21.《ネタバレ》 見応えありました。以前から見て見たいと思っていたのですが、戦争映画は肩に力が入りすぎている作品が多く、観るのに体力がいるし、悲しみの押し売りみたいなものもありますからね…。この作品は、戦時中の日常生活を描いているんですが、ほのぼのさもありながら怖さも感じました。戦時中でも楽しみを見つけられるし、笑うこともあるよね、と思いながら、一方で死が日常化してしまう怖さも描けていたと思います。戦争映画では個人的にはNo.1かな。比較的淡々と描いている作品だけれど、それでもやっぱり見るのは辛いですね。すずちゃん頑張れ!ってなります。次もう一度見たら、点数上がると思います。 【はりねずみ】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-07-17 22:39:20) |
20.《ネタバレ》 去年の放送のときも見たのですが、今回の放送の機会にレビューしておきます。2度目ということもあったので、淡々と進んでいく細やかな描写が、いっそうすんなり入ってきました。 戦争がけっして「非日常の世界」ではなく、むしろ「日常の世界」の地続きであることを、アニメの映像で表現した作品です。きっと一昔前ならば、そうした「日常」は実写で描くところでしょうが、むしろ近年ではアニメの(二次元世界の)ほうが「日常性」を帯びているし、そういう時代だからこそ評価された作品だと思います。 いちばん重要なことは、この物語の主人公が、とてつもなく無力だということです。いつのまにか見知らぬ土地の見知らぬ男性のもとへ嫁いできて、その運命のすべてを受け入れながら生きている。彼女が、自分の意志で何も決められないのは、性格の問題だけでなく、そういう時代であり、そういう国家であり、そういう社会であり、当時の女性がそういう立場だったからです。その結果、彼女は、なすすべもなく時代の運命と国家の運命に翻弄されるしかありません。 こうした生き方は、しかしながら、現代のわたしたちにも通じる普遍性をもっています。現代社会がたとえどんなに自由になったとしても、わたしたちはあらゆる物事を自己決定して生きているわけではないし、むしろ理由の分からないことに翻弄されることのほうが多い。そのことは何も変わっていません。この主人公のような女性は、今もなお身近に存在しているし、もっといえば、わたしたち自身だといえます。 はるか昔に起こった戦争や原爆という出来事も、じつはとても身近にあるのだし、同じことが起こったとしてもおかしくはない。「悲しくてやりきれない」という言葉は、その真実を物語っています。わたしがもっとも心を動かされたのは、コトリンゴがこのフォークルの曲を歌ったことですが、それについては初見のときに自分のブログに書いたので、ここでは繰り返さないことにします。 【まいか】さん [地上波(邦画)] 7点(2020-08-09 21:38:23) (良:1票) |
19.一部カットされた放送だったらしいが、なかなか良い作品でした。 主人公ののーんびりした性格が、戦時中だけどファンタジックな雰囲気を醸したのでしょう。 でも実際に、空襲も続けば「飽きた」となるだろうし、 綺麗な風景を観ればひと息つきたくなるだろうし、 ご飯も有るもので美味しくいただきたいだろうし、 便所紙が足りなければ工夫もするだろう。 人間は環境に適応し、対応する能力がある。 戦争の現場というか、張り詰めた状態になるまでは、 街には微笑ましい場面場面がそりゃ有っただろうなぁ、と思い直しました。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 7点(2019-09-23 17:11:48) |
18.アニメとコメディーには8点以下しかつけないことにしているわたしがこの点数というのはつまり満点でもないので申し訳ないのですが、もっと強烈なものをリアルな映像や本で読んでしまい、いちいちそちらと対比してしまったのでこの点数です。暮らしの手帖社から出ている「戦争中の暮らしの記録」でこの本は暮らしの手帖社がある限り絶版にならないし同社がなくなったら他社が版権を引き継ぐべき書籍です。かいつまんで言えば、この映画作品の中で主人公のすずがしている食べ物の工夫が書かれた分量にして何倍も掲載されている上に衣料、美容など、暮らしの手帖社の雑誌「暮らしの手帖」に網羅されている生活の工夫が戦時中にはいかにしてなされていたかが詳細に描かれているのがこの書籍です。この映画作品の原作者もおそらくこの本を手にして漫画作品中にどれを取り込もうか考えあぐねたと思います。一般の人々からの投稿による同書は映画作品中のすずと同じく戦時中の人々の生きるための精一杯の努力が描かれているのと同時にB29による空襲によって必死で支えた生活があえなく瓦解するさまも描かれています。そして本作品ですが、舞台は原爆が投下された広島の隣に位置する造船の街、呉市ですが、1945年8月の初め、「広島の実家に帰ろうか。」というすずを観客は皆、声に出しても出さなくても止めることでしょう。ここまで強く生きてきたすずの命が決してここで終わってはいけないと誰もが思うのです。これから広島と長崎への原爆投下を経て終戦に至るすずの生活は決して100%幸せではありません。これはもう、強い人間には神は耐えられるだけの試練を与えるとしか言いようがありません。でも、終戦の日を迎える前に国の内外であえなく命を落とした人も大勢いることを忘れてはならないと思います。 【かわまり】さん [映画館(邦画)] 7点(2019-08-25 05:14:07) |
17.《ネタバレ》 やはり戦争は残酷で悲惨だ。暴力は人間の堕落だ。 絶対に許してはならない。 やさしくある事はある意味「強さ」だ。自分もこのような中で果たして強く生きられるだろうか。 片腕で何もないかのように洗濯や箒がけをする場面で、とてつもない強さを見た気がした。 【チェブ大王】さん [地上波(邦画)] 7点(2019-08-10 17:21:58) |
16.《ネタバレ》 子供のころと違い大人になると中々アニメ映画を楽しめることが少なくなりましたが、この映画は開始早々からとても心地よい気持ちで観れました。ストーリーや絵のタッチも良いですが、のんの声がやっぱり良かったです。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-03-30 22:40:29) |
15.笑いとほのぼのと恋愛と戦争、いろいろな要素が盛り込まれていてブレがちなんだけど、違和感なく話が進んでいく。すずさんと一緒に時代を生きているような不思議な感覚になる。 【noji】さん [インターネット(邦画)] 7点(2018-10-15 09:34:09) |
14.《ネタバレ》 ようやくこの作品観れました。すずの強い心が印象に残る作品でした。もっと悲しくて泣かされるのを期待してたんですが、すずが大人になっていく様も、ほのぼのとして良かったです。泣きたい方はやはり火垂るの墓でしょうか。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-03-26 18:49:36) |
13.「火垂るの墓」を0点にした自分。 この映画の評価が高いことは公開当初から知ってたけど、似たような映画だろうと思って映画館鑑賞は見送った。 それで今回初めてDVDで見たわけだけど、序盤はやっぱり拒否感強かった。 だって当時の呉っていったら、世界有数の軍事都市ですよ? 兵隊さん、軍事産業無しじゃ街ができていないような場所。 そんなことに仮に無知無関心だったとしても、嫁いで暮らし始めたら、誰だって瞬時に理解できるはず。 ところが主人公、全然戦争とは無関係な顔してるから、「なんだか製作者側の作為を感じるなあ」と思った。 それから、最後のエピソードも腑に落ちない。なんであんなの入れたのかな。 あんなことする金の余裕も心の余裕も、当時は誰も持っていなかったはず。 というか、今現在でもまずありえない。 ただそれでも、若い夫婦が次第に絆を深めていく描写の積み重ねが丁寧で、次第にグイグイ引き込まれた。 ただそれだけに、「火垂るの墓」の代わりにはならないだろうな、とも思った。 この淡々とした積み重ねは、子供にはまったく理解不能だろうから。 見ててつらい絵もかなり続くしね。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-12-17 00:39:09) (良:1票) |
12.半年ぐらい前に、ビブリオバトルで知り合った方から「絶対読んで欲しい!」と紹介されて原作本を読んで良かったので、映画も観てみました。 大抵、原作を読んでから映画を観るとがっかりする事が多いのですが、本作は原作に劣らず良い出来です。 日常的な光景の中に戦争の影がだんだんと濃くなってきて、市民が犠牲になりつつも逞しく生きる姿に感動を覚える。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-11-19 01:36:52) (良:1票) |
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11.観るつもりは全くなかったのですが、このレビューを続けて20年、これほどの高評価な映画を観ない訳にはいかないと思い鑑賞しました。のどかで幸せな日常を簡単に破壊する戦争の悲惨さやそんな時代を懸命に生きていく登場人物だちを時にはユーモラスに描いていてをとても良い映画だと思いました。高評価なので厳しい目で観てしまうのもありますが、どうしてもアニメだと、登場人物たちの生死や出来事全てが軽く感じられ、胸を打つ感動とまではいきませんでした。戦時中を描いた話でもほのぼのと爽やかに感じるのは、アニメの良いところでもあるのでしょうが、私にはやはり物足りなさを感じました。でも、鑑賞して良かったです。のんも頑張っていましたよ。 【ぽじっこ】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-11-12 09:47:30) |
10.楽しめた。ありがちなストーリーだったが、見入ってしまった。 【ホットチョコレート】さん [DVD(邦画)] 7点(2017-10-20 20:29:13) |
9.《ネタバレ》 一番心に残ったのは、この映画は良い意味で庶民的だなあということです。 というのも、テーマが戦争ながらも武力衝突のようなゴリゴリの描写ではなく、「広島の呉市に嫁いだ一人の子」の生活にスポットライトを当てているので、日々の暮らしぶりを描いたリアリズムが強く感じられました。 現実味のあるシーンが続くからこそ、平穏な日々を壊す空襲や、身近な人の突然の死など、70年前の日本ながら別の世界を覗き込んでいるような感覚に陥りました。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-09-25 10:25:36) (良:1票) |
8.のんの声がピタリとはまっていて、役者が先の映画かと思ったら、ちゃんと原作通りだったんですね。 映画も第二次大戦の痛々しい重苦しい雰囲気が、この絵で緩和され、非常にみやすい映画になっていると思います。 うちの子が小学校高学年になったら見せようかなという感じの映画でした。 【シネマファン55号】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-09-19 14:57:47) |
7.こうの史代さんの絵柄はどちらかというと苦手な方なのですが映画は多少マイルドになっていたので違和感なく映画の世界に入れました。 戦争を描く映画も漫画も多いけれど、市井の人々の生活を主として描いているのが良かったです。 日本にかつて戦争があった。歴史の教科書には描かれていないことが知りたいです。 いま戦争体験者は高齢になり、そのうち日本で戦争経験のある人はいなくなります。 その時に戦争があったということを思い出させてくれる作品は大切です。この作品もそうだと思います。 【omut】さん [インターネット(字幕)] 7点(2017-08-05 08:38:29) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 「君の名は。」よりは面白かったと思います。 一つ山を挟んだ場所での原爆の描写が斬新で印象に残っています。 ただ、主役の声はお世辞にも褒められたモノではないと思います。普段の喋り方がたまたまあんな感じだったというだけのことで、声優としての技量は素人。プロの声優ならもっと上手くやったと思います。 でも、これだけ称賛されているのですから、キャスティングした方はいい仕事をされたのかも知れません。 それと、現在の日本人にとっての戦争映画というのは、「罪のない一般市民がこんな酷いことになっている」もしくは、「特攻隊などを中心とした勝ち目のない戦闘」という視点が主体となっていますが、こんなことをされる前に自分たちが他所で一体何をしていたのか、について我々はあまりにも無知なのではないかと思うことがあります。でもそれは、学校教育で全く教わっていないのですから、当たり前の話な訳で。 日本人が、被害者と加害者を常にセットで頭に置いて、「戦争はいけない」と語れる時代が、いつか来てほしいと思います。 【マー君】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-07-31 12:11:56) |
5.《ネタバレ》 なんだか不思議な作品でした。 「わー! おもしろかった!」という感じではなく,「ああ,いい映画だったなあ」と思いました。 戦争も,日常の中にとけ込んでいて,特別なものが突然襲ってきたわけではない……という感じでした。(その描き方がまた恐ろしくもありましたが) 勝ち気な自分としては,おっとりしたすずさんよりも,徑子さんの方が親近感を覚えましたが,2人ともそれぞれに凸凹しながら一生懸命生きてるんだろうなと思えて,よかったです。 敗戦で終わるのではなく,歩き出すところで終わるので,観終わった後も明るくなれました。 いつか,すずさんが左手で絵を描き出すといいなあ。 以下は,自分語り含みます。 私も絵を描くことがとても好きですが,右手を失って,そこで絶望し,悲嘆にくれるだけの主人公には,「私なら左手で描くなあ」と冷めた気持ちで思ってしまいます。ただ,すずさんの場合は,本人を取り巻く状況的に,まだ左手で描き始める時期ではなかったのかなとは思いました。 ただ,この解釈を他の人に言ったら,「すずにとって絵を描くことはとても大切なことで,それを失われた悲劇性を描いているのに,お前は何もわかっていない」と強烈に説教をされてしまって,大変辟易しました(その人はとくに絵を描くことが好きでも嫌いでもない)。 絵描きにもいろいろいるとは思いますが,幼い頃から絵を描くことを大切なたのしみにしていた人だからこそ,「左手で描く」ということも,とても自然ではないかと,私には思えます。むしろ,そこで絵をやめてしまったり,右手を失ったこと,代わりに左手で描くことを,わかりやすい「悲劇」と捉えてしまう方が,幼い頃から丁寧に描いた「すず」という人物像が,揺らいでしまうと思えてなりません。この物語に描かれていない未来はわかりませんが,そこだけがモヤモヤとしてはいます。 【プランクトン】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-03-13 17:53:33) (良:2票) |
4.《ネタバレ》 アニメを映画館で見るなんて、子供の頃以外は記憶にないが、「君の名は。」とこの作品だけは見る気になった。 見てみると評判通りの佳作。日本昔話に出てきそうな朴訥でほんわかした雰囲気。 そんな中で絶対幸せになるしかないと思える主人公が、戦争で悲惨な目に遭う衝撃。 ほんわかした声や画柄と、シリアスなストーリーのミスマッチにやられた。 それでいて陰惨に終わるのではなく、最後に救いもあるので後味は良い。 ただ、そこまで深く感情移入はできなかった。 【飛鳥】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-03-01 21:09:09) |
3.《ネタバレ》 戦時中の広島・呉の片田舎を舞台にしたホームドラマ、アニメ。前半は戦争を主題にせずフツーの日常を描くが、ほのぼのしすぎて冗長。空襲が激化するにつれて徐々に引き込まれていく。失った右手と義姉の娘。戦火にて愛を再確認するフタリ。良作の域ではあるが、評判ほどではねえな。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2017-02-12 04:35:02) |
2.《ネタバレ》 主人公の女の子がとにかくかわいかった! 見ていてほのぼのさせてくれます。 悲しい話になるのは分かってたけど、右手を失った後はちょっとつらくて楽しめなかった。 子供が生まれずに、流産したのかなぁと思ってたけど原作では妊娠は間違いだったらしい。 映画では「二人分」が「一人分」に変わっただけでイジメか?と思ったけど、 それで勘違いを表現したらしい。ちょっと分かりにくいかな。 【あきんど】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-12-20 21:11:05) |