16.CIAあがりの暗殺狂と主人公の対決という設定はさして珍しくないが、この両者に「みじめな時代」を生きてるという共通項があるところがミソ。どちらもJFKの時代をイキイキと生きて挫折を味わい、いまクソのような時代を生きてるという認識なの。大統領と個人的な接触をしないのはつまらないヤツと分かると困るから、という。犯人は大統領よりも、ホリガンを相手としてのゲームを挑んでいるわけ。大統領なんてもう標的になる役割りしかない。このクソのような時代に意味を与えようと、自分の分身に挑むわけ。大統領という偉大な虚構のためにどこまで命を掛けられるか、というゲーム。ほとんど三島由紀夫における「天皇」を見るようなニヒリズム。だからマルコヴィッチはいつも「友だち」と呼びかけてくる。ただ一人だけゲームの分かる奴として。公園でヒッピー姿でフラフラしているマルコヴィッチは本当に気持ち悪い。口もとが不気味なんだな。「俺を撃てば大統領を救えるぜ」とか。さして暗殺するに値しない・守るに値しないと、両者納得の上で闘争が展開していく、かなりニヒルなサスペンス。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-05-15 12:19:01) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 大統領の逃げ足が素晴らしかった。最後の留守電メッセージやハト話にもセンスが感じられた。また何年か後に見てみたいと思う。 【山椒の実】さん [地上波(吹替)] 8点(2008-12-23 13:45:11) |
14.マルコビッチの悪役が良い!淡々とターゲットに迫っていく感じが「ジャッカルの日」に通じていて、緊張感たっぷり。これで、イーストウッドのほうのどうでもいいサブストーリーが無ければ、完璧だったのだが。 【かねたたき】さん [映画館(字幕)] 8点(2006-12-31 19:17:50) |
13.《ネタバレ》 相棒の若手警官が殺されるなど、ありきたりな部分も少々あるが、これはかなり楽しめた。犯人がマルコビッチというのもうまい。やはり悪役が良いと映画が締まる。しかしなんと言っても特筆すべきは、クライマックスへ向けて高まっていくテンポと緊張感だろう。テーブルの下で静かに手製の銃を組み立てていくマルコビッチと、彼を突き止めて会場へ向かうイーストウッドとの対比が素晴らしく、またそこに挿入されている音楽もこれ以上ない出来。ラスト、マルコビッチと会話しているように見せかけて、たもとに仕込んだマイクで指示を出しているところなどは本当痺れた。腐っても鯛というか、やはり歳をとってもイースドウッドだ。同じ「老齢頑張り映画」でも「スペースカウボーイ」とは比較にならないくらい、こちらが良いと思う。まあ、ジャンルがちょっと違うけど…。ところで、原題の「In the line of fire」のカッコ良さに比べて、邦題がかなり劣っていると思うのは私だけでしょうか? 【カシス】さん 8点(2004-08-10 15:29:23) (良:1票) |
12.テレビで見たのですが、この映画で「外連味(けれんみ)」という言葉を覚えました。あまり使わないけど。 【とんぼい】さん 8点(2004-06-04 00:55:14) |
11.イーストウッド出演作では屈指のデキだと思う。JFKに端を発する、元シークレットサービスVS凄腕の暗殺者。このシチュエーションだけでゾクゾク来るものがある。心配されたアクションもイーストウッドがかなり頑張っていて、寄る年波を感じさせなかった。 【K】さん 8点(2004-01-31 15:34:13) |
10.あの年になっても奮闘するイーストウッドに心撃たれました。 【000】さん 8点(2004-01-06 14:01:23) |
9.語り尽くされているが、やっぱりマルコヴィッチが圧倒的な存在感で怖がらせてくれる。そのため、イーストウッド御大も目一杯がんばっている。基本的に大満足の出来だが、一つだけ疑問。どうしてイーストウッド御大にアクションよりも厳しくなってきたロマンスを入れるのだろう? そろそろロマンス抜きで出演させるべきだと思うのだが。 【恭人】さん 8点(2003-11-27 04:50:19) |
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8.頑固な役をイーストウッドが演じているのを見て、「この人も年取ったなぁ」と実感。内容はよかった。仕掛ける方も、守る方も、徹底しているのに、周囲の人間が楽観しすぎで見ているほうがハラハラしてしまう。 【あでりー】さん 8点(2003-06-05 20:55:04) |
7.やはり実力のある俳優同士の競演がこの映画の質を高めている。特にマルコヴィッチ演じる暗殺者はとても不気味で良かった。 【スマイル・ペコ】さん 8点(2003-05-29 19:48:00) |
6.一瞬、ゼメキス監督の映画かと(笑)老体鞭打つイーストウッドと冷酷なマルコビッチ、二人の駆け引きが本当に素晴らしかった。イーストウッドの大ファンですが、この映画はマルコビッチに軍配かな?空元気でなんだか情けないイーストウッドだから成立したような映画ですが。 |
5.護衛にブザマに引っ立てられていく大統領の姿がリアルでよかった。暗殺者(マルコビッチ)は精神改造させられたベトナム帰還兵を髣髴とさせる。イノセントな女性2人を殺害するシーンがなければ、観客の共感はかなりマルコビッチに集まっただろう。 【kappe】さん 8点(2003-04-18 11:46:17) |
4.よかったよー。私はこの映画好きです。あのホテル、ロサンゼルスのボナベンチャーでしたから、実際に行ってみると、エレベーターの横に近板に映画の原題とイーストッウッド、マルコヴィッチの名前が彫りこまれてました!感激!トゥルーライズとは別のエレベーターでしたよ! 【みんみん】さん 8点(2003-04-01 19:13:21) |
3.か~なりがんばてったね。悪役もジョンマルコビッチのハマリ役だったし。よかった。 |
2.あ~、これってウォルフガング・ペーターゼン作品だったのか・・・。知らなかった。公開当時、マルコビッチの事よくわかんなくて・・・ナンでー、こんなオレの知らない役者使いやがってー、って観てるうちに感情移入(笑)。犯人に心の中でエールを送ってしまった。うまいなぁこの人と関心。犯行動機(ベトナム帰還兵に対して云々のくだり)を犯人自らの口で説明させてしまうのは”話の通じる相手”効果が出て凄みを消してしまったように思うが、代わりにそれとわかるエピソードを加えるべきだったのでは?池で自作銃を見知らぬ男に向けて放った後の寂しそうな姿・・・。このシーンほんの一瞬なんだけど好きです。 |
1.これはイーストウッドの映画というより完全にマルコビッチの映画。ラストの暗殺予定会場での銃相手に孤軍奮闘する姿は巧さを感じさせる。ご老体イーストウッドのアクションも厳しいかな。 【チャーリー】さん 8点(2001-03-23 23:13:52) |