3.《ネタバレ》 日本版『セブン』という感じ。殺人を芸術に見立てて猟奇的な殺し方をする犯人と、それに家族を狙われる刑事の話で、視覚的にグロいのが苦手な方にはちょっと・・・な内容。タイトルも、殺人を芸術になぞらえ、それらを展示する舞台としての『ミュージアム』とのことでなかなかサイコな映画でした。
被害者同士の共通点を探ったり、そこから犯人を割り出していく過程などはザ・刑事ものという感じで刑事ドラマ好きなら楽しめると思います。よくある刑事ものという意味では、家庭を顧みない刑事が奥さんに捨てられたりその家族が事件に巻き込まれるというシチュエーションもあるあるかもしれません。たまたま入ったお店で犯人とニアミスしていたとか、捜査で訪れた部屋に住む女性の彼氏のふりをして逃げられた、とかけっこうコテコテの展開でしたけど(笑)
最後の最後で犯人の光線過敏症が心因性のものだと明かされ、その後刑事の息子にアレルギーの兆候を見せて映画が終わるのですが、そこは正直、だから何?という感じでした。別に光線過敏症だから猟奇的殺人に走るわけではないし、大変な目に遭った子どもがみんな非行に走るわけでもない。あそこを何だかおどろおどろしいBGMで負のイメージとともに見せる演出が、光線過敏症の子はあんなふうになるんだという歪んだメッセージに思えて、不快感を覚えました。