1.確かにジョージ・A・ロメロのナイト・オブ・ザ・リビング・デッドの焼き直しでしかないんですが、あくまで放射線をただゾンビ発生の原因として採用したに過ぎなかった元ネタよりも超音波による公害を明確にテーマに据えた点は評価できます。ラストの展開も死者が蘇るという設定をより生かしていると思います。それにゾンビ映画に似つかわしくなく結構おしゃれな雰囲気があっていいんですよねー。主演のレイ・ラブロックをはじめ、登場人物がみんなファッショナブルです。滝の前で点滅し続けるフラッシュと警察のカメラのフラッシュを繋げる、ホテルの看板と本物のフクロウを繋げる、編集と場面転換もセンスがあります。冒頭の有害な煙が漂う都会と緑豊かな田舎の自然のコントラスト、環境問題テーマを視覚イメージとしても昇華できています。なんだかゾンビの出てくる場面が一番ダサくてがっかりしちゃうぐらいです(笑)。