12.女3人寄れば何とやらという格言があるほどだから、6人も集まった井戸端会議ならぬ美容室会議はさすがに姦しい。だがその姦しさがあればこそ、女性陣の団結力隣人愛はすばらしい。この映画に出てくる男性陣はシェルビーの父も夫も弟たちもみんな脇役、お飾りで存在感を示す場もないほど。それゆえ、女性陣の家族特に子どもを思う気持ちが伝わってくる。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-04 10:04:17) |
11.《ネタバレ》 女性はおしゃべりが好きだ。何でも気軽に話せ、愚痴を言い合える友達は貴重な存在に違いない。だから多少気が合わなくても、憎まれ口を叩いても、喧嘩をしても、やがて何事もなかったかのように仲直りできるのだと思う。あるいは喧嘩、和解、悪口、仲直りを繰り返すことによって、より一層強固で奇妙な友情が生まれるのかもしれない。いくら無二の親友がいても遠くにいては心もとない。遠くの親友より、相談できるご近所様ということもあるだろう。更に竹馬の友だったり、宗教もからめば、「友情」の一言では言い表せない「絆」が生まれるのだろう。その絆が本作の主題。美容院を舞台に普通の女性の日常生活がいきいきと描かれる。祝日、式、パーティ等の場面が多いのは偶然ではなく、そこは女性が活動する場だから。裏方で準備するのはたいてい女性で、頭が下がります。男といえば、近所迷惑を顧みずに鉄砲で鳥の木を脅したり、いたずらをしたりで、役に立ちません。シェルビーは、出産と子育てに命をかける女性の象徴。彼女が死して天使となり、母や子や夫を見守るのは当然でしょう。祈りとは運命を受容すること。 米南部の文化が紹介される。カラーエッグやクリスマスの家の電飾は、今でこそ珍しくないが、公開当時の日本ではまだ一般的ではなかった。プールにマグノリアを浮かべたり、アルマジロの巨大ケーキを作ったり、花婿の友達が銃を鳴らしながら登場したりと興味深い。娘の死を嘆いて涙する女性を友人が無理に笑わせる場面があるが、これこそ日本にないブラック・ユーモアのセンスで、周囲が悲しみに沈んでいるときに、わざと馬鹿をやったり、ジョークを飛ばしたりて皆を笑わせると誉められるらしい。運命を受容し、何もかも笑い飛ばすことができれば幸せでしょう。 原題「Steel Magnolias」のマグノリアは南部の州花で可憐な花だが、鋼鉄のマグノリアとなれば、伝統的に農業に携わってきた南部女性の芯の強さを指すのだろう。「鋼鉄のように強いはずの男が…」の台詞があるが、男性批判ではなく、自分の強さに気づいたということ。その強さは、それは出産し、子を育て、死を見守るという女性の役割に基づくものだろう。女性賛美の映画だ。男性の影が薄いのは、焦点を絞るための演出の妙。出産しそうな妻を乗せた車をバイクで追いかける。それも男の役割。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-12-18 23:47:49) |
10.好きなジャンルではありませんが、それでも感動してしまったので、とても良い映画なのだと思います。毒をはき、辛口のトークもするが、お互いに思いやりや信頼関係も強い。多くの登場人物の、それぞれの小さなドラマが上手にからみあっている感じでした。上質な映画を見させていただきました。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-07 16:23:13) |
9.《ネタバレ》 同じ南部が舞台の女性映画「キルトに綴る愛」は苦手でも、これは 6人の女優さんの個性が生かされたなかなかよい作品。 脚本家が妹をモデルにした肝心のシェルビーは難病ゆえにだいじに育てられ、母親マリンの払う犠牲を当然のごとく受け入れる我儘娘にも思えて、彼女の死に際してもあまり悲しみは感じなかったけれど。(ジュリア・ロバーツが苦手ってこともあるかな) 葬儀で憤りをぶちまけるサリー・フィールドと女っぽくなくガサツで意固地なシャーリー・マクレーンがよかったです。 特にウィザーは作品をひきたてるスパイス。 サム・シェパードやトム・スケリットら男性陣もさりげなく存在感を見せていい感じでした。 誰かが去っていけばまた誰かが生まれ、思いを受け継いでこの世は続いていく。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-27 01:30:02) |
8.《ネタバレ》 女性のキャストが多い映画は得てして苦手なのだが、この映画は面白かった。話の筋もあるにはあるし、それはそれで感動的なのだが、それよりも登場人物一人ひとりの思いに心を致し、彼女らの会話とアメリカの田舎町の雰囲気を楽しむための映画だと個人的には思う。時代背景を無視して、ひたすら恋愛模様のみを追いかけるオースティンの小説の現代アメリカ版といった印象を受けた。 脚本については、アネルのイメチェンのエピソードが唐突な印象があるが、その他の登場人物はよく描けていた。役者が皆うまく、安定した演技を見せている。群像劇はともすれば登場人物が多くて、印象を残せない役者がいるものだが、この映画はそれがない。男性キャスト含め全員が存在感を出すことに成功している作品だ。物語の本筋はどちらかと言うと悲しい話だが、観終わった後の印象もスッキリしており、気持ちが良かった。何か深い印象を残すという作品ではないが、疲れたときにふっと観かえしたくなる映画だ。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-10 00:15:45) |
7.世代も性格も価値観も違う女性たちの友情と、サリー・フィールドとジュリア・ロバーツの母と娘が互いを思う気持ちと2人それぞれがわが子を思う母親としての気持ちが心に染み入る映画でした。温かくて優しくユーモアにあふれ、特にお葬式の後に彼女達が口論になり、そして笑い合う姿が特に強く心に残ります。よくぞこれだけの顔触れが揃った豪華な女優陣それぞれの持ち味がよく出ていて、男が目立たない映画ですがお父さんのいい味も見逃せない。そんな人々が暮らす小さな町の描写に、優しさを感じさせる控えめな音楽が作品にとても良く合っていました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-06 15:11:59) |
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6.大人になってから観ると沁みる作品。サリー・フィールドの名演技に気付けば涙でいっぱいに・・・友情って素敵です。 【MINI1000】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-26 23:03:32) |
5.派手さはないけど、じんわりと心が温まってくるような良い映画でした。結構あっさりとしたストーリー展開ですが、出演者たちのユーモアの交じった見事な演技に惹きこまれ飽きることがありませんでした。 【TM】さん [地上波(吹替)] 7点(2008-05-09 20:29:22) |
4.《ネタバレ》 母親が病身の娘を思う気持ち、それを取り巻く女性とのやり取りがコミカルであり、哀しくもある。シェルビーの葬儀、墓前でのサリー・フィールドの言葉は胸をつきました。「男は肝心なときに、全く役に立たない」とよく言われるが、まさに其の通りの映画です。米国の記念日、行事に合わせてのドラマ展開にしているのには意味があるのでしょうか?(このあたりは風習由来などを知っていると、より深い解釈ができるのでしょうか?) 【プライベートTT】さん [地上波(吹替)] 7点(2007-08-15 18:19:48) |
3.《ネタバレ》 年をとってもこんな友情で結ばれていたら最高でしょうね。悲しい時も楽しい時も共有した友人。自分が若い時は、こういうおば様達の集団が大っ嫌いだったのですが…近所の誰がどーしたとかくだらない噂話ばっかりだしね。そういうのが平気な年齢になったのかな。しかし見事なまでに男性の存在が薄い映画です。まあ女優さんが曲者ぞろいだものね~。シャーリー・マクレーンの「病気じゃないの。40年間ずっと機嫌が悪いだけよ」…あなた最高です。 【Tweety】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-25 21:06:01) |
2.娘をおもうサリー・フィールドの気持ちも、ジュリアの気持ちも分かって切なかったです。あと女の友情っていいなと思いました。 【ジョナサン★】さん 7点(2004-08-22 15:37:43) |
1.小さな町で繰り広げられてゆく人間ドラマ。憎んで、喧嘩して、和解して、笑って、悪口を言って、また喧嘩して……。そんな繰り返しの中で切っても切れない、熱い友情が生まれていました。ジュリア・ロバーツの演技は目を見張るものがあり、とてもリアルに感じました。春の日曜日の昼下がりに観たい作品。 【もちもちば】さん 7点(2003-11-16 01:15:22) |