2.昭和三十年代、旧日本軍の軍事物資を掘り起こし、それを闇で売ることで生活の糧を得ていた在日朝鮮人の一団、通称「アパッチ」。井筒監督の「ガキ帝国」でもチラッと出てくるこのアパッチが実在していたということを知ったのはこの映画を通じてでした。【木戸満】さんの仰るように、やはり監督を始め多くの在日朝鮮人スタッフが関わっていたからこそ、当時の在日朝鮮人の良い所も悪い所も愛情を持って描けたのだと思います。ほんの少し前まで、在日朝鮮人に関する事柄が一種のタブーというか、「腫れ物」のような扱いだったことを考えると、この作品や「GO」のような映画が作られることは意義のあることだと思います。それにしても山本太郎をはじめ、濃ゆ~い役者たちが濃ゆ~い芝居してて、いいなあ。特に六平直政や山本純大がギラギラしててかっちょ良い。それに仁科貴も、父親(川谷拓三)に負けず劣らぬ味と愛嬌があります。早く本格復帰してちょーよ。