12.《ネタバレ》 個人的に第一話が良かった。
現在栃木県民で、子どもの頃小田急線も使ってたから、
夜の冬のホームで、乗り換えの列車待ちのせつなさやら、待ち合わせの時間がどんどんすぎていく焦燥感やらの
リアリティはすごかった。これって携帯以前の世代にしかあんまり実感もてないんじゃないかなあ。
あと、ボタンを押してしめる扉とか、東京の人は知らないよね。
僕は東広島ではじめて知ったけど。
ただ、滅多に雪の降らない栃木で雪が降ると電車が大変なことになることは、栃木の人みんな知ってるから、
天気予報で明日雪が降るかもっていう時点で、会いにきてもらうのふつう延期するよな、とは思う。
あかりちゃん、しっかりしてよ。
それに栃木ってそんなに遠くないよ。僕は小学校5、6年の頃、神奈川から東京に毎週末通ってたけど、
せいぜいその倍くらいの時間でいけちゃうから、ふつうに週末の朝でかければ時々会えたんじゃないとも思う。
久しぶりの彼女と会うのに、なんで夕方に出かけるかな、ちょっとありえなくない?
そういうのも、お話の都合なんだろうなとは思った。
あとみんなも書いてるけど、やっと会えたと思ったら、そこから納屋で一泊って。
「北の国から」じゃないんだから。おかあさん、心配してるよ。
もっとも、納屋で一泊って、もし本当にあったら、あの年頃だとすごくすごく特別なことだろうから、
その印象がずっと抜けないっていうのは、確かにわかる気もする。
年齢設定的にも、このせつなさの感じ、「僕だけがいない街」とリンクしてた。
第二話はなんだか、主人公の「自分は特別」感をもりたてるために、女の子が使われてる感があって、
僕は好きになれなかった。
第三話、彼女と別れて、仕事も辞めて、すごく落ち込んでいる時に、
過去の彼女と再会して、でもすれちがってそれだけって、
それは物語のエンディングとしてどうなのよ。
「まだまだひきずってる、俺はだめだな」とかそういうのがきっとあるはずでしょ。
見終わって、意味がわからなくて、ここでみんなのレビューみて、
いちおうお話の筋は分かったんだけど、妙にきれいすぎるし、よくわからないなって。
one more chanceも、大好きな曲だけど、死んでしまった二度と会えない彼女への思いの曲だって
思ってるから、そういう思いならもっと他にやるべきことあるだろ、
見失ったら、カッコ悪くても探しに行けよ、まだすぐそこにいるだろって
思っちゃったかも。
でもこんないろいろ感想書きたくなるくらい、心を動かされた映画ではあった。
ちなみに、新海さん、昨日はじめて「ほしのこえ」を見て、これが二作目。
NHKのスイッチインタビューで、どんなこだわりがあるのかとかは聞いていたから、
光とか雲とかの情景描写は、このあとさらにつきつめていくんだなあっていうのは感じた。