7.同じ「炭鉱町のビリー」でも、「リトルダンサー」ビリー・エリオット(彼の名はこの作品にちなんで名づけられている)の生活の方がまだしも安穏に思えるほどに、少年の日常は貧窮と孤独に満ちる。虚飾や叙情性を排し剥き出しの真実を突きつける様は、共感や同情心を通り越して寒気を覚えるほどだ。捥ぎ取られる希望とそれでも続く人生・・・甘美な絶望の象徴であったザ・スミスのトリビュートアルバムのジャケットにも違和感なく溶け込む、ビリーとケス。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-11 06:34:03) |
6.《ネタバレ》 しかし、夢も希望も無い作品ですね。劣悪な環境の中、疎外された少年が唯一の光を見つけたにも関わらず、すぐに奪われてしまう・・・・・。まあ、これが現実なのかもしれないのですが、やるせないですね。 40年近く前の作品なんですが、今見てもストーリーに古さを感じませんでした。(これは良いことなのか悪いことなのかわかりませんが・・・・・) 主人公の少年の演技が非常に渋くて良かったです。 【TM】さん [映画館(字幕)] 7点(2007-02-04 15:09:14) |
5.あの終わり方は衝撃的だ・・。悲しいけど、それが現実なのかもしれない。 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-03-12 00:58:08) |
4.ケン・ローチの描く英国の労働者階級の世界はリアルでドキュメンタリーみたいです。それと、しょうもない親と自分なりの生き方をしなければならない子供との関係。SWEET SIXTEENもそうだったけど、ケスでも母親と子供の関係は残酷だと思った。今まで映画で見た子供の中で、この映画の少年が一番、自分の知っている世界に近かった。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-20 09:04:17) |
3.《ネタバレ》 閉鎖的な社会環境が残酷なまでに映し出される。ある時期の炭坑町ゆえの、大人も子供も希望を持ち得ない過酷な社会を冷淡に描き出し、その中で少年ビリーの日常を暖かい眼差しで描き出す。ビリー役の子が容姿も表情もこの役にピッタリで、ついつい小さな身体で過酷な社会に冒されながら賢明に生きるビリーを応援したくなるわけですが、応援なんていらない!とつき返される具合で、それでも見守らせてください、てな感じになるわけです。「ケス」という一筋の光がどんどんと大きな光となってゆく様を良識ある教師と共に感じていたところで、突然荒んだ社会に握りつぶされて映画は終わる。哀しい現実を見せてすぐに終わる。きびしい現実を再認識するとともに、悲しいけど少し大人になったビリーに「負けるな!」とつぶやく、、そんな後をひくエンディングでした。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-01 13:59:21) |
2.この作品で、特に印象に残った二つのシーン。一つ目は体育の授業でサッカーの試合をするのに、体育教師と生徒の中で一番運動神経の良い子(多分)が二手に分かれて他の生徒を順番に取っていくシーン。運動がまるで駄目な主人公は最後まで残ってしまうのだけど、実は自分も子供の頃から運動神経ゼロで、同じ経験を何回もしているので、主人公の絶望感や惨めさが痛いくらい伝わってきた。二つ目は国語(?)の授業で、先生から「君の良く知っている事実について語ってごらん」と言われた主人公が、最初訥々(とつとつ)と、次第に雄弁にハヤブサの飼育(あ、彼は「飼育」じゃないと言ってたけど)について語っていくシーン。家も貧しく、勉強も運動も苦手な彼が初めて周囲に認められていく瞬間がとても良かった。ところで、この作品が作られた1969年のイギリスというと、ちょうどパンクムーヴメントの旗手たちが少年時代を過ごした時期と一致するんだな。そう思うと、主人公の少年がジョニー・ロットン(セックス・ピストルズというバンドのすごい人)やジョー・ストラマー(クラッシュというバンドのすごい人。最近亡くなった)の少年時代とオーバーラップしてるようで、感慨深かったです。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-08-31 18:07:00) |
【アンナ】さん 7点(2004-03-02 16:04:03) |