6.若き日のカトリーヌ・ドヌーヴが、その性的魅力をプンプンと匂わせ、狂気に満ちた女性を自然に演じたサイコ・スリラー。
終始、ネグリジェのようなキャミのような、露出度の高い服を身に纏い、観ている私を誘惑する。
途中、脚を露わにしたドヌーブに欲情し、衝動的にドヌーブにのしかかる管理人が出てくるが、その気持ちよく分かる!
あのスタイルに、あのブロンドに、あの脚を二人きりの密室で見せられたら、あのスケベ管理人でなくとも、どうなるか分からないね。
後半はひたすら幻覚に襲われ、精神的に壊れたドヌーブを繰り返し見せる展開。
これは少々、くどい。
それより見所は前半部分か。
姉の連れこむ男や、自分のボーイフレンドを嫌悪の対象とみなしながら、妄想するのは知らない男に犯される状況ばかり。
性に対する好奇心と嫌悪感が織り交ざり、精神に不安定をきたしている思春期の少女を描いているかの様で面白い。
ドヌーブは本作の2年後にブニュエルの『昼顔』で、若干23歳にしてガイコツのような老け込んだ状態になってしまうが、本作ではまだかろうじて若い魅力が残っており、いやらしい意味で楽しめる。
それにしても本作では21歳だというのに、なんか目元が老けている。
ブロンドとあのスタイルがなかったら、単なる老けたおねえちゃんだ。