1.《ネタバレ》 面白かった。
鑑賞の同機は池田エライザ目当て。だがそれ以上に収穫が得られた作品だった。
鑑賞する側が物語の舞台となる1990年代とどう関わっていたかによって評価が分かれる作品だとは思う。
かく言う私自身、1990年は大学を卒業し社会人1年となった年なので、仕事を覚えるのに精一杯で遊ぶ時間など殆ど無し。
なので、残念ながら本作の主人公達の様な女子高生とお近づきになれる機会など皆無だったが、
使用された懐かしい音楽達の効果がとても大きく、「青春ノスタルジックコメディ」として楽しめた次第。
出演者の中では、出番は少ないながらも枯れた演技を見せるともさかりえが鮮烈な印象を残す。
小池栄子のコメディエンヌっぷりは最早円熟の領域、楽しそうに演じていて見ていて気分が良い。
広瀬すずが成長して篠原涼子になるのは若干の違和感有り。でも、キレた演技を見せる広瀬すずは面白かった。
そしてリリー・フランキー。完全に狙ってるとしか思えない抑えた渋い演技は流石。
篠原涼子を主に本作ではとても演技とは思えない程、自然に出演者が泣いているシーンが多々あった。
皆、演技しながらノスタルジーに浸っていたのかもしれないが、作品に向ける思いが感じられて観ている私も胸が熱くなった。
唯一の欠点は薬物中毒の女子高生を登場させた点、物語に起伏を与える為には仕方が無い展開だったのかも知れないが、
当時の女子高生が皆あの様な状態だった事など絶対に無い筈なので、そこが妙に気になった。