1.《ネタバレ》 壮大なオリンポスの国風土記。
神話の世界は、洋の東西を問わず魅力的だ。
しかも主人公はかなりの二枚目。安彦良和氏のキャラクターデザインで、それも二倍増し。
おまけに音楽は久石譲で、映画のスケール感を増すことに一役も二役も買っている。
ゼウスを倒すためにオリンポスへ向かう動機があまりにもパーソナルなものなんだけど、所詮世の中は男と女でできているのだ。
嫉妬に狂ったアテネがレスフィーナを鞭打つ所もなんて人間的。
アリオンを密かに慕うセネカの切ない告白も嫌いじゃない。
ただ、肝心のアリオンの人間が見えてこなかったのが残念。
他のキャラクターが魅力的だっただけに、余計にそれが目立ってしまった。
古き良き日本のアニメーション。