八日目の蝉のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 ヨ行
 > 八日目の蝉の口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

八日目の蝉

[ヨウカメノセミ]
2011年上映時間:147分
平均点:7.02 / 10(Review 127人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-04-29)
ドラマサスペンス犯罪もの小説の映画化ロードムービー
新規登録(2011-05-08)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2024-09-28)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督成島出
キャスト井上真央(女優)秋山恵理菜(薫)
永作博美(女優)野々宮希和子
小池栄子(女優)安藤千草
森口瑤子(女優)秋山恵津子
田中哲司(男優)秋山丈博
市川実和子(女優)沢田久美(エステル)
余貴美子(女優)エンゼル
平田満(男優)沢田雄三
風吹ジュン(女優)沢田昌江
劇団ひとり(男優)岸田孝史
田中泯(男優)タキ写真館・滝
宮田早苗(女優)
広澤草(女優)
吉田羊(女優)
安藤玉恵(女優)
徳井優(男優)岡山のタクシー運転手
相築あきこ(女優)
井上肇(男優)
原作角田光代『八日目の蝉』(中央公論新社刊)
脚本奥寺佐渡子
音楽安川午朗
津島玄一(音楽プロデューサー)
主題歌中島美嘉『Dear』
撮影藤澤順一
製作松竹(「八日目の蝉」製作委員会)
日活(「八日目の蝉」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「八日目の蝉」製作委員会)
読売新聞社(「八日目の蝉」製作委員会)
配給松竹
美術松本知恵
松井祐一(特殊造形)
照明金沢正夫
あらすじ
恵理菜は赤ん坊のとき、野々宮希和子という女に誘拐され、薫という名をつけられた。両親のもとに帰るまでの数年間、幼少期を希和子とともに暮らしたことで、大人になった今も恵理菜(薫)の心には複雑な想いが宿っている。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想(7点検索)】[全部]

別のページへ(7点検索)
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
12
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
24.《ネタバレ》 当時小説も映画も話題になっていましたが、テーマ的に
気が進まずスルーしていました。今回テレビで放送されて初めて観ました。
観る側の立場や年齢によって評価が分かれる作品ではあるとは思いますが
現在の自分にとっては、非常に良かったです!映画館で観ていたら野々宮
さん確保からラストのことろで号泣してしまったかもです。

4年間とはいえ、仮の母親からの最大限の愛情を注がれて育った薫ゆえにその
後のわけのわからない展開に混乱し苦悩してしまうというのは皮肉ではあります。

子役も含めて役者さんたちの演技がすばらしかったですね。井上さんは
これまで可愛いだけのパッとしない女優さんだと思っていたのですが、こんな
演技力があったんですね、お見それしました。

他の人の評価の中でも触れられていたのですが、この悲劇的なお話の原因は母娘
にまとわりついた自分勝手で無責任なダメ男たちの所業であるのに、その点につ
いてほとんど描かれていないのはやや片手落ちとは思いますが(特に丈博さんは
実際なら世間から叩かれてボロボロになっていてもおかしくないのにその雰囲気が
なかった)、赤ちゃんを置いて外出したいきさつや秋山家の社会的立場などはくど
くど描くことなく、あくまでも野々宮さんと薫の描写に集中したということかも
しれませんし、それで良かったと思います。

無名の俳優で充分だった薫ちゃん確保の婦警さん役で吉田羊さんが出ていましたが、
あれって友情出演か何かだったのでしょうか。どこで出てくるのかと思っていたの
であれれっていう感じではありました。

【番外編】ダメ男たちについて:
本筋とは分けて考えるべきかと思いますが、最も非難されるべきは丈博氏である
ことは明らかですね。
避妊をせずにセックスすれば子供が出来る可能性があることを知りながら、子供が
出来ると将来は一緒になりたいが今は子供は作れないと堕胎を強要、その一方で奥
さんとはセックスして子供を作るという、支離滅裂な場当たり的な行動をとっています。

奥さんは当然そういうことを分かってはいるが、丈博氏への怒りも含め全てを野々宮
さんにぶつけてしまうような弱い人間と言えますが、非難する気にはなれません。
そんな男と不倫をした野々宮さんも、きつい言い方ではありますが、自業自得の一面
はあるし、責任は逃れられないとは思います。

もし実際に野々宮さんの裁判が行われた場合、弁護側が優秀であれば徹底して丈博氏の
責任を追及し、野々宮さんの行為は追い詰められ心神喪失となった結果の犯罪として情状
酌量を求めるでしょう。野々宮さんは薫ちゃんには危害を一切加えておらず、薫ちゃんは
両親から逃げ出して交番に駆け込んだことからも野々宮さんを愛していることは明らかで
この点も情状されるのではないかと思います。一方、生まれたばかりの赤ちゃんを家に放置
したことから、秋山夫婦の子供への愛情の希薄さも指摘できるでしょう。
また裁判で奥さんが「死んでしまえ」と罵倒したのは、野々宮さんの「空っぽの女」と罵倒
されたという供述を裏付けてしまいました。
奥さんは裁判ではあくまで子供を誘拐された可哀そうな被害者を演じなければなりません。
これらの点を訴えれば執行猶予はつかないにしても刑期はかなり短縮される可能性は高い
ように思います。

そして再び同じタイプの岸田氏と恵理菜さんは関係を持ってしまうわけで、物語の結末に
持っていくために必要だったとのでしょうが、これはいささかやりすぎではあります。
世の中はこんなダメ男だらけではないことを祈るばかりです。
キムリンさん [地上波(邦画)] 7点(2023-11-12 20:22:40)
23.《ネタバレ》  はっきり言って好きなタイプの映画ではありません。ただこの映画は、私のどーでもいい好き嫌いなんか乗り越えて、とにかく惹きこまれてしまう強さがあります。
 永作博美演じる希和子は唯一の犯罪者。でもこの映画で一番優しく描かれている存在でもあります。そして主人公の母親として描かれているのもやはり希和子です。なんだか『悪人』に似たプロットです。
 ただこの映画では森口瑤子演じる恵津子の存在も目を引きます。恵津子は恵津子で、やはり自分のお腹を痛めて生んだ我が子だからこそ、恵理菜に母親としての愛情を注ごうとします。ですが娘の自分を見るその目は他人をみる目。それは普通の人だったら精神を病んでもおかしくないくらい辛い現実でしょう。だれが恵津子を責められましょうか。恵津子は実の母親でありながら我が子を奪われてしまったせいで、母親となりえる機会を奪われてしまいました。もしかするとこの作品中最も悲惨なのは恵津子かもしれません。
 恵理菜は恵津子の前では娘を演じ、希和子の前では本当の娘としていられたのでしょう。
 劇中ずっと本心を見せない主人公。この人物は恵理菜なのか薫なのか。
 千草と記憶をたどる旅を続けるにしたがって、少しずつ当時の記憶がよみがえる。そして遂に封印していた自分の本当の気持ちと向き合う。『私は本当はこの島に帰りたかった。でもそんなこと思っちゃいけないと思った。』
 三つ子の魂百までと言いますが、この映画を見ると本当にそうなんだろーなーと思います。
 『私はお腹の子に美しい景色や世界を見せる義務がある。』『まだ会ったこともないのに、私もうこの子が好きだ。』
 なんて力強く感動的な言葉なんだろう。
たきたてさん [DVD(邦画)] 7点(2022-02-27 22:48:29)(良:2票)
22.ドラマの印象が強かったが、映画も本格的に作られている。
内容は比較的暗くちょっと長いので、気分が乗らないと観続けるのがきついかも、というのが難点か。
simpleさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-11-09 11:12:52)
21.《ネタバレ》 希和子を擁護するわけではないし、あくまで私個人の解釈ではあるけれど、希和子の恵理菜への愛情は本当の母親が子供へ持つ愛情と同じだったんじゃないかと思いますね。子供を欲しいと願う女性が何かの理由でそれが叶わなかったときの悲しみは想像するだけでも心が痛みます。

映画としては決して悪くありませんが、母親とエンゼルさんのキャラクターがテンプレート的だったのはマイナスでした。純文学でああいうわかりやすい愚かな人間が登場すると急に作り物臭くなって冷めてしまいます。恵理菜と希和子がとても良かっただけに残念ですね。劇団ひとりも、なんか笑っちゃって急に現実に引き戻されるんですよね。申し訳ないけど邪魔だった〜〜。
また写真がコンクールの大賞をとっただけで、あっさりと捕まってしまったのはちょっと納得いかなかったですね。子供の顔もかなり変わってるだろうし、あれくらいでバレますかね?恵理菜の父親があの写真を見て、自分の愛人だと気づいたのならまだ納得できますが、そういう描写もありませんでしたし。
なんというか全体的に爪の甘かったような気がしますね。もっと良くなったんじゃないか?という思いが強く残る映画でした。
ばかぽんさん [インターネット(邦画)] 7点(2018-02-19 06:38:01)
20.平穏な社会に遵法精神は欠かせないけど罪とか罰のルールは人が作るもの、その基準と心情にズレを感じるから共感するのだろう。
マンデーサイレンスさん [DVD(邦画)] 7点(2016-05-20 20:40:02)
19.誘拐犯を決して許してはいけないのだが、自分もこの子供くらいの年齢の子供がいるので、確かに今、この子が別の親元へいってしまった場合、本人も相当戸惑うだろうし、自分自身もおかしくなるほど悲しくなるだろう。そのくらい、0歳から4歳までの時間というものは短いようで長い、思い出のたくさん詰まった時間である。それは手間もかかるし、学校にも行かないでずっと一緒という、毎日が常に新たな発見の生活のため、親子の絆が一番深まる時期になるからであろう。この映画はその辺をきちんと抑えており、誘拐された側の悲しみはあまり描いていないので、不謹慎ではあるが、誘拐した側に共感してしまうという作りになっている。まあ、映画なのでそれでもいいのだが、なんとなく、誘拐した側に正当性を感じさせる作りなのは、後から振り返るとこれでいいのか?と疑問を持ってはしまうのだが、内容的には面白かった。
シネマファン55号さん [インターネット(字幕)] 7点(2015-01-26 14:09:56)(良:1票)
18.誘拐は犯罪とはいえ、いろいろ考えさせられる映画だった。
ホットチョコレートさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-12 06:57:12)
17.《ネタバレ》 子供がいない自分はどうしても希和子に感情移入してしまう。結婚して子供を産んだ(元)友人から思いっきり見下し目線で見られた事があるから余計;(あなたは結婚も子供も持ってないわよね~みたいな)
結婚も出来ない(不倫男は最初から責任とる気なし)子供も持てない希和子の絶望が分かる気がする。マロンちゃんの「これからも一人なんだ」という孤独も。
薫といられた4年間はすべてを引き換えにしていい程幸せな時間だったに違いない。それは誰かの犠牲を伴っているものだから、当然彼女は罰を受ける。それは刑に服する事ではなく「もう薫に会えない」という事ではないだろうか?
実母の不安定さは「罪悪感」からきている気もする。「あの時、車に乗せていたら…」
エリナ自身も実母を苦しめている自分に罪悪感を覚える。
最後のシーンでは「誰も自分を責めなくていいのだ」と言っているように思える。そのことに気づかせてくれるのが「赤ちゃん」だったのではないか。その事に未来への希望を感じるのです。
希和子の再会シーンはなくてよいと思う。あったら安っぽくなったと思うから。
果月さん [地上波(邦画)] 7点(2013-04-27 17:23:54)(良:1票)
16.《ネタバレ》 作品全体に流れる独特の重い雰囲気。どんよりとしたものではなく、むしろ透明。しかし危うい清さ。島でのひとときな平和な暮らしにもそれが添えられる。 また、小池栄子の演技にもびっくりした。普段のハリのある美しさは全くなく、社会の中で縮こまりながらも気ままにいきる様子が伝わってきた。見終わったあと心の片隅に何かを残す映画。ただ、その残った何かが、私は好きじゃないだけです。
CEDFさん [地上波(邦画)] 7点(2012-10-27 22:11:33)
15.原作未読。しかしNHKドラマ版は拝見済。なのでお話は知っていましたがなかなか良かったです。様々な目線から一つの事件を追いかけます。確かに当事者が誰かによっていろんな思考があるでしょうね。でも今回の場合、悪者を辿っていくとやっぱりカオルパパだと思います。浮気するなら期待をさせずに避妊もしろって。あと鑑賞後に気になったのはマロンちゃんとの子育ては大丈夫なのか?という事。彼女ちょっとヤバそうだったし。役作りにいつも感心する小池栄子さんに拍手。
movie海馬さん [地上波(邦画)] 7点(2012-09-30 17:31:06)
14.原作既読。
時系列で構成されていた原作とは異なり、過去と現在を織り交ぜながらストーリーを展開させており、映画の展開としては良かったと思う。
また、どちらかといえば原作は野々宮希和子(永作博美)目線で書かれている部分が多かったが、本作は秋山恵理菜(薫)(井上真央)目線で多くが語られており、エンディングの違いもそう気にならなかった。エンディングに限って言えば、原作よりも好きかも。
8日目の蝉は本来あり得ないはずの運命だが、人はあり得ないような運命の中でも生きて行かなきゃならないし、生きていることこそが喜びになることもあるんだろうね。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-20 02:00:11)
13.《ネタバレ》 揺さぶるなあ。自分の中のいろんな価値観を。
他人の子を誘拐して良い訳が無いのに、なんだろう、この気持ちは。
あんなにも悲しい「よろしくお願いします」は、未だ見た事が無い。
女性は単に産んで母になるのでなく、乳幼児期を共に過ごしてこそ精神が母になるのだろう。
その機会を奪われる残酷さ。他の人も書いているが、森口瑶子さん見事だ。
奪われた時間は、希和子が死んでも取り戻しようが無い事だと分かっている。
それでも「死んでしまえ!」と。それ以外に叫びようの無い実母の苦悩。
この映画は「今にも壊れてしまいそうな女」ばかりが登場する。
恵津子(実母)、希和子、恵理菜、千草。それにしても、マシな男が全く登場しない。

ここで誰も触れていないようだが、冒頭の「お詫びの言葉“も”ありません」は、
「謝罪の言葉“は”、ありません」と真逆の意味ではないのか?。
原作未読だが、あのタイミングで実母から罵られると、
「ひと言の謝罪も無い・謝罪する気持ちが無い酷い犯人」に見えてしまうが、
そこには、日本語のトリックもあるのでは?。
「謝罪の気持ちは言い表せないほどある。本当に申し訳なかった。
しかし、薫と過ごした日々を思うと何より“感謝”を言わずにいられない」
そういう逆説的と言うか、複雑な立ち位置ではないのか?。考え過ぎか?。

揺さぶられた勢いで、余計な事も書こう。
不謹慎かも知れないが「一夫一妻」の価値観って、本当に正しいのか?。
一夫一妻、多夫一妻、一夫多妻。もう、こうなったら「選択制」じゃダメ?。
じょるるさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-11 20:28:27)(良:1票)(笑:1票)
12.《ネタバレ》 発端は人間の強欲。動機はどうであれ、その時その瞬間の愛は本物。運命の定めからは逃れられないけれど、明るい未来を選択することくらいはできる。弱いのは子供だけじゃない、大人だってみな弱い。だから1人じゃ生きていけないし、誰かと関わり合いたいんだ。
VNTSさん [DVD(邦画)] 7点(2012-07-10 01:00:26)
11.《ネタバレ》 原作が気になりながら、原作を読む前に鑑賞。男性と女性、親である人とそうでない人によって感じるものがきっと大きく違うであろう作品。私は今後、女性にはなれないが、親にはなれる可能性がある。その時には精一杯の愛をもって自分の子どもに接することが出来る親になりたい。
いっちぃさん [地上波(邦画)] 7点(2012-07-03 19:52:54)
10.《ネタバレ》 特に興味もなかった映画だったのだが、見ているうちにだんだんと引き込まれた。他人の子どもを赤ん坊のときに誘拐して育てながら逃避行を続ける女・希和子(永作博美)を描いた過去と、成長した娘・恵理菜(井上真央)の葛藤を描く現代が交互に出てくるが、二つのパートとも丁寧で秀逸なつくりで、日本映画らしい日本映画になっている。本当は永作博美演じる希和子は憎らしい存在なはずなのに、話がすすむうちにこの二人が愛おしく微笑ましく見え、本当の親子ではないことをつい忘れてしまうほどだった。それだけに希和子が逮捕されるシーンは切ない。赤ん坊を誘拐された家族にとっては一刻も早くわが子に戻ってきてほしいという気持ちは分かる、でも誘拐された赤ん坊にとってはこのまま本当のことを知らずに育てられるほうがしあわせかもしれない、ふとそんなことを考えてしまった。あまり出演作を見ていないせいか現代パートで主人公を演じる井上真央には明るいイメージがあるのだが、暗い過去を持ち、その過去を肯定するまでの主人公をうまく演じており、幅の広さを感じた。ラストの恵理菜の決意も泣ける。暗く重苦しい映画だが、女性の強さや希望といったものを感じられるいい映画だったと思う。また、現代の希和子をあえて出さずに終わったのはいい意味での裏切り。後半の舞台である「二十四の瞳」でお馴染みの小豆島(二十四の瞳映画村が撮影協力としてクレジットされている。)の美しい風景も印象的だ。おそらくここでの生活が二人にとってもっとも幸福な時間だったのではないだろうか。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2012-05-24 23:15:02)(良:1票)
9.日本社会のうさんくさいものを全部寄せ集めたような良きサスペンス小説の良き映画化例。よくぞここまで世界観を大事に映画化できたと思う。テーマは「母性」というが個人的には「偽善」な気がする。しかし結局日本文学、日本映画ってのは小豆島に行き着くのかねえ・・・
Arufuさん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-19 00:46:21)
8.《ネタバレ》  この映画の幸せ感って、何かを「見る」ことのか。
 希和子が薫に言った「綺麗なものいっぱい見ようね」が、幸せの一つの実現とすると、八日目に他の蝉が見られなかったものを見た、つまり成長した薫が”八日目”に見た「綺麗なもの」は、十数年間憎んでいた育ての母の、自分への愛情と、その思い出だったのだろう。
 それが、最後に「まだ見てもいないこの子のことが~」となる結末は、巧い。
運命に翻弄されたこの少女が、母親の愛情を知った事を、希和子に教えてあげたくなった。「良かったな、お母さん」と。
Tolbieさん [DVD(邦画)] 7点(2012-01-15 17:25:18)(良:2票)
7.《ネタバレ》 冒頭で、
被害者に向けて
感謝を口にする。
終盤で、
第三者に向けて
口にする言葉。
同じ1人の女が口にした言葉が、
鑑賞後に初めてつながる。
謝罪や反省の気持ちより、
女の中であふれる想いは、
我が子が自分に向ける笑顔、
我が子が自分を呼ぶ声、
小さな手、男の子用の服が似合う姿、
その全て。
だから、それ以外の言葉が出てこないのが、
心底理解できてしまう。
乗船場で女が最後に口にした言葉は、
我が身の保身でもなければ、
傲慢で身勝手な想いでもない。
そこにあったのは、
我が子を心の底から想う、
母の見返りを求めない、
一心不乱で頑な深い愛情だった。
好きや愛してるよりもずっとずっと、
心のこもった言葉。
与えるだけで
心が満たされる唯一のそれ。
だから、感謝しかない。
そして、それを与えられてしまったら最後、
それの温もりは一生忘れられない。

本物の家族の為、
忘れよう、
思い出さぬよう、
そうしていたそれが、
溢れかえり、抑えきれなくなった時、
それのあまりの深さに気づき、
膝が崩れ、泣き崩れた娘の、
最後の言葉がその全てだった。

ふつうに生活をしていたとしても、
それが得られる保証はない。
彼女が得ていたそれが、
ぼくの目には不幸で幸いな
八日目の蝉だった。
ボビーさん [映画館(邦画)] 7点(2012-01-14 00:51:23)
6.《ネタバレ》 赤子の誘拐犯とその女性から実の子のような愛情を受けて育てられた娘。終始重苦しい雰囲気ですが、一昨年末に旅行した小豆島を舞台にして複雑な“母娘”2人の物語がつながる終盤に感動がありました。
獅子-平常心さん [DVD(邦画)] 7点(2012-01-11 23:54:43)
5.地上に這い出た蝉は本能で鳴くのだ
長谷川アーリオ・オーリオさん [DVD(邦画)] 7点(2011-11-21 18:48:38)
別のページへ(7点検索)
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
12
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 127人
平均点数 7.02点
000.00%
110.79%
200.00%
343.15%
464.72%
586.30%
62822.05%
72418.90%
83023.62%
92116.54%
1053.94%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.12点 Review8人
2 ストーリー評価 7.25点 Review12人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review11人
4 音楽評価 6.63点 Review11人
5 感泣評価 6.90点 Review11人
chart

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS