2.冒頭の長回しやら、トム・ハンクスにおおよそ似合わない役柄、この当時はまだ「ダイ・ハード」で出てきたばかりだったブルース・ウィリス、さまざまな要素から、これが実験作だったことに、疑いの余地はない。
スターを起用して、よくある役柄で手堅い作り方をしていれば、そこそこ商売にはなるかもしれないけれど、それでは作り手として面白いわけはない。
本作は確かに興行的にはうまくいかず、売れかけたトムもかなりこれで一時期沈んでしまったらしいが、私は欠点だらけかもしれないこのビター味の作品が、けっこう好きだ。
一番がんばってたと思うのは、メラニー・グリフィスかな。