43.前半あんなに面白いのに後半急にしぼむのが気になって、原作読んでみましたよ。そしたら原作がそもそもそうなんだな。前半ではスカーレットやバトラーが「個人」として実に生き生き描かれているのに、後半では「我々南部人」の物語に埋没してしまっている。それも典型的な歴史修正主義のレベルで、困ったもんです。驚いたのは、なんとなく曖昧にボカされていた部分が、原作でははっきりKKK団として登場していることで、これは『国民の創生』の時代ならともかく、30年代後半ではそのままKKKを善玉として映画化できないわなあ。そういう苦慮による屈折が映画の後半の不自由さを招いていたよう。あとで黒人俳優にオスカーを贈ったのも、何らかの配慮が働いたのかもしれない。それにしてもこういう反動的と言ってもいい原作をモダニズムの時代に発表できたアメリカの懐の深さは、皮肉でなく立派(原作出版は30年代半ばで、たとえば推理小説を古い邸宅から都会に引きずり出したエラリー・クイーンの『Xの悲劇』のほうが古典なの。時代関係で言うと、幕末を舞台にした「鞍馬天狗」がモダニズムの時代に書かれていた日本と似ている。だからこのフィルムも、国民古典文学の映画化じゃなくて、ちょっと前のベストセラーの映画化ってわけだった)。やがて敗戦国となる同時代日本の、予言的な映画として見ると興味深いです。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-11-28 09:54:14) (良:1票) |
42.とにかくドラマチックな展開に富んでいる。 4時間近い上映時間を考慮すれば、ほとんど大河ドラマ。 どんな苦境に直面しても強く逞しく生きるというのが、この作品のテーマになっているのだが、 全体のストーリーは、お金のかかった昼メロドラマというイメージに近く、 終盤近くでお話をバタバタ詰め込み過ぎた点と、あっさりした結末を迎えるラストも印象が悪い。 シナリオの完成度は低いが、配役、演出、映像、音楽に関しては申し分なく、 これが昭和14年に作られた映画かとびっくりしてしまう。 映画好きなら一度は観ておく作品なのだろうが、どちらかと言えば女性向けの内容。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-23 04:11:17) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 言わずと知れた名作でありますが、南北戦争の時代の南部の貴族という題材が面白いです。混沌とした時代なので先が見えず色んなことが起こっても違和感が出ないし、貴族であるがゆえに生活の落差が激しく感情が溢れる様には引き込まれました。 印象に残ったのはクラークゲイブルでレットの役はハマっていました。自信家で強気で一人の女性を思い続けますが、時折見せる弱さや最後の心が折れたところには切なくなりました。 原作から差別的なところは抜いたようですが、それがあればもっと時代の生々しさを感じれたかもしれないと思うと少し残念です。1939年の映画だからこんなに素晴らしいし、逆に描ききれなかったこともあるというのは面白いですね。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-28 14:16:55) |
【akila】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-21 18:29:50) |
【ホットチョコレート】さん [地上波(字幕)] 7点(2010-11-24 20:15:42) |
38.やっと見れました。4時間近くある超大作。でも全然飽きずに、寝ようと思いながら結局見てしまいました。スカーレットがこんな女だとは知りませんでしたが・・・。最後30分くらいで、バババッとストーリが進み、最後、意外に立ち直りが早すぎて、ちょっとびっくり。スカーレットの、「今は考えられない・・・明日考えよう」というせりふ、途中にもありますが、明日じゃ遅いやろ!と最後は突っ込みそうになりました。 周りのキャラクターも、愛すべき人たちで、ドラマとして厚みがあります。 メラニーもスカーレットも、美しい! 【しゃっくり】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-22 01:04:05) |
37.《ネタバレ》 ハリウッド映画を語るうえではずせない1本のひとつ。映画作りにかけるスタッフの情熱、俳優のオーラ、スケール感、戦争の傷、今では問題となる差別的部分、この時代の空気がビリビリ伝わる。社会に与えた影響も大きい。黒人女性初のオスカーを生んだが、黒人女優のイメージを固定させてしまい、その打破に相当な時間を費やす悲劇も生む。南北戦争は「奴隷解放の戦争」と言われがちだが、本質は利害戦争である。だから戦後に差別法(ジム・クロウ)が施行された。戦争は常に利益によって起きる(戦争で大儲けした米国は特に)国民62万人もの戦死者(第二次世界大戦の倍)をだし、戦場になった国内は荒廃。以後、アメリカは戦場が他国になるようにする(世界各地の米軍基地はその為) 映画の内容はスカーレットという女性の生き様である。奔放で我侭で自己中な彼女。一見悪女だがお嬢様で何一つ不自由なく育てられたから当然だろう。自分に正直にアイルランド系の逞しさで生き抜いていく。不道徳的かもしれないが卑怯でないところが私は好きだ。が、正直な生き方など許されないのは今も昔も同じで、振り返らずに突き進んだ結果すべてを失う。残ったのは故郷(思い出)と明日への希望だけ。これは今のアメリカが失った誇りである。皮肉な事にベトナム戦争で破壊と殺戮に蹂躙されながらも、希望を失わずに土地を守りぬいたのはベトナム側であった。誇りを失ったアメリカは急速に病んでいく。この映画はアメリカが夢を見れた頃に作られた作品なのだ。共感出来るかどうかは別として、そういう意味でも観る価値はあると思う。 【果月】さん [地上波(吹替)] 7点(2010-10-14 14:20:54) |
36.《ネタバレ》 3年ぶりの観賞。これぞ大御所中の大御所!70年以上前の太平洋戦争中に作られた作品ですがストーリー、映像共に高い完成度。このような映画を作った国と戦争していたなんてね。3度目の結婚を果たしたスカーレットは夫のレットとの間でケンカと仲直りを繰り返す日々、観ていてひとつ言えることは“ケンカスルホドナカガイイ”。甘いメロディのテーマ曲も印象的。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-10 01:28:41) |
35.日本で劇場公開されたのは戦後になってからだそうだが、シンガポールなどの東南アジアでは戦前にこの作品は公開されていたようだ。それを見た日本人は、あまりの大作さゆえにこれから敵に回す国の強大さを悟り、彼らの中では戦う前から日本の勝利の望みまでもが風と共に去りぬだったそうな。 【きーとん】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-22 20:37:27) |
34.長編なので、学生時代にお正月にみていました。納得できない南部女性の強いところがありましたが印象はとても深いです。 【HRM36】さん [地上波(字幕)] 7点(2010-07-21 20:51:45) |
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33.《ネタバレ》 スカーレットの性格は、自己中だしKYだし、どうしようもない女です。その分の罰が当たるかのように、不幸続きで悲惨な人生を送っています。でも人一倍のバイタリティを持っていて、まるで男のように自分の人生を切り開いていきます。その行動力に感心しました。話が進むにつれて、どんどんスカーレットが綺麗になっていくように見えました。特に上目遣いの横顔が、とっても素敵です。あんな表情されたら、放っておけないです。レットは愛想尽いちゃったけどねw 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-12 20:17:50) |
32.スケールの大きい偉大な映画かも知れないが、本能だけで生き周りを蹴散らすお嬢様ビッチなスカーレット・オハラに感情移入することは大変むずかしく、ラストも懲りない女としか映らない。(ヒロインや原作者が米国南部の女性であることも起因していると思われ、北軍が悪者なのも気に入らない)そのためマミーやレットのような魅力的な人物を備えながら自分にとって大事な作品とはいえないし、メラニーについては自分が彼女をどう思っているのか判然とせず。 【レイン】さん [地上波(吹替)] 7点(2009-12-20 12:15:04) |
31.《ネタバレ》 ○映画史上に残る大作。○全く古臭さを感じさせない。カラーがそこまで主流でない中、これほど綺麗な画を作り出せるとは素晴らしい。○時間の長さもそこまで感じさせない。○やはりスカーレットという人物は万人受けはしない。彼女に感情移入はなかなか出来ない。○原作もそうなのかもしれないが、オチが少しばかり弱い。○マックス・スタイナーのテーマは秀逸。○黒人初のアカデミー賞というのも期待して見たが、案外この程度でと感じた。○映画を語る上で絶対に外せない映画であることは紛れもない事実。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-01 09:46:42) |
30.家族で鑑賞。名作というより大作ですね。話自体はそこまでスケールが大きいわけじゃないのに、すっかり圧倒されました。タイトルは「風と共に去りぬ」だけど、スカーレットは傍若無人に振舞い周りを巻き込んだあげく最後は一人なんか開き直ってるあたり、まるで嵐か台風みたいな人物だと思いました。台風が過ぎた後の空はとても綺麗ですが、私も鑑賞後はものすごく疲れたけど同時に妙にすっきりしてしまいました。はっきり言って二度と見たいとは思わないけど、死ぬまでに見れて良かったとも思います。 【深々】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-04 17:23:12) |
29.この映画は、休憩をはさんで前後の2部構成になっていて、 前半と後半では別の映画と言ってもいいくらい印象が違っている。 前半は、南北戦争を題材に、上流階級の壮麗な暮らしぶりや 大量動員のスペクタクルなど盛り込んだ史劇で、 名作と呼ぶにふさわしい迫力。ただし、直接的な戦闘シーンはない。 後半は、前半からかなりスケールダウンし、チープなテレビドラマ風の仕上がりで とってつけた続編のような印象を与える。 スカーレットの感じの悪さばかりが目につき、突っ込みどころも前半よりはるかに多い。 後半のスカーレットは女帝のようにふるまうけども、 後ろ立てもなしに女帝でいられるわけがない。 レットは大金持ちだが、具体的にどのようなビジネスで稼いでいるのかが 作中で説明されていないのでは、少女漫画の王子の域を出ない。 最低な性格のスカーレットと対照的に、メラニーは理想的な性格として 描かれているけども、それぞれの性格が形成された要因について 作中で説明されないのも残念。 ラストのまとめ方も強引で、後半だけなら名作と呼べるほどのものは感じない。 前半8点、後半5点。後半はつまらないので見なくていいかも。 【且】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-04-10 11:22:51) |
28.これだけ重厚で華麗な作風でありながら、同時にスピード感とテンポの良さをも備えているのが素晴らしい。とても70年前の作品とは思えません。4時間ほとんど出ずっぱりながら最初から最後までテンションを維持し続けているヴィヴィアン・リーのパワーとオーラも凄い。また、ゲーブルもそうなのですが、台詞は割と仰々しい言い回しのものも多いのに、それを自然にするっと言ってのけて、しかもそれを時間をかけて応酬してくれるものだから、見ていてとても心地いいのです。ただし、この2人+オリヴィア・デ・ハヴィランド以外の俳優陣には、もう少し個性が欲しいところでした。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-04-10 00:42:16) |
27.なんちゅう性悪女!って感じなんですけど、どこか憎めない。可愛い。とにかく、こんな女が身の回りにいたら迷惑だろうなあ。さてストーリーの方は、スカーレットの波瀾万丈の半生を描いた挙げ句、結局つまり何だったんだよというようなラストシーンですが、途中は見事に引き込まれました。面白い作品だと思います。 |
【えいざっく】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-03-29 11:15:41) |
25.土地さえ持っていれば大丈夫というアメリカ開拓時代から脈々と受け継がれてきた神話を刷り込まれ女の悲劇、同時にその根拠のあいまいな神話をかたくなに信じる強さ(信じるものは救われるじゃないけど)ゆえにどんな波乱をも乗り越えてゆけた女の人生賛歌。という見方をしました。波乱に富んだ物語を完結させることなく、この「強さ」を再アピールして終わらせるというとんでもないエンディングに呆気にとられました。あまりにも明確にキャラ分けされた登場人物たちというのがいかにもハリウッドなのですが、「これがハリウッドの映画だ!」という堂々ぶり、とくに医者を単身探し歩くスカーレットをカメラが徐々に引いていったときに映し出される惨状の画の圧倒感、火薬庫に火がまわるときの迫力、ともに「真似できるものならやってみろ!」というハリウッドの威厳みたいなものを感じ、ただただ感心。映画は監督のものではなく製作者のものという映画が芸術であることを拒絶したような図式を確固たるものにしてしまった感もあるが、それでも制作意欲が尋常でないことはじゅうぶん想像でき、大衆娯楽の王様的な輝きを持ったこの作品には敬意を表する。 (追記)スカーレットの人格に対してもそれほど嫌悪感は無かった。強がってわざと他の男と遊ぶ様とか酔っ払って香水で口をゆすぐ様とか可愛かった。こうゆうシーンをちょっと大げさにユーモアを込めて描写するあたりが良い意味で抜けめ無いハリウッド映画だと思いました。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-11-28 15:45:35) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 前半のストーリー展開はスリリングでとても面白かったです。それに比べれば、後半はいろんなことを詰め込みすぎていまいちだったような、、、それでも面白いことに変わりはなかったのですが、あのラストシーンの開き直りだけは、納得のいくものではありませんでした。 【maemae】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-08-20 11:20:01) |