7.《ネタバレ》 インディジョーンズ3部作の成功で、そのテーマパーク的映画術を如何なく、ここで発揮してます。
監督のスピルバーグは2回結婚し、子どもも養子も含め、たくさんの子どもに囲まれて、生活している頃です。
父親のモチベーションの持って行き方の彼の問題意識が、ピーターパンを使った本作にふんだんに盛り込まれています。
その哲学はひたすら陽気です。
しかしスピルバーグには、ただの陽気さにはない知的なものが感じられてなりません。
彼は「リンカーン」以降、特に政治的な映画を創るようになるのですが、
この頃の彼の娯楽作品には、知的な陽気さがとても魅力になってます。
この後に「シンドラーのリスト」を創るのですが、その魅力が陰をひそめる、
最後の大作がこの「フック」なのだと思います。
「ジュラッシックパーク」後、彼はハリウッドの在り方を最前線で考える演出に傾いていくのですが、
僕は彼の本作でも見られる知的な陽気さ、その為の演出がとても大好きです。