6.《ネタバレ》 1971年製作とは思えない清涼感ある映画です。セックスに興味を覚えた青年たちの「スタンド・バイ・ミー」といったところでしょうか?
年上の女性の脚線美には魅力を感じさせるものの、下品なヌードなど一切ないので、全編詩的情緒に溢れています。
雑貨屋にコンドームを買いにいくスリルは、どの時代の少年たちにとっても皆同じです。
ジェニファー・オニールはキャリアはあまりパッとしませんが、10代をとりこにする魅力的な女優だと思います。
私も一目惚れしました。
しかし、女性とセックスすることが、特に主人公にとって、この年頃の目的でしょうか?
私もこの時代の頃、年上の人に恋をしましたが、セックス願望よりも、この人の為に人生を歩みたいと思う気持ちの方が強かったような気がします。
戦死した夫の通報を知った青年は彼女を抱きしめて涙を流します。
彼は彼女に心底同情したのでしょう。
彼女は同情してくれた青年に唇を重ねて感謝の気持ちを伝えます。
しかし、彼の性的欲望まで満たそうとするでしょうか?
夫の戦死した通報が届いたその晩にですよ?!
これは、当時、初体験をテーマにした映画が頻繁に制作された影響もあるかと思います。
キス止まりでエンドマークを打ったら、不満を漏らす観客は沢山いただろうと思います。
個人的には「マレーナ」とは違う、プラトニックな映画の仕上がりを期待しました。
でも、テンポがあって青年の純粋な心を描いた素晴らしい映画です。
時間も短いし、お勧めです。