5.《ネタバレ》 観たのは、たまたま時間が合ったからなのだが・・・重い。あまりにも重い。
現実にあったテロ事件を、犯人達の会話の傍受記録などを元に、かなり忠実に再現した映画だと言う。
基本的には、現場になったホテルの従業員のヒーロー的行為を描いている劇映画だが
犠牲者がつぎつぎと殺害される状況をストレートに描いているので、やられる側としての感情同期がハンパでなかった。
そして、観終わって考えさせられたのが「貧しき者」が「富める者」との差を《差別》と感じてしまうこと。
「持たざる者」が「持てる者」に対し復讐を正当化してしまう、人間の「愚かしくて悲しい性質」がそこにある。
貧しくても、他人と比較さえしなければ、貧しい中の幸せを追求して日々を生きていける。
しかしテレビやネットは、他人の幸せ、贅沢な姿、格差を見せつけてくる。世界が発展すればする程に・・・
これは、私たちが忘れかけている「世界の現実、人類の現実」を擬似体験させ、警告してくれる映画。だから重い。
※怖がりな人、緊張に耐えられない人にはオススメしません。
これに比べると『ジョーカー』など、かわいいものだ。