16.武田鉄矢という俳優、説教くさかったり、計算高さが透けて見えたりと、鼻につくときがあるものの、私はけっこう好きです。この人は自己プロデュース能力が優れてるんですね。どういう作風なら自分が輝くかということをよくわかっている。これが過ぎて「俺が俺が」になってしまうと失敗するわけですが、この『刑事物語』、障害者問題に対する感動物語をベースに、ハンガーヌンチャクや高倉健のギャグでうまくスパイスを効かせ、エンタメ的に成功しています。確かにどこを切っても武田鉄矢しか出ず、その点アクが強くはあるのですが、ちゃんとわかりやすく面白い映画になってます。屈指の傑作とは言いません。それでも後でふり返ったとき「そういえばあれ結構面白かったよね」と思うような作品、私は好きです。素直にそこを評価したいと思います。 【円盤人】さん 7点(2004-12-09 23:09:33) (良:4票) |
15.《ネタバレ》 祝DVD化! 鉄矢のなんちゃってカンフーはそれなりに楽しく、シリアスな鉄矢のせいで一人お笑い担当として活躍する樹木希林は可笑しい。 しかし、いかにも低予算って感じで刑事物なので、派手な銃撃戦やカーチェイス、ましてや爆発なんて全然ないし、ハラハラドキドキするようなところもない。ストーリーは全然面白くない。 しかしラストの素晴らしさと言ったら、もう! 強く優しいのに、報われない。切ない笑顔が素敵な片山さんを誰が嫌いになれるだろうか。いくらショボいからといってこの映画を嫌いになどなれないのだ。 主題歌の「唇をかみしめて」が良いっ! 高倉健より武田鉄矢のがカッコ良いと思うぞ。(この映画では) 【すべから】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-21 15:06:54) (良:2票) |
14.《ネタバレ》 ひっさしぶりに観たわ。 当時、東宝は、寅さんに対抗するシリーズにするつもりだったと何かで読んだが、こちらは犯罪事件が基本で全体的にちょっと暗めなためか、長く続かなくて残念なことだった。 モテない割に女にはめっぽう優しい、蟷螂拳の達人刑事の物語。いいキャラクタだったんだけどなあ。 こんないい人の力の源が、「憎むこと」なのは考えてみると意外だが、その台詞を言う前の段階で、この人は相手を憎んでいる、と分かっちゃう武田鉄矢の芝居に驚かされる。この、女に優しく毎回誰かを愛してはフラれ、を繰り返している刑事と、力を発揮するときには相手を憎む、と言う部分の関係についてのドラマをもっと観たかった。 ところで、ラストに流れる主題歌「唇をかみしめて」は、ホントにいい曲だ。スナックのカラオケでたまに歌うと、大抵のおじさん達が褒めてくれる。歌唱ではなく、歌の内容を。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-10-14 15:13:30) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 知ってはいたけどあいまいだった刑事物語 今回改めてビデオ購入し改めてマジメに鑑賞致しました 武田鉄矢といえば、どうしても金八先生を思い出してしまう(たぶんそういう人多いと思う)ワタシ的に こんなアクションが出来る人とはすごく意外 不器用ながら人情味あふれる片山刑事 いやぁ~いいじゃないですか(当然ながら自然な博多弁がこれまたいい!) 優しい語り口と怒りのシーンのテンションの高低差がすごい なぜハンガーかも分かったし 全体的に面白い まぁ強いて言えば 蟷螂拳+ハンガーヌンチャクのシーンが暗めでもうちょっとはっきりみたかったかな ストーリーの荒さはちと気になるけどいいシーンが多くて(ラストの歌もいいねぇ)記憶に残る作品です でもしかし健さんあれだけ?(笑) ある意味なんとも豪快な映画でアリマシタ 【Kaname】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-12-03 08:34:53) (良:1票) |
12.このシリーズは好きでいくつか見ていますが、どれを見て、どれを見てないかは覚えていませんでした。 たぶんこの1作目は初見です。 何故ハンガーで戦うのかということを僕はようやく理解しました。 クリーニング屋さんだからハンガーなんですね。 そんな整合性のある理由があったなんて知りませんでした。 物語は事件と恋愛の2本立てといった感じで、終盤に彼女が犯人グループに拉致されて1本に繋がる感じですけど、何故彼女が狙われたのかはよくわかりませんでした。 事件の真相もなんだかくだらないというか、そんなに驚くことじゃないような気がしましたね。 まあ、のりピーの事件で感覚が麻痺しちゃってるのかも知れませんが・・・。 逆にこういった内容の作品を1982年に作っていたということは先見性があったというか、今も昔も覚醒剤は深刻な問題で、未だに解決の見込みはないということなんですかね。 物語の恋愛パートに関しては結構感動的というか、哀愁が漂っていて良かったです。 何度か泣きそうになってしまいました。 僕はこういった人情話には弱いんです。 それにしても、キャストが豪華ですね。 端役に主演クラスの俳優を起用するなんて贅沢過ぎます。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-10-11 13:32:36) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 2作目以降は観たことありますが1作目だけは観ておらずこの度ようやく鑑賞。 以降のシリーズに比べて片山刑事の生い立ちだとか、障害者の扱い、身売りなど、なかなか重いテーマ扱われており、単純に面白い、だけでは語るの勿体無いような気がします。 片山刑事の使う蟷螂拳も、本物の武術家とまでは行かないまでも実際に体を鍛えて実演しているのでなかなかの迫力。ラストの切ない展開も、今観ても考えさせられる作品でした。 なんだかんだ、このシリーズ大好きです。 【クリムゾン・キング】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-09-25 19:17:53) |
10.《ネタバレ》 演出がちょっと過剰な割に、筋立てはさほど凝らない。 映画って、だいたいこんなもんだったよなあ。 ワクワクして、時々笑えて、ちょっと哀しくて。 で、エンディングの歌が心にしみる。 映画って、それでいいんじゃないの。 |
9.《ネタバレ》 懐かしい面々、武田鉄矢さんのプロモーション作品的な先入観がありましたが、脇を支える方々が豪華でもうそれだけでも満足でした。 トルコ風呂だなんて、そういえばそんな言葉もあったものよと思い返したり、沼津のまちはこんな雰囲気だったのかと思いを馳せたり。 高倉健さんの登場には思わずニヤリとさせられました。 もちろん製作当時は懐古的なものであろうはずもなく、エンタテインメント作品としてつくられたことは当然で、実際おもしろかったです。 風俗や障害者についても考えさせられましたしね。 久子役の女優さんも美しかったし、田中邦衛さんのネタバレも演技力がもたらす説得力で作品を大いに盛り上げてくれました。 なんだかうれしくなりました。 やはり自分が生きた40年前の映画とそうでない作品とでは、思い入れみたいなものが違いますね。 映画関係者のお仕事って、うらやましいなと思いました。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-05-07 08:02:05) |
|
8.《ネタバレ》 シリーズ第1作、ハンガーヌンチャク誕生秘話(という程でもないけど)が描かれてます。そう、この武器はたまたま敵の商売道具としてそこにあったもの。これがもし、敵の商売がほかのもの、例えば・・・すみません、面白いコト何も思いつきませんでした。 それはともかく、ユーモアあり、アクションあり、涙ありの、娯楽作品、にしては少々モッチャリしたところもありますが。それでもこの作品、物事の「微妙な境界」という事に関しては、よく押さえています。例えば、“個室付き特殊浴場”を取り上げることで、性的な要素を描いておりますけれども、不幸にも風俗産業に身売りされ不本意に働かされているヒロインを描く一方で、必ずしも不幸一点張りでもない(むしろある種の自信すら感じさせる)ヒメコさんという風俗嬢も登場させてみたり。片山刑事が女子高生に説教とも懇願ともつかぬ語りかけを行うのも、倫理というべきなのか、それとも単なる願望というべきなのか。ヒロインに喫茶店の仕事を進める際、片山は、(風俗店と違って)キチンとした真面目な仕事、と言うのだけど、風俗が不真面目であるかのような言い方の一方で、風俗に救いを求める片山の姿もあったり。しかし、必要悪として風俗産業を全面的に認めてしまえば、その先にはやっぱり様々な不幸が生まれるだろう、ってのが今回の事件でもある訳ですね。 世の中、そういう線引きの難しさってのがあり、ときにはその境界において矛盾とも向き合わねばならないこと。本作では、もうひとつ大きな問題が取り上げられていて、障がい者であるヒロインと、彼女を思いやる片山刑事とが、描かれるのですが、相手を思いやる気持ち、支えてあげたい気持ちというものが、どこまで相手を尊重することでありえるのか。これについては、ラストの片山の、一抹の悲しみを湛えた祝福と反省の言葉によって、作品のもうひとつのテーマであったことに気づかされます。いい映画です。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-26 16:13:41) |
7.《ネタバレ》 鬱陶しい位(褒めてます、勿論)位にベタな武田鉄也を満喫出来る作品。 今見ると放送禁止用語/描写のオンパレードなので、残念ながらTV放送は出来ないと聞いた事が有る。物語自体は直球勝負の良い話しなので残念な事。 金八先生を観て感動した事のある人なら、DVDを借りて観ても損はしません。 【たくわん】さん [地上波(邦画)] 7点(2013-05-16 10:44:56) |
6.大昔、子供の頃にTVで放映された際に見て、とても楽しかった記憶があります。このストーリーから、DVD化されないのではと思ってましたが、念願かなってDVDを購入しました。前回見たのがいつだかも分からないくらいですが、結構細かいところまで覚えてました。面白い映画は、一度しか見てなくても、結構記憶に残るものです。登場人物の葛藤が、見ているこちら側にも伝わってきて、とても切なくなります。 【shoukan】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-09-05 23:40:16) |
【フッと猿死体】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2009-02-14 08:51:41) |
4.いやー泥臭い!しかし何ででしょう?もうかれこれ3回くらい観てしまいました。そして3回ともなぜかジーンとしてしまいます。このシリーズの武田鉄也はくやしいがかっこいいです。 【なったん】さん 7点(2004-02-27 22:02:06) |
3.主人公・片山元の生立ちが一瞬ですが語られます。実はコレがこのシリーズの縦糸であるのでチェック要。武田鉄矢初の脚本作品(片山蒼名義)ですので、細部にアラはありますが、渡辺監督はキャラクターの心情を見事に繋ぎ、ラストで泣かせます。画面は暗いイメージですが、古き良き映画作りの感が味わえます。 【TAKE】さん 7点(2002-08-06 07:09:12) |
2.武田鉄也は金八先生臭が鼻について好きではないんですが、このシリーズは別。田中邦衛のラストは感動! 【KEN】さん 7点(2002-06-23 05:28:16) |
1.武田鉄矢の脚本・主演でこの映画は実に泥臭い出来上がりの映画になっています。しかもヒロインは聾唖者で、最後に振られて去っていくという、「男はつらいよ」の刑事版という形式を取っている。泥臭いんだけど丁寧に撮られていて、見ていて飽きがないです。 【奥州亭三景】さん 7点(2001-11-09 17:35:14) |