52.《ネタバレ》 大勢が観ていて、そして高い評価の映画。
1992年だから、もう25年前の映画。
ではあらすじ。
口汚く目の見えない元軍人(中佐)が、高校男子(高潔な苦学生)とNYで数日をすごす。
苦学生の目的は介護のアルバイトのお金(300ドル)で、元軍人の目的は自殺。
元軍人は人生に絶望しており、苦学生は退学の問題をかかえていた。
演出と演技がとても良いので、安心して観ていられる。
だが、元軍人の男が最悪である。暴言ばかり吐き、周りからすごく嫌われている。
それに盲目なのに、高級車(試乗車)を運転しスピード違反をする。同乗者がいるのに。
元軍人は実は良い人なのは分かる。
だが、どう考えても自己中心的な嫌な奴。
もし自動車事故を起こしていたら、どうするつもりだったのか。
この男、現実にいたら正真正銘のダメ男だし、自殺して悲しむ者はいないだろう。
だがこれは映画。映画だから楽しめる。
だから、(このサイトで)とても評価が高いのだろう。
ラスト、正義の演説と正義の結末。観客は満足するのだろう。
だが現実の組織(学校や企業)では、この映画の最終判決の「逆ばかり」。この映画の中の校長や有力者の態度が、現実では正義であり、そして金持ちが一番偉いと考えるのが現実の日本社会だろう。
だから、日本のこの映画サイトで評価が高いのは「おかしいな~」としか思わない。
「現実は長いものには巻かれろよね~」
「だけどこれ映画だしね~」
という前提で日本の人たちは毎日暮らしている。
だけど人間の理想は、この映画のような結末なのだろう。
だからこの日本の映画サイトで、この映画が、大勢から高い評価なのだろう。
最後に……二時間半と長いが演出がとても良いので退屈しないし面白いから、実は割と好きな映画。
退役軍人にはユーモアがあって、とても面白いキャラクターなのである。