのかな、と思っていたら、彼らをあっという間に一掃してしまうという皮肉な展開。 新しいフォルムのゴジラの不気味さ、今までのゴジラとは一味違うだけに、何を仕出かすやら予想がつきません。一瞬にして街を炎で焼き尽くすシーンなどは、まさに圧巻です。 その一方、よく言われるように、全体的には、セリフをまくし立てるシーンが多くって、子供と一緒に観ているとちょっと集中力が持たないかな、とも。でもよくこれだけ色んなロケ地を探して来たな、と思うくらい、さまざまな光景が登場する楽しさってのも、確かにあります。 それにしてもまさか、ラストは毒殺とはねえ。しかも嫌がるゴジラに無理やり毒を飲ませて、なんだか拷問のようでちょっと後味が悪いのでした。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-08-19 15:12:55) (良:1票) |
41.嫌なことがあった日の夜、夢を見ることがある。これが現実でなければいいのに…との思いが私に夢を見させる。1954年、本多猪四郎監督のもと、世に出た初代ゴジラは明らかに原爆投下、大空襲を未知の怪獣ゴジラに置き換えたものだった。21世紀、「エヴァンゲリオン」の庵野秀明を監督に迎え、リボーンを果たしたシン・ゴジラは決して忘れえない3.11、すなわち大地震、津波、原発事故をゴジラに置き換え、こうだったらいいのに…との思いを映画という形で表現したものだった。と読む。「この国には有能な若い人材が官民に残っている。次のリーダーは問題ないよ」「スクラップ&ビルドでこの国はのし上がってきた。今度も立ち直れる」といった言葉の数々は日本人にとって多かれ少なかれ熱くなるものがあるはず。外国人がどう言おうと関係ない。日本人にとって、シンゴジラは傑作、佳作なのだ。日本という国が10年後も100年後も1000年後も残っていてほしい。アメリカ万歳映画は多く見てきた。たまには日本万歳も映画もいいんじゃないか、と思う次第であった。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-07-10 00:11:49) (良:1票) |
40.《ネタバレ》 MX4Dで鑑賞。以前にも書いたように、私は別にテーマパークのアトラクションを体験したいわけではないので、通常版で十分なのですが、時間が合わないのでしかたなくこれにしました。とりあえず、水がかかってくるのに閉口。 前半はなかなか面白く期待を持たせたのですが、中盤以降政治の話が頻出して失速。ずいぶんつまらないものとなりました。臨時閣僚がどーだとかこーだとか、どうでもいいんですけど。政治関係の話を話をカットしたら、かなりよくなったと思います。あとこの映画のダメなところは、登場人物の大半が政治関係者で、いわゆる「庶民の目線」がないということ。巨災対のメンバーは基本的に政治と関係ないですが、それでも庶民的とはいえないですなぁ。純粋に「被害を受ける側」が描かれていないということで。前半面白味を感じたのは、人間目線から破壊される街並みを描いたことが大きく、ゴジラが二足歩行になってからは当然空から捉えた画が多くなって、「庶民の目線」などまったく期待できなくなってしまいました。 さらにダメなのは、伊福部昭の音楽を使っていること。これまでのように「昔の続き」などではなく、1から話を作ったのだから、わざわざ昔の音楽を使うことなどないでしょうに。しかしこれは、ゴジラのキャラクターと関係しているように思います。本作に登場する「巨大不明生物」は、見た目と名前こそゴジラですが、中身は似て非なるもの。そもそも地球の生物だったのかすら怪しい。隕石に乗ってやってきたとか、次元の裂け目から現れたと言っても違和感がない、むしろその方が納得できるような存在です。そうしたものを「ゴジラ」たらしめるには、あの音楽が必要だったのでしょう。つまり、今やゴジラのアイデンティティというものは、あの音楽にしかないのではと思われるのです。それに、(無人とはいえ)バンザイ特攻みたいな場面で『怪獣大戦争』の音楽を使われるのは不快でした。それ以外にも冒頭の東宝マークとか、オールドファンを意識したようなところがあり、リスペクトといえば聞こえはいいのですが、そういう過去のことは気にせず作った方がいいのにと思います。本当の意味での新作を作るのであれば。最後も「またこのパターンかよ」って、失笑するしかないし。そのあたりが『シン』と名乗っておきながらも「新」になりきれていない憾みがありました。 あと本作の巨大不明生物は災害のメタファーにもなっているようですが、正直それは「怪獣映画」としてどうなんだ、と思ってしまうわけです。1984年版の轍を踏んでいるとしか思えない。もし本作の続編を作るとしたら、平成シリーズみたいな展開になるかもしれませんね……。改めて振り返ってみると、ギャレス・エドワーズ監督作品はちゃんと「怪獣映画」になっていたと思います。別に怪獣同士が戦うからというわけではなく。今の日本人が怪獣の登場する映画を作ったらこうなっちゃうんでしょうが、やはり「怪獣映画」としてはギャレス・エドワーズ版が一枚上手、という気がします。 【アングロファイル】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-12-07 09:49:18) (良:1票) |
39.もはや国民的映画の一つと言ってもよいゴジラ映画を撮るとなれば、普通の監督ならついつい既存のゴジラに引っ張られて中途半端なものを作ってしまいそうだが、そこはさすが庵野監督だと感心した。これだけのビッグネーム映画であるにも関わらず、物怖じすることなく、自分の信念に従う姿勢はお見事。ところどころに散見される庵野節にエヴァファンなら思わずニヤリと言ったところだろう。 欲を言えばもっと映像が何とかならなかったかと思う。ハリウッド映画みたいに、とは言わない。しかし制作費はなくとも魅力的な映像は作れるんだという何か日本人らしいセンス、発想、技術力といったものが見たかった。映像においてもゴジラの発祥国として、金にものをいわせるハリウッドゴジラをぎゃふんと言わせるものを庵野監督なら見せてくれるのではないか・・と期待していただけに残念である。 【ばかぽん】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-11-23 08:19:01) (良:1票) |
38.《ネタバレ》 子供の頃熱心に観ていたゴジラ。 庵野監督がどう表現してくるか、非常に興味の強い映画でした。感想はこれがゴジラ?というぐらい今までの特撮を覆す内容でまさに新ゴジラ。街を破壊し炎に包みこむ迫力満点の放射能。ゴジラは人間の敵、破壊神ということを再認識。 現実問題、本当にゴジラが現れたら国の政治的、軍事的な対応や原発をフォーカスしてました。過去のゴジラシリーズはそれが弱かった。 そこからくる人間のやりとりも新鮮。 続編を示唆する終わりかたにやや違和感あるものの映画館ならではの迫力を十分堪能できたと言えるでしょう。 |
37.《ネタバレ》 冒頭の配給クレジットの演出からしても原点回帰であることを宣言する。従来の守護神としてではなく、破壊神として跋扈する様を描くにしても、あくまでメインはその脅威に立ち向かう"日本人"の葛藤と決断に至るまでの会話劇である。序盤まではただの水蒸気爆発だろうと、どこか呆けてとぼけた調子が、次第に巨大生物ゴジラの確認、大惨事を引き起こすに連れて、圧倒的な無力感が広がっていく様は短編『巨神兵東京に現る』を思い出す。BGMにしてもテロップのフォントにしてもエヴァンゲリオンを彷彿とさせるもので庵野イズム満載。とは言え難解さはほとんどなく、ある種のやり投げ感もプラスに働いている。ゴジラを凍結させたとしても、いずれは対峙しなければならない現実。欧米のように核で済ませるほど単純で明瞭ではなく、後回しさせるところが日本人的。それでもこの映画は、現在でも混沌から抜け出せない日本人に対して、希望に満ちた「イエス」と答える。そういう意味では、特撮もとい邦画史の転換点になるきっかけを生むのかもしれない。 【Cinecdocke】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-09-06 19:34:46) (良:1票) |
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36.短い台詞を矢継ぎ早に連続させる事ででどんどんとシーンが進んで行くので、まるで映画の予告編を120分連続で観ているような気分になった。「映画は予告編が一番面白い」という名言(迷言)もあるとおり、これはこれで良いと思うが、観ている側の疲労感も相当なものだ。しかし日本映画にとってSFというのは比較的苦手分野かと思っていたが、日本のSF映画もここまで来たかっていうくらい見応えがあった。最後にこれはゴジラの名を借りてはいるが実際はエヴァンゲリオンの実写版なのだろう。 【rain on me】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-09-02 22:23:45) (良:1票) |
35.《ネタバレ》 そういえばゴジラ映画はこれが初だったりしますが 面白かったです。(ガメラは見たことありますが) 想像できないレベルの危機が日本に 訪れたら政府はどういう対応をするんだろう っていうコンセプトで硬派にシミュレーションしている映画ですね。 総理総理うっせーよ。ってぐらい 最終決定を何度もさせられるあたり 実際そうなんだろうなぁって思いました。 最初のゴジラの造形は、思ってたんとちゃう。って思いましたが 変化していく発想は良かったです。 そういえば今回のゴジラは火吐かないんだね って思ってたら、すんごいのを吐いたシーンと 最初の上陸のシーンは凄く良かったです。 序盤の電線越しのゴジラのショットが見る度に 使徒に対してエヴァを使わずに戦うエヴァンゲリオンを見てるような感覚でした。 にしても、特撮は想像以上によく出来てました。 あぁー東京駅がーって思っちゃうレベルです。 庵野監督が「東宝が珍しくお金を出してくれました」って言うだけあります。 ちなみに、最後の作戦はゴジラに凝固剤飲ませる以上に 他の作戦(とりあえず起こしてみて、ビル倒してゴジラを足止めするとか)の難易度高すぎやないですかねぇ 【シネマレビュー管理人】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-27 00:37:22) (良:1票) |
34.素直に面白い。 アニメの実写化は失敗が多い(ゴジラはアニメではないが)それはアニメの大筋のみを普通の監督が普通になぞるからだが、 この映画は違う、凄腕アニメーターがアニメのカット割と展開をセルフパロディ込みで実写に落とし込んだものだ。 ゴジラは使徒そのものだし、政府はネルフ発足前の対応だろう、まさにエヴァの前ストーリー 個人ではなくチームとして力を発揮する日本人の特徴、各方面でそれぞれ対応をとる政府、自衛隊、独立部隊 トップが替わっても結果を出す人材、他国の介入と裏で交渉をする立場のふるまいなど見ごたえあり。 この群像劇、外国の人に伝わるのだろうか、そこにも興味が行く。 秀作のアニメ同様これからネット上で、各シーンの小ネタが解析されていくのだろう、 なにしろ膨大な情報を秒単位で垂れ流していく映画であり、文字の意味や背景に何があるのか1回見たぐらいで解る訳がない ゴジラ以外のCGはかなり良くできてるし、ラストカットのフリは続編の有無に関わらず良い幕引き 映画として、とても良い出来だと思う。 ひとつ心配なのが(シン)ゴジラが全く新しいゴジラだったとすると、 (シン)エヴァンゲリオンが過去を捨てたものになる可能性が・・・それだと彼はまた病むよ。 【カーヴ】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-08-13 17:59:13) (良:1票) |
33.《ネタバレ》 この映画は公開時に映画館で見た。その時は「新しいゴジラ映画」というとらえ方で、難しい用語がおにょおにょ出てくる、そういう高揚感で劇場で見ていた。その時この映画の評価は6か8かのどちらかだったろう。 TVで放映され改めて録画で時々止めながら見てゆくうちに、ああ、やっぱり と思う所が出てきた。 1995年の阪神大震災では被災した。家は半壊。周りの古いアパートは全壊だった。ゴジラが通過した町の姿はその時の光景を(映画館でなぜ思い出さなかったのか?興奮してた?)思い出す。 海から上陸しようとしたゴジラの幼体が進むにつれ、運河に繋留していた船がゴンゴンと陸に上げられてつぶされるシーンは、完全に3.11での津波の映像と重なる。私が発生後6日目でボランティアで訪れた小さな港町はこの映画のシーンと完全に重なっていた。 「ゴジラという災害」に日本人が立ち向かう。そういう映画であり、その性格上、多分に政治、経済、防災、信条、姿勢、などなど日本人の琴線に触れるものばかり。 だからこそ、石原さとみ嬢(ホンマは大好き!)のエーゴの発音が気になって仕方がなくなる。これ、ある意味わかって仕掛けてると感じてる。 このあとの「シン」とは違い、ゴジラ以外はすべて現在の我々の時間軸にあるものだ。 『日本人が大きな災害に苦闘する映画』そういう映画として捉えたいね。別段、国威発揚の道具にする訳でもないが、そういう映画として記憶しておきたい。 だからエンタメとして楽しむべきところは少ない。さとみ嬢が水着でも着れば別なんだろうけどね。そういう楽しみは皆無。 一種の「社会確変ドラマ」として見る方が賢明でしょうね。伊福部氏の音楽が多用されていて、それは+1 よって7点です。 【亜輪蔵】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-12-20 14:31:22) |
32.《ネタバレ》 なかなかテンポがよく(特に序盤)、観やすい作品だった。 第一形態を見たときは、挙動が少々気持ち悪く、 てっきり「これは別の怪獣で、後からゴジラは出てくるのだ」と思っていたが、 進化するにつれ、お馴染みの姿になっていった。 現代にゴジラが出現したらどうなるか?という疑問に 一つのリアルな回答をしてくれたと思う。 (終盤の無人電車の突撃シーンは特に良かった。) また、政治・行政を安易に非難しない内容だったのも良かった。 ただ、石原さとみは悪くないと思うのだが、役柄上仕方ないのかもしれないが、 なんか作品から浮いていたようには思う。 【2年で12キロ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-09-23 15:03:42) |
31.《ネタバレ》 ゴジラ音楽を堪能した。ゴジラの無敵の強さを堪能した。自衛隊用語を堪能した。 DNAの話は変だ。石原さとみの英語は変だ。政治とか会議の話はややうんざり。 【ほとはら】さん [映画館(邦画)] 7点(2022-03-28 00:43:32) |
30.《ネタバレ》 ゴジラが東京駅で止まってから少し中だるみ感があるのが惜しい。これが無かったら8点か9点だったかな? その後の口に液体を注入するシーンは、幼少時に夢中になったウルトラマンシリーズを思い出しワクワクした。 クレジットでの俳優紹介で3人以外、大勢で紹介されていたのは驚き。 |
29.歴史と伝統を誇る日本怪獣映画の現代の作として恥ずかしくない出来栄えだったと思います。 編集などは監督の故岡本喜八氏へのリスペクトが感じられました。 また日本の行政サイドの描き方が過去の作品群に比してリアルで、特に色々有事の際の事務的障壁の煩雑さ、専門家と言われる人々の当事者意識のない評論家的態度等は今までこの手の作品ではあまり描かれなかった側面だと思います。 【クリプトポネ】さん [映画館(邦画)] 7点(2018-01-07 17:28:46) |
28.《ネタバレ》 面白かったと思う。この映画を政治的な面で見た場合にここまで被害を大きくした原因は序盤で「退避命令」発令中の中、町に残った民間人を助けるために攻撃命令を中止した「総理大臣」に注視したい。ここで「被害を最小減に・・・」の論理でいけばあそこは防衛大臣の進言を受けるべきだったと思う。あそこで「被害者が出となった場合の責任・・・・・」が頭をよぎったはず。元々形態があそこで変化するとは思っていなかった事も含め手の打ちようがなかったのだろうが、各大臣が「政治家生命」を考えた時点でこの国は終わっていたのだと思う。(そこで終わったら物語にならないわけだが) 好きだったのは在来線爆弾の際に伊福部さんの有名なあの曲が掛った時には妙な感動があった。日ごろ乗ってる電車があの曲と一緒に「ゴジラと戦ってる」って感じ? 【だだくま】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-12-06 07:58:30) |
27.なかなか気合いの入った作品で、最後まで楽しませてもらいました。パニック時における政府中枢の動きなども、けっこうリアルだったと思います。 しかし、疑問点が3つ。そもそもなぜ、ゴジラは東京だの鎌倉だのに上陸したのか。生物である以上、行動には何らかの目的があるはずですが、ただ街を破壊するばかりで意図がわかりません。放射性物質が欲しいなら、原発の核燃料しかない日本より、核兵器保有国の核燃料のほうがずっと濃度が高くて美味しいはずです。中国や北朝鮮ならほんのひと泳ぎ。それなりに高度な頭脳も持っていそうだったので、なお不思議です。 第2に、主人公の長谷川博己が政治家という設定に違和感。あそこまで実務を統率できる政治家なんて、いるんでしょうか。 そして第3に、それなりに名の通った役者がチョイ役でゴロゴロ出演したのも妙。よほど予算が潤沢だったということでしょうか。そんなカネがあるなら、圧倒的な違和感を放っていた石原さとみの英会話レッスンか、もしくは演技指導そのものにもう少し振り向けてもよかったような気がします。 【眉山】さん [地上波(邦画)] 7点(2017-12-02 02:05:56) |