32.BD版143分は長いけど、ジル(キム・グライスト)が可愛いので7点。 【ガブ:ポッシブル】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2017-09-10 20:02:06) |
31.《ネタバレ》 全編にわたって趣味が悪く、黒いユーモアがふんだんに。たしかに笑えもするけど、笑ったあとにざらつくような不快感も残る。整形に血眼なオバサンたちは死んだら原型もキープできないほどに切り刻まれ、食事は色のついてるだけの何やらマッシュ状のかたまり。管理史上主義の世界では紙切れが異常な権威を持ち、暖房修理すら許可証が必要なんだとか。うあー、こんな未来像を構築したギリアムの感性には畏れ入る。畏れ入るが、例えば「時計じかけのオレンジ」にワタシは心胆奪われたものであるが、ブラジルの方はまだまだずっと理解可能な世界で、両者のエッジの効き方の違いを大きく感じたりもする。どっちが好きかと聞かれれば、いやどっちも好きというわけじゃないんだけど。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-31 23:37:46) |
30.《ネタバレ》 ストーリーは主人公が管理社会の中で運命の女を守ろうとするという割と良くあるディストピア映画ですが、鬼才テリー・ギリアムによってかなり変わったテイストになっています。普通のディストピア物ってそのストーリーの都合上、シリアスな雰囲気の映画が多いのですが、この映画は正統派なディストピア物でありながら、兎に角ノー天気。キャラクター達も何となく明るく、深刻な雰囲気は一切ない。サンバのスタンダードナンバー、「ブラジル」のリズムに乗せて悪夢的映像を見せる。そのセンスが凄い。だって水と油ですからね、馴染むわけがない。 例えば、主人公の友人で、情報省に勤めるジャックは、テロリスト(と政府が見なした市民)の尋問で返り血を浴びてもニコニコして娘に接している。こっちとしては困惑してついつい笑ってしまう。 さて、ラストの解釈についても書いておこうと思います。誰もが最初はアン・ハッピーエンドと思うあの救いのない(でもクレジットと共に流れるサンバは矢張り明るい)ラストですが、ある意味どれだけ管理社会が理不尽な暴力を振るおうとも、人間の想像にだけは入り込むことが出来ないとも取れます。いつの時代にも何らかの理由をこじつけて芸術の表現に規制をかける社会は存在しますが、それでも人のイマジネーションは無限であり不可侵だ!という謂わば妄想賛歌ではないかと思います。だから個人的にはアン・ハッピーエンドでもありハッピーエンドでもあるかなと。 因みにこの映画の多分元ネタであるジョージ・オーウェルのディストピア小説『一九八四年』はその人間のイマジネーションすらはく奪する一〇一号室という拷問部屋があるので、その分本作より更に凶悪なディストピア物と言えそうです。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-11-20 20:04:20) |
29.悪夢のような作品でした。ぼくも眠っている時こんな夢をみてよくうなされます。だから共感度があります。こんなカルトな作品を作るのは鬼才テリーギリアムらしいし、これが許されるもの時代だったんでしょう。 【タッチッチ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-11-14 21:31:37) |
28.これはギリアムの中でも賛否別れる作品だと思います。私は好きです。やっぱり彼の摩訶不思議な世界観が大好き。まるで夢でも観ている様な。そんな作品。情報に支配された未来でハエ一匹から始まる近未来ダークファンタジー。 【movie海馬】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-06-24 18:09:08) |
27.シュールな映画でした。「歌う人間レター(?)」が良かった。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-08 00:08:13) |
26.《ネタバレ》 1985年に公開された映画ということを考えても今見ても非常に良い出来だと思う。未来の電化製品、乗り物、食べ物、社会性などの細部へのこだわりは異常なほど細かく設定されていて驚かされた。特に未来と言ってるわりにローテクな所も面白いし、その辺の曖昧さをコメディのノリで使っていたりして、なかなか楽しい。観客を置き去りにしてしまうほど強引に突進むストーリーは気にはなったが、ある意味監督の熱意が伝わってきたし、暴走機関車のような疾走感がプラスになっている気もした。様々な要素を絶妙なバランス感覚(奇跡に近い)と意欲的にまとめあげた珍しい作品。 【taka-104】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-08 22:12:27) |
25.《ネタバレ》 カルト映画との前評判を聞いて観てみたがそこまでトンデモな映画でもなく。 EDの撮り直しがあったそうですが、中途半端なハッピーエンドよりはこの方が良かったですね。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-16 22:50:07) |
24.一歩間違えればクソ映画になるギリギリの綱渡りをなんとか渡りきった(?)ような作品。このバランス感覚は凄いと単純に思います。風刺に関しては、情報が出回っている現代の方が実感が湧きやすいのかもしれません。ロバート・デ・ニーロの無駄使いっぷりも良かった。他のどの映画に出ているデ・ニーロよりもカッコいいです(笑) 【njld】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-18 22:17:56) |
23.《ネタバレ》 どれだけ管理、抑圧しつくされた世界で身体の自由を奪われても、夢を見る事は奪うことは出来ない。その夢の中で最高の理想郷を見つけたサムは、見方によっては、この統制された社会から解放され自由と幸せを手にする事が出来たのかなぁとも思えました。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-25 17:35:48) |
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22.《ネタバレ》 ■これはまさに管理社会の典型だろう。サムは反抗者ではあるが同時に支配者の歯車でもある。国民が歯車となって管理社会を支えているから、管理社会は成り立っている。これは、サムライから自分の顔が出てくるところにも象徴されている。焼けた車から脱出する政府側の人間も普通のおじさんであった。 ■類似した映画「1984」と比較してみると、あちらではビッグ・ブラザーという独裁者の存在が直接的に描かれているのに対し、こちらでは直接的な支配者というものが描かれていない。あえていえば、社会構造ならびに自身の中に権力者は隠れている。こうした描き方には、フーコーの思想を思い起こさせるところがある。 ■とまあ、いろいろと興味深い作品ではあるのだが、個人的にはエンターテイメントとしてはあの雰囲気になじめず、興味深さだけで140分は長すぎる。ただ、「ガタカ」と比較して映像が醜い、創造力がないという批判には疑問。この映画は、そもそも「1948年に思い描いた1984年像」というテーマなのだから、変に古臭い未来、ごちゃごちゃした醜い未来であるのは必然だと思える。 【θ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-12-20 13:34:27) |
21.テリー・ギリアムって監督がどういう作品を好んで作るかという事を前もって分かって観始める人とそうでない人でかなり評価の分かれる作品かもしれませんが、風刺も挟み、笑いも挟み、最後にはやっぱりなという展開が待っていて。シナリオは決して一貫性は無く行ったり来たり感が否めませんが、この映画の世界に入ってしまうと本当に愉快で楽しいです。デ・ニーロがあの役で出演を許諾したって辺りが彼の凄い所かなあと。親はこの映画を観て、美容整形に慎重になりました。 |
20.《ネタバレ》 居心地の悪くなるリアルで不愉快な不受理さとでもいうか、阿部公房の「壁」とかカフカとかに通じるものを感じました。 頼りなくて自分勝手で未完成でマザコンの主人公、 バトル氏の家族の慟哭に感情を左右される気配も無く、正義感もなくただ保身の為に行動し続けて、 価値観やアイデンティティに葛藤する描写も無い。社会の非人間さに憤るのではなく自分の都合に合わない事に怒り、ジルに対しても一貫した求愛の押し付けだけ。そのジルは正常な人に見えるが、彼女への感情移入を働きかける描写は全然無く、夢の中に出てくる「美女」のような象徴的な存在でしかない。 そんな中、唯一信念と人間味を感じさせるのがタトル。彼のように自由になれたらと夢を見ながら拷問椅子に座り続ける主人公。 その哀れさがリアルでぞっとしましたよ。 心の通っていない上司と部下・・・人の話を聴かない美容整形狂いの女 ・・・包装紙だけが豪華な高級品・・・そしてやたら出てくる書類、書類、そして番号。うなされ続ける悪夢のようです(笑) 個人的にはクライマックス付近、タトルの身体に纏い付き続ける紙くずの描写! あれは気持ち悪かったーー。 【kiryu】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-12-23 18:30:38) |
19.鑑賞後、悪い夢を見ていたかのような気持ちになった。政府の特殊部隊が大勢で押し寄せてきて逃げ場がなくなるあの切迫感、たまに悪夢で経験する。実際こんな世界観、普通は睡眠中に脳細胞がショートしないと体現しない。ギリアムという人は目覚めながらにして夢を見ることのできる人なんだろう。 管理社会に材をとる作品は多々あれど、ここまで独創的かつコミカルな描写は珍しい。主人公にゴミを捨てるなと注意するおばさんの連れた犬のお尻に、テープがばってんに貼られているのに笑った。公共の場ではうんちも禁止というわけだ。お馬鹿なシーンだが、少し考えさせられる。路上に放置された犬の糞は確かに不愉快ではあるが、多少の不愉快も絶対に見逃されない社会は果たして居心地のいい場所か? 管理社会のおぞましさ、不自然さを端的に表す巧みな描写だったと思う。主人公が大量のチューブに手足を絡みとられてもがく場面も上手い。人間が機械を支配していたはずなのに、いつのまにか機械中心に生活が回っているという現代の皮肉を映像的にわかりやすく示している。 ただし、映像などは上手いと思ったものの、テーマにはほとんど関心がないので大きく心を動かされることはなかった。デ・ニーロ以外の登場人物の魅力ゼロだし。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-30 16:16:37) |
18.《ネタバレ》 面白い世界観。未来の小道具が独特だし、夢のシーン(主人公が空を飛ぶシーン)等は幻想的な美しさが有り、特殊効果的にも大変優れていると思う。本当に感性豊かな作品だと感じた。ただ、よく言われているようなのですが“キューブリック的”では決して無い。本気でそう思われているのならその人は何か勘違いされているのだろう。 夢が随所に出てくるのですが、物語の構成は世間で言われている程難しいものではない。むしろ淡々と進んで行きます。ただ、彼女と朝を迎えた所を逮捕されてから以降に脳の洗脳が行われるので(現実でないシーンが挟まれる)、その辺で訳分からなくなる人が出てくるのかも知れません。 実はこの映画、公開場所(時期)によりパターンがいくつか有ります。確かアメリカ公開版は、上映が長すぎる上にラストのバットエンディングでは救いが無さ過ぎるとの上層部の意見から大幅に変更を余儀なくされたようです。あと、日本公開版とレーザーディスク版(DVD版)とが有るようです。 【おはようジングル】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-09-02 18:00:03) |
17.あちこちに散りばめられたブラックユーモアが楽しい。 【NIN】さん 7点(2005-03-15 13:16:46) |
16.結構話題の映画だったが「未来世紀ブラジル」という題名から想像すると見る気が失せていました。たまたま見ることが出来ました。どうなんだろうなあ。。。。同じ題材だったら諸星大二郎の描く近未来SFの方が好きだなあ。テレー・ギリアムの思い描く近未来とその不安を「だらだら」見せられたって感じです。この「だらだら」ってところがいいのかもしれないが・・・ 【蝉丸】さん 7点(2004-08-16 23:49:27) |
15.公開当時見たときは正直面白さがわかんなかったんですけど、おっさんになった最近、十数年ぶりにDVDで再見。するとどうでしょう・・・これがなかなかおもしろかったんですよね。昔は正直意味がわからなかったんですけど、おっさんになってやっと理解できたというかんじでしょうか(汗)。世界観も良いですねェ。しかし、サム・ラウリーの行動にはイライラさせられましたね。あの自分勝手な行動には共感できませんでしたな。 【カズゥー柔術】さん 7点(2004-04-12 14:19:35) |
14.《ネタバレ》 全編、怪しい雰囲気。夢のような世界。B級映画と呼ぶには、もったいない気がする。好き嫌いがはっきり分かれる映画でしょう。 【吉澤】さん 7点(2004-03-23 21:45:16) |
13.社会主義国家とは実際こんなものだったんだろうか。同時期に「1984」が映画化されたけど、こちらにお株を奪われた感じ。美術がとても良い。「鎧武者」は英米人のトラウマを表しているようでちょっと笑いました。 【番茶】さん 7点(2004-03-19 22:00:52) |