4.(注)「最初に明言しておきますが、この評価は今、ソフト化されている本作に対してではなく、日本公開当時の作品に対してです」
いつもオカルトの名作「エクソシスト」と比較され、常に評価の陰にある作品であるが、実は、音楽は「イタリア映画音楽界の何でも屋」、エンニオ・モリコーネ。しかも、本作ではかなり実験的な楽曲作りがなされていて、その成果はというと日本ロードショー公開時のエンドタイトル「魔力とエクスタシー」(「リーガンのテーマ」はクライマックス曲であってエンドタイトルじゃありません)に見られるように相当格好良い作品を提供していたりする。どちらかというと「チューブラー・ベルズ」が音楽的にも評価されている「エクソシスト」より、こちらの方がサントラとしては上であると思う。作品的に見ても、そう悪くはないと思われるのだが、どうしても、フリードキンの前作と比較され過ぎ、実質以上に扱いが酷いように思われる。私的には実はこちらの方が好きなのだけど、既発のDVDやVHSビデオでは、公開時の編集内容とはそれぞれ全く異なっており、この評価に値しない。殊にDVD版の方はオープンニングもエンディングも公開版とは全く異なる。
また、日本公開時のエンドタイトル曲「魔力とエクスタシー」(作品のクライマックスにフェードインしてくる「リーガンのテーマ」が終わった後にエンドロールで流れ始める曲です。くどいようですが、「リーガンのテーマ」ではありません)はDVD版では残念なことに聴けません(メーカーに問い合わせた所、DVD版はディレクターズ・エディション、VHSビデオも内容は若干違って公開版とは別バージョンなのだそうだ)
ちなみに、アフリカの黒人霊媒師コクモ役は、本作の直後に「スターウォーズ」シリーズのダース・ベイダーの声を出すことになり、後に「フィールド・オブ・ドリームス」でドジャース戦を見るために野球場に拉致される作家役をやるジェームズ・アール・ジョーンズです。