1.暗いぜ。リストラされた後なんかに見ると自殺しちゃうも。私もストレスが溜まると
消化器系にクるタイプなので、「血尿が出る~」などと苦しむ主人公に
感情移入しまくりである。程度差はあれ、現代社会に生きてると彼のような
苦しみは誰しも感じるだろう。ドライな人間関係、磨り減る神経、健康不良に、
仕事への不満。夢は持ち続けるが、決して叶うことがない。大切なモノは目の前にあるのに
(キム・ベイシンガー演じる彼女のコトだ)、自分には決して手に入らない、手に入れてはいけないと知っている...。
この映画は、そんな現代人たちの苦しみを、集めて圧縮してからまき散らしているかのようだ。
でも、私は思う。愚痴だけなら誰だって吐ける。私たちが見たいのは、その苦しみから
きっと脱却できるという希望の光で照らされたラストなのだ。