4.ワイアット・アープを題材にした映画はこの作品で打ち止めにしてやろう、とでも言わんばかりに、彼の人生をとことん描き切った3時間強。たぶん、史実に忠実たることが優先されているのでしょう、エピソードの組み上げ方がさほどうまくできているとは言えず、やや羅列気味。OK牧場の決闘なども、実際の事件はあっという間に終わったんだそうですが、本作でも、まあ、あっという間です、ハイ。もうちょっとサービスしてくれてもよろしいかと・・・。
とは言え、小規模ながらも随所にガンファイトを織り交ぜて盛り上りを作り、それに付随して雰囲気もよく出ています。この雰囲気を味わうだけでも、充分お腹いっぱいに。
それに、こんなに長い作品にしなくてもいいだろう、とは思いつつも、その長さを利用して、この主人公のいい面も悪い面、すべてを作品に注ぎ込んでる。その結果、主人公に特徴が無くなっちゃった、って? いや、この役だからこそ、特徴のないスター、ケビン・コスナーの出番。
こういう「器用でない映画」も、たまにはよろしいのでは。