4.《ネタバレ》 93分で終わってくれてよかった。
いつものアレン作品のような軽快でおしゃれな音楽は無し、会話も笑いも無し。
ヨーロッパの、静かだけど描いてることはきっついという家族や夫婦問題の映画のようです。
まずオープニングあたり、母親イヴが次女のジョーイの家へ花瓶を持って訪ねるシーンがこの一族の紹介というか、どういうタイプなのかがよくわかるという秀逸なシーンでした。
イヴが手掛けた自宅や別宅のインテリアは、今だと断捨離ブームといっしょによく聞くようになったミニマムとかミニマルとかそんな感じで、
とにかくシンプルでおしゃれです。しかし「寒そうな家」これが私の最初の感想で、なんでもそうだけど手掛けた人の人となりが作品に反映されるっていうのは間違いないと思います。
娘たちは生まれた時から母親のイヴと成長してるので、なんだかんだ言っても自分の思い通りにしてしまう母親に慣れてるとこがあるけれど
旦那さんたちには耐えがたいことですよね、当たり前です。
とにかく自己主張が強いとこも母親譲りで、長女がいちばん母親の影響が強く下へ行くほど緩和される、
というか要領がよくなっていくといった方がいいかな?三女はいつも家族からいちばん遠くにいる。たまに帰ってきて愛想よく振る舞う。
誰かが何か言うたびに誰かが傷ついている一家「だったらその強い口調でガンガン、ズケズケ物言うのやめろよ」とずっと思ってました。
完璧を求める、芸術家になりたい一家の悲劇。いち早くここから逃げ出した人の勝ちってかんじです。
崩壊した家族がすごくわかりやすく描かれています。