26.悪魔崇拝ならポランスキー監督。だが、この映画には「悪魔」そのものは出てこない。それを期待する方には、不向きであることを先に説明しておく。そう、この物語は、『悪魔崇拝』に身も心も捧げた人間がテーマだ。興味深いのは、通常は、悪魔に魅入られるかどうかは「その人間が選択すること」だろう。「悪魔に魂を売って願いをかなえてもらう」という言葉があるくらいだ。この作品では、どんなに悪魔に憧れ、崇拝する人間でも、「悪魔に選んでもらえない」のだ。悪魔が、魔の領域に足を踏み入れる人間を、選択する。そのことと、例の本がどういう関係があるのかは、ネタバレになるので伏せておく。ネタバレといえば、どうしてもラストのことになるが、確かにあっけない。このあっけない幕切れのせいで、かなり評判が悪いようだ。確かにサービスが悪く、エンターテイメントとしてはいただけない部分もあろう。だが、監督は、第九の扉が開かれた先にはまったく興味がないのだからしかたがない。その前、つまり、悪魔に選ばれる資格のある人間について、監督の興味と語りたいことは集中している。主人公のコルソ。彼は「映画の主人公」にまったく似つかわしくいほど、自分というものがない。主体性にまるで欠けている。欲望が靴を履いて歩いているような存在だ。金が入るなら善人を騙そうが何をしようが平気。その仕事自体も、自分の脳みそで手段を考えず、依頼人にいちいち電話で指図されつつだ。ひ弱な彼は、身に危険がせまっても、ひたすら逃げるだけで、イザというときは、正体が不明だというのに、彼女の素性をほとんど意に介せず、謎の女に助けてもらう。SEXも女に誘惑されなければ欲情しない。ラスト近くのSEXにいたっては、コルソはほぼマグロであり、騎乗位で犯されているかのように、苦痛と快楽の混濁した表情を浮かべるのだ。この映画にラブシーンもベッドシーンもない。あるのは、動物のように床や地べたでまぐわう姿のみ。そして、そこには愛のかけらもなく、策略と欲情が異臭を放つのみ。非情に気の利いた演出だ。人間の欲望は底がない。先に、「悪魔は出てこない」と書いたが、それは、ヤリをもってシッポがある悪魔は姿を現さない、と言ったまでだ。「悪魔」という漆黒の魅力をたたえる存在は、それを信じ崇め、悪魔の仲間に入れてもらえるなら何でもするという炎のような情熱に冒された、氷よりも冷たい心の持ち主たちによって、逆説的に、「確かに実在する」のかもしれない 【ルー】さん 7点(2002-11-20 21:22:46) (良:2票) |
25.あれはねえ、「ルシフェ」が「帰って」いったのよ。え、ちゃう? 【ぶんばぐん】さん 7点(2001-03-05 10:18:33) (良:1票) |
24.本当にジョニ-デップは良いです!!最後は謎に終わって…。ちょっとそれが気になるけど、まぁよかったほうかな?ああジョニーデップは良い!! 【patiko】さん 7点(2001-03-02 19:11:55) (良:1票) |
23.こういうゴシックオカルトの世界観が好きだ。そんな世界を、今を輝くジョニー・デップが旅をする。その横をついていく映画。ジョニー・デップの一番かっこいい角度ごしに、パズルのような伏線を回収していくのは楽しい。ただ、もうちょっとテンポよくてもよい。 |
22.《ネタバレ》 サスペンスタッチのファンタジー作品。2時間の長い作品だけどずっと惹き込まれて観てしまいました。門をくぐった先に何があるのか見たいのう 【ぷらむ少佐】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-12-22 23:42:37) |
21.《ネタバレ》 さすがポランスキー、悪魔の女との「天城越え」セックスがいいですなぁ(笑)肩の向こうに城が燃えるっと。オチは割と陳腐ですが、古書をキーとしたサスペンスは珍しくもあり、けっこう見させてくれます。それにしてもジョニーデップは無防備すぎでしょ…。 【JUKE】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-24 01:35:20) |
20.確かにこれを「ホラー」と思って観ると肩透かしを食うかもしれない。多くの方が指摘されている通り、非キリスト教圏の日本人には「悪魔崇拝」とか言われても「ふう~ん」位にしか感じないだろう(大体今の御時世、悪魔崇拝してる訳でもないのに「悪魔的」な人間なんて掃いて捨てるほどいるし)。駄菓子歌詞!この作品にはもう一つちゃんと「見所」があるのですよ皆さん!それは、我等がジョニー・デップ兄貴のお姿、そのもの!他の作品ではあまり見られない、短髪オールバック&眼鏡&口髭姿の何とだんでぃーでせくすぃーな事よ!それがポランスキーのフェティッシュで端正な映像に映えるったらあーりゃしない!思わず「ああ~んジョニー、そのお髭でアタシの左乳首をこちょこちょしてぇ~ん!」と悶え叫びたくなる位(なるなよ)。途中二回ほど、チョーお間抜けな表情を見せる所もあるけど、それはそれでご愛嬌。僕は結構満足しましたよん。 【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-18 17:05:37) |
19.あの双子のおじいちゃんも良いし、レナ・オリンに目を付けられたら逃げられない~。特に目新しくはないけどジョニーの変に力入ってない演技で、なんかすっと入っていけた。 【さら】さん 7点(2005-03-28 17:30:10) |
18.え?けっこう面白かった…。特にラストは、あれがベストだと思います。やり過ぎると「スターゲイト」(単なるゲート繋がり)みたいになっちゃうから、ポランスキーらしさがよく出ていて良かったと思います。デップはどんな役も似合いますね! 【金子淳】さん 7点(2004-11-10 21:16:29) |
17.《ネタバレ》 主演にジョニー・デップを選んだのは正解だと思います。ミステリアスな雰囲気が出てて何かにすい込まれそうな感じの作品。無必要なSEXシーンは気になりますが・・・あえて気にしない方が楽しめると思います。ラストシーンでは扉に向かって進むところで終わってしまい謎の女の正体があやふやですが・・・ディーン・コルソを気にいった謎の女が扉の向こうの世界へ導くために手助けをしたのだと考えています。簡単に言えば謎の女の正体は扉の向こうの住人でこちらの世界でいう悪魔のような存在だと考えるのが適切だと思います。 【マーク・ハント】さん [地上波(吹替)] 7点(2004-03-25 21:39:19) |
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16.3人のプレイヤーで双六ゲームをしている。勝ったら賞品がもらえるってんでうち2人はやる気マンマン。あと一人は半ば強引に参加させられた感じで賞品にも興味なし。ゲームの主催者はそのやる気なし男に何故か肩入れ。で、ゴール近くでやる気マンマンの2人は一回休みで脱落、やる気なし男優勝・・・と、こんな映画でしょうか?やる気マンマンの2人はあまりにも主催者に対する熱狂的な思い入れがあったために主催者に逆に嫌われたのかも。 【ばたあし】さん 7点(2004-01-12 19:13:55) |
15.私にとってジョニー・デップを初めて知ると同時に、ハマるきっかけとなった作品。 オープニングの、9つの門をくぐるシーンが、なんともうまい。 原作も読んだのですが、難しくて全部はわからなかったです。 映画のほうが、コルソをかわいらしく描いていると思った。やっぱり主人公には好感を持ってもらわないといけないからだろうか…あのコルソのヌケた感じがよかった。 あの宗教的な怪しさは、ちょっと、後々残る不気味さではあるけれど… 【揺香】さん 7点(2003-12-22 12:41:12) |
14.《ネタバレ》 個人的にはかなりお気に入り。ヨーロッパっぽいシーンも多いし、テンポよいし、ジョニーディップの怪しげなところも嵌っているし、敵役が大橋巨○みたいで笑えるし、悪魔のお姉さんもなかなかの迫力。ラストも私としては問題なしです。 【かもすけ】さん 7点(2003-10-28 23:00:43) |
【BAMBI】さん 7点(2003-10-21 13:18:30) |
12.《ネタバレ》 まず、この映画のオープニングとエンドロールが好きです。雰囲気が何とも言えずまったりしていて、何故か繰り返し繰り返し見てしまう。本の謎に関しては確かにあっけないですが、謎解きでなく、悪魔の謎に翻弄される男の姿が面白かった。ラストも「悪魔は出してくれるなよ~」と思っていたので、自分としては美しく締めてあって納得できました。 【しま】さん 7点(2003-09-09 02:03:27) |
【venom】さん 7点(2003-06-02 08:37:02) |
10.ネタ、設定、雰囲気、キャスト、どれも結構好き。ラストも「何じゃそら!」ではなく、「成程」と、言った感じだった。オープニングのクドさも、実はスキ。 【aksweet】さん 7点(2003-05-18 17:58:04) |
9.悪魔崇拝はなんとなく良く解らない所が魅力的です。足を踏み入れてみたい気がします。怪しい古書も読みたいけど、日本語版は無いかな? 【クロ】さん 7点(2003-05-07 11:55:47) |
8.バルカンが死んだ後の、コルソと「女」のキスで終わればよかったよ。悪魔なんていない、いるのは飛んだり、勘がよかったりする「女」だけってことで。 【メタトロン弟】さん 7点(2003-05-04 23:24:02) |
7.中世ヨーロッパと悪魔崇拝は好きな題材だ。単なる迷信、怪談話と笑うこと無かれ、ヨーロッパの歴史と切っても切り離せない深いテーマなのだ。それだけに映画で描くのが難しいテーマだと思う。あのラストシーンはあそこから先は人間が見てはいけない世界だということでしょう。「ジョニーかっこいい♪」というだけで映画観る人には分からないだろうね。 |