7.舞台は明治15年、これは講道館創設の年、まだヤワラの道にはナゾの流儀が横行していた時代。って、ほんまかいな。劇中に出てくる、ダイナミックすぎるほどの投げ技の数々、今なら金メダル間違いなしですね(いやこれが、ホントに遠くまで投げちゃうんだ)。フィルムの一部が失われた短縮版、ということですが、確かに、途中の1エピソードまるまる字幕で説明されたりして、どうもヘン。しかし、黒沢監督のデビュー作ということで、全編に工夫が凝らされた、まさに力作になってます。彼がこだわり、かつ彼が抜け出せなかった“黒澤ワールド”が、ここにあります。要所要所に映される雲が印象的。嵐の中の命懸けの対決のあと、最後に出てくる機関車が、カワイイですね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-08-23 14:16:05) |
6.言葉が聞き取りにくいシーンや抜け落ちたシーンがあり、黒澤監督が本来見せたかったであろう完全な形ではないので少し評価に困りまが。戦時中の映画とは思えない暖かさがあり、一つ一つのシーンに無駄がなくラストまでスムーズに見れた。音楽やテンポの速さで上手く話の盛り上がりを作っている所、下駄を使った面白い時間経過を作っている場面、子供の歌で三四郎の知名度をズバリ表してみたり、蓮の花から何を掴んだかをあえて言わないなど、所々でさすがに黒澤監督と関心させられる所が一作目ですでに現れています。姿三四郎の真っ直ぐで応援したくなる人柄に加え、人間味がある脇役など、戦時中の映画と身構えて見ていた割になかなか楽しく拝見できた。それにしても戦時中にこのような作品が作られていたと言うのは驚きですね。 【taka-104】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-17 09:18:45) |
5.20分ほどのフィルム消失、15%ほどの場面での音声の聞き取れなさを除いてもなかなか面白いです。気楽に見られます。とても戦時中に作ったとも思えないくらい軽い感じです。三四郎は己の壁に何度もぶつかりますが、本当にバカがつくくらい真っ直ぐで好感が持てます。 柔道のシーンはおまけかな?それよりも60年以上前の映画の作り方、黒澤天皇のデビュー作、意外と言っちゃ失礼だが三四郎と小夜のロマンスのシーンの丁寧な演出(緒を替えるシーンが秀逸)、最後の決闘シーンの雰囲気の盛り上げ方(雲の動きと風の轟音がカッコいい)、どれを取っても一級品であり、映画芸術の1つとして保存する価値があるのではないでしょうか?しかしあの花井蘭子さんのきつい睨み・・・、気の強い女性が好きな小生、おもわずぐっときてしまいました。しかし志村喬先生はこの時から既に老け役ですか(^^; |
4.映画そのものよりも、端々に語られる説法が印象強く残った。 今となっては古臭くも感じられるが、CGを駆使した現在の映画でもそうは変わらないともいえる。黒澤映画がブランドとしてあるがために変な先入観もあったがやはりよいものはよい。 戦いは迫力こそ少ないが、緊迫感はすばらしいものがあった。 【Jane.Y】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-01-05 15:32:36) |
3.内容的には別段大したものではないが、単なる柔道作品をここまでの映画にしてしまうのはやはり驚愕。三四郎の不器用でしかし実直な性格に人は魅了される。ただ、肝心な部分のフィルムが散逸していたのは非常に残念ではある。 【CPA】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-07-15 00:38:49) |
2.《ネタバレ》 ♪姿~三四郎~ 姿~三四郎~ セ~ガサタ~ン しろ~(違)と、これで掴みはオッケーっと(爆)いきなり古いネタかましましたが、これが黒澤監督のデビュー作品な訳ですね。今でいうところのスポ根ですが、それをこの時代から既に完成させていたってのはやっぱりすごいですよ。特に、後半の村井師範との対決での、投げられながらも必死で立ち上がろうとする村井師範の姿には、不屈の精神を感じましたし、試合が終わってもお互いが敵同士でなく、互いを認め合った好敵手(ライバル)として「お大事に」といった三四郎には何か大きなものを感じさせられました。ただ残念な事にフィルムが完全ではなく短縮版なため、これのみではイマイチ評価に困るという点です。ということで今回は、本来8点のところを短縮版であるため1点を引いての総合7点を献上したいと思います。 |
1.古い作品だけに、見辛い、聞き辛い点があるのは残念ですが、内容は素直に楽しめる作品だとおもいます。今も色あせないものを確かに持っています。 |