4.小さな島に降り立った選挙管理委員の少女と、彼女を護衛するよう命令を受けた一人の兵士。考え方がまるで違う二人がボロイ自動車で島を一日かけて票集めをする・・・それだけの話なのですが、選挙に対してそれぞれ一家言ある島民とのやり取りの中、少女と兵士のほんの少しの心の交流を描いた良品。小さな島でも選挙に対する意識はやっぱり人それぞれ全然違うんだなぁと実感。そんな人々に説得を続ける少女の健気さや、終始ムスっとしている兵士が時折かける励ましの言葉が、それぞれ観ていて優しい気持ちにさせてくれます。最後のオチは邦題から何となく予想していましたが、別れの言葉を交わす間もなく離れ離れになったのは予想外。実にあっさりと終わりを告げた「特別な一日」。彼女への想いもイマイチ届かないまま、また明日から変わらない日常を送るであろう兵士の背中に、何とも言われぬ切なさを感じたのでした。