9.《ネタバレ》 ヒッチコックの得意なパターン。一緒にいる男性が実は?って演出は「断崖」でも見られた得意なサスペンス。でもこの映画、ヒッチコックが一番好きな映画という話もあるけど、「映画術」という本によれば、そういうわけではないとヒッチ自身が言ってる。ただ一緒に組んだ脚本家のワイルダーの才能にはすごく惚れ込んだと言ってる。確かにこの映画は女性が実に魅力たっぷりに描かれている。ホンがしっかりしてたんだろうね。彼氏の刑事が意外に出番がないのは、残念。ヒッチコックはこの主人公の女性は、生涯この哀れな犯人を愛しているだろうなんて言っている。観客の自分としては、刑事とうまくやるのかなぁなんて思ってたので、この発言は意外だった。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2017-08-20 00:31:43) |
8.《ネタバレ》 私の年齢からすると骨董品のような作品ですが、脚本や演技力、映像がしっかりしているおかげで、楽しめました。平和なムードから恐怖の日常への変化が秀逸。終盤の叔父が正体を現してからはサスペンス要素がいっきに強くなりましたね。クリスティーナ・リッチの子役時代を思わせるアンのキャラも結構、好きですね。叔父の死に方は結構あっさりしており、電車から落ちてしまうあたりを丁寧に描いて欲しかったです。アルフレッド・ヒッチコックの入門にはオススメします。 【マーク・ハント】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-04-05 04:21:14) |
7.《ネタバレ》 ワルツの場面から一転、乱雑な裏町の様子が映し出される。陰鬱な顔で葉巻をくわえベッドに横たわる男。床にはお金が散らばる。大家が来て、知人が訪ねて来たという。誰にも住所は教えてないのに。刑事と察した男は窓から刑事を見てつぶやく。「証拠は何も無いはずだ」掴みはOK。観客の興味を引く術を心得ている。◆娘チャーリーに共感する立場からすれば、恐怖は十分感じられる。叔父のことを敬愛するが故に疑惑を持ち、殺人犯と判明し、誰にも打ち明けられず、自分の命も狙われる。殺人犯と共に暮らす恐怖とやるせなさ。図書館に走るシーンでハラハラさえるのはさすがだ。一方犯人に共感する立場に立てば、解せない事が多い。殺人の新聞記事を不自然に隠し、疑惑を招く。証拠となる指輪を不用意にプレゼントし、取り返した後も処理しない。目が悪いとか捨てようがないという伏線が欲しい。娘殺害のための階段の細工や排気ガスの充満した車庫に閉じ込めるトリックも稚拙。最後の無計画で衝動的な殺害アクションと墓穴は平凡。それに冷静に考えれば指輪は決定的な証拠とはなりえない。娘を殺す動機が薄い。犯人の心の闇が十分に描けていないと思う。未亡人に対する悪意を吐露したり、冒頭シーンで精神的に疲弊した様子を見せるくらい。世間の荒波に揉まれたシーンや未亡人殺害シーンを省いているので、人間像が分りづらいのだ。観客に犯人と分った時点で、犯行シーンを挿入すれば良かったと思う。◆犯罪心理サスペンスにしては、展開がスマートすぎる。もう少しひつこさ、あくどさが欲しい。特に未亡人殺しの詳細が不明のままなのが不満。叔父が殺人者であることが重要で詳細の提示は不要と考えたのだろう。だが警察は叔父を追ってくる。手がかりは無いらしいが、彼が容疑者なのはどういう理由でか?写真を目撃者に見せると言っていたがどうなったか?東部で犯人と疑われた男が飛行機のプロペラに飛び込ん死んだ。それで事件解決では、あまりにもなおざりすぎる。そして突然の刑事の娘へのプロポーズ。取ってつけた恋愛パートは完全に失敗している。◆サブキャラがだれも丁寧に描かれていて賞賛に値する。二人の子供は言うまでもない。推理小説マニアで少しぼんやりした隣人などは魅力的だ。息抜きにはうってつけの存在。娘の同級生だった酒場のウエイトレスも印象的だ。彼女は娘の身近にある影の部分の象徴だ。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-14 05:24:41) |
6.最初の高揚感から一気に不審、不安、嫌悪になっていく。。。その過程もとても楽しめました。すべての登場人物にしっかりとしたキャラが与えられているのですね、絶品です。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-16 23:06:51) |
5.《ネタバレ》 いい人だと思っていた伯父だが、ひょっとしたらこの伯父にはとんでもない秘密が有るのではないか・・・?その疑惑が同居する姪の中で日に日に大きくなる。そして徐々に本性をあらわし始める伯父。その2人の心理戦を描いた良質の心理サスペンスだと思います。清純で可憐なイメージのテレサ・ライトが誰にも打ち明けられず、少しずつ精神的に追い詰められていき、ジョセフ・コットン演じる伯父が少しずつ精神的に追い詰めていく様の描写がさすがヒッチコックと思わせる怖さがあります。本当はもう少し高得点を付けたい作品ですが、走る列車内でのラストがあまりにもあっけなかったのが残念でした。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-27 20:52:22) |
4.《ネタバレ》 評価が難しいですね。犯人と暮らさなければならない、という不条理に苦しむヒロインの恐怖とジレンマというところはサスペンスとしては一級品ですが、新聞のエピソードとか、写真判定はどうだったの?とか犯人がシロと判定されたではないかとか、あれだけの体力と頭脳のある犯人が列車から、いとも簡単に落ちるか?とか、ムムムというところが多々あります。底辺にヒロインの家族に対する愛というものがなければ、平坦な作品に終わるところですが、さすがにそれらを織り込む事で、心理サスペンスとしてグレードを上げる事に成功していると思います。ヒッチコック自身が一番気に入っていた作品であるというザ・シネマの解説も、うなずけないではないです。 【すぎさ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-10 21:01:15) |
3.ヒッチコック作品の中では、結構無いタイプですかね。 【ボバン】さん 7点(2004-04-14 00:02:44) |
2.私が観たヒッチコック作品の2作目。映画のイントロと、シーンが変わる度に挟まれていた何か意味深なダンスシーンが印象的…だったが、どんな意味が込められたものなのかちょっと分からなかった。それだけが気がかり。ラストは案外あっさりした感じだが、正に“平凡で平和な日常に突然やって来た悪夢”。リアルな描写が巧みですね。 【SAEKO】さん 7点(2004-02-15 10:39:01) |
1.ある意味かなり怖い作品ですよ。殺人鬼が叔父を装って一緒に暮らしていたのですから。 主人公である長女のチャーリーの孤軍奮闘が見ていて何故か微笑ましい。最後の列車でのもみ合いのシーンはちょっと・・・という感じですが、最後までハラハラさせてくれる作品です。 |