4.惑星イオの採掘場という、すべてが人工的にセッティングされた舞台、そしてその中での主人公の孤独な戦い。これを、映画の画面という“横長”の世界を駆使し、見事に切り出していく手腕・・・・・・と、このストーリーのイマイチ度とのギャップこそ、まさにハイアムズ作品の醍醐味ですなあ(まあ、例外もありますが、ストーリーがイマイチなのが基本)。主人公が孤独な戦いを繰り広げるのはケッコウですが、いささか孤独過ぎて、話がもう一つ膨らまない。協力者のオバチャンや、妻子との関係など、料理のしようもあるだろうに、どうも消化不良。それに、クライマックスの「宇宙服同士の格闘」なんぞ、盛り上がるかどうか、考えればわかりそうなものなのに(笑)。それでも何でも、やっぱり目が離せないのが、さすがハイアムズ(もはや誉めてるのやらケナしてるのやら)。中盤の追跡シーンのカメラなんぞ、実にお見事。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-16 17:57:16) |
3.一見、SF映画の形を借りてはいるが、これは明らかに西部劇を意識した作品。保安官然としたS・コネリーに歩調を合わせるかの如く、SFXもすこぶる渋くて実にリアル。宇宙船での孤立無援の戦いを強いられる主人公だが、さすがにP・ハイアムズ監督だけあって、アクションの冴えは地球を飛び出しても健在で、船内を所狭しとカメラが追いかけ回すスピード感溢れる“定番映像”も、すこぶる快調。作品傾向がある種の軽快さを身上としている人だけに、全体的に少々重厚になり過ぎたきらいはあるが、アクション映画としては水準以上の出来で、まずは楽しめる一篇。 【ドラえもん】さん 7点(2003-06-15 17:15:15) |
2.美術はハイアムズの面目躍如。お金をかけてはいませんがハードSF系のお手本みたいな映像ですね。ストーリー自体はSFとはちょっと違うかも。 【みいしゃ】さん 7点(2002-11-19 19:19:55) |
1.うーん、だれもコメントしていないのね、この映画。でもこの映画でハイアムズの目指したヴィジュアルって、大友克洋さんの「アキラ」なんかに強く影響してるんじゃないですか。合理主義的なハードエッジなセットデザインがアホっぽいけど、本当はみんなどこか感じているんじゃないかな? パトレイバーの最新作でもエレベーターが出てきたけど、これが鉱山の減圧エレベーターにそっくり。廃棄物13号の動きは「レリック」にそっくりだったなあ。「カウボーイビバップ天国への扉」のモノレールのシーンは「シカゴコネクション・・・」みたい。あんまりいいたくないんだろうけど、みんなハイアムズ節の洗礼を受けてる様ですね。 【1984】さん 7点(2002-10-31 16:35:10) |