1.《ネタバレ》 小っちゃな体とどうにも憎めない愛嬌で、
画面狭しと動き回るコミカルなアクション、そしてミュージカルっぽい歌で聞かせる会話など
どうにも楽しいエノケン一座の喜劇である。
それを松竹の斎藤寅次郎とタッグを組んで、本作に挑んでいる。
望まれぬ結婚から女性を救い出そうとする法界坊だが、肝心の彼がこの女性に惚れてしまうとこが面白い。
最後は、黒幕にやられて、幽霊になって、本当に好きな人と結婚させるという痛快な話。
エノケンは、白黒ゆえに目鼻立ちのはっきりした顔が受けたのだろう。
現代のお笑いタレント、岡村隆史を思い出した。小さい体、機敏な運動神経、大づくりの顔立ち。
彼を白黒映画で、エノケンばりの喜劇を撮ったら、案外面白いかも・・