《改行表示》34.《ネタバレ》 過去の映画作品のパロディやオマージュをふんだんに挿入して誤魔化さなければ恥ずかしくて描けないような使い古された設定と展開ですが、そこまでこのプロットに拘っただけの事はあり大変面白かったです。 地に足が着かないで浮ついているが緩すぎない世界観が話の展開や登場人物のキャラクターを無理の無いものにして見易くしてくれていますし、この様に笑うために調度良い世界観を作品を通してキープして貰えるのはコメディ映画を見るに当っては非常に助かります。 監督の行き届いた演出に依る所が大きいと思います。 他のレビュアーの方同様、佐藤さんの絡んだシーンは非常に魅力的でした。 コメディパートでは、大根役者が下手に演じている事が面白いのではなく、演じる内容が面白くそれを村田のアクの強さで際立たせているといった感じで、見ていて大笑いしてしまいました。 騙されて演じているシーン、騙されていると気付かないで備後やギャング達と過ごしているシーン、騙されていたと気付いてからのシーンのそれぞれのシチュエーションに適した演技を大胆かつ微妙な加減で演じ分けているのは素晴らしかったです。 また、ゆべしの現場で屈辱を受け、雨が降る夜のセットのスタジオの扉を開け、現実の昼間の世界に出て行く後ろ姿が光の中に溶け込むシーンや、劇場で自分が写っているスクリーンを見て感極まってしまうシーンなどはとても印象的でした。 小日向さん演じるマネージャーがいつも村田の味方になっていたのも見ていて好感が持てました。 しかし、戸田恵子さんの役どころはいちいち面倒臭かったですし、高瀬と村田の会話はくどくて長過ぎるように感じました。 いっそ、「マジックアワー」というタイトルの拘りを捨て、その辺りのエピソードも変えてスッキリさせた方が良かったのではないかと思ってしまいました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-27 00:22:27) |
《改行表示》33.TV番組の宣伝で、三谷監督が「最高傑作です。」と言っていたが、まさに映画の三谷作品では最高傑作といえるだろう。 前作"有頂天ホテル"も大好きだが、有頂天ホテルは人物像の描写よりも、シチュエーションを重視していたような気がする。 それはそれで、場面ごとに笑えてよかったのだが、今回は前作よりもさらに深い人物描写がされていて、ストーリーに重みが増していた気がした。 加えて今作は、マフィアが絡んでくるので、今までの映画の三谷作品にはなかった緊迫感"生きるか死ぬか"があり、観客も手に汗握りながら見ることができると思う。 もちろん、ギャング映画ではないので、バタバタと人が死んでいく…なんていうことはないのだが。 設定としては、三谷監督お得意の"勘違いから巻き起こる喜劇"なのだが、今作ではあまり笑わせよう、笑わせようとはせず、人間の汚い部分や、どうしようもない性を描いていたように思う。 だけど、それでも人間という生き物が愛おしいという、監督の思いが伝わってきた。ラストはそんな監督の優しさにあふれたものになっている。 全編を通して、三谷監督の日本映画への愛情が伝わってきて、昔からの映画ファンの方にも見て欲しいなと思った。 可笑しくて笑って、そして人間ドラマに少し涙させられて。 笑いと感動のバランスが絶妙の、老若男女誰にでもすすめられる映画だと思う。 役者たちもいい仕事をしていたと言えるだろう。特に主演の佐藤浩市は、絶妙な演技を見せてくれた。 監督も言っていたが、彼の新しい引き出しを開けたのではないだろうか。 余談だが、各所で出てくる豪華キャストをチェックするのも楽しみの1つ。前作"有頂天ホテル"からのキャラもいたりと、サービス精神旺盛だった。 |
32.《ネタバレ》 前半はアンジャッシュの勘違いコント風。でもわかっていても面白いです。特に「カーット!」の下りは腹抱えて笑ってしまった。中盤から間伸びしか感は否めないですが、いい言い方をすれば、喜怒哀楽の「哀」の部分をきちんと描いていたからかな?(それは監督の心の中しかわかりませんが。)。凝縮させて短くすれば、すっきりしますが、いい部分は描けなかったと思う。「the有頂天ホテル」も同じ印象を得たけど、この作品の方がよりいい印象で終えました。三谷映画がもっともっと伸びて行ってくれることを望みます。 【やぶ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-10-04 09:00:31) |
31.勘違いの美学。人生、勘違いしている時が幸せなのだ。いい監督・脚本は役者を揺れ動かす。佐藤浩市の新境地を見た思い。 服装も最高。洋品店ばんざい。 【チューン】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-09-29 20:28:43) |
30.《ネタバレ》 これは文句なく面白い映画。公開前にテレビでやたらに宣伝しまくってて、ちょっと鼻についていたけど、これだけ面白ければ許してもいい気になる。しっかりした脚本に昔の名画の様々なテイストが詰め込まれてて、監督はじめスタッフの映画愛がたっぷりと感じられる。セットや小道具にも大変凝っていて見事なもので、どれもこれも映画が好きで好きでたまらない、映画のためなら手抜きはしない、という意気込みが感じられて、単なるコメディーではなく素晴らしいコメディー「映画」でした。リアルと非現実の中間みたいなセットやモデルガンなどの小道具が、劇中劇、騙す騙されるという展開の中でうまく使われていて、見ているこっちもその世界観の中に完全に引きずり込まれてしまった。コメディーの中の銃撃戦で、こんなに「危ない」とハラハラしたのは初めて、、、というか、むしろ普通の「映画」の銃撃戦よりハラハラしたかも。普通のコメディーではガンアクションも爆破シーンも多少ショボくても味として成立させることは可能だが、この映画ではストーリー上、現実以上に派手でなければ成立せず、それを見事に見せ切っているこだわりが、この映画の面白さを倍増させている。 【nobo7】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-23 01:24:02) |
29.面白かったです。みんないい味でよかったです。私の中では、ラジオの時間の次に好きな三谷映画になりました。 【カルーア】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-19 18:27:43) |
28.特に触れられてないがこれはどう考えても『知らなすぎた男』にインスパイアされている。12人の~もそうだが、三谷はやっぱり押さえるところ押さえてるな…。大好きなプロットだが、このプロットの面白い部分は佐藤と西田の最初のやりとりの場面のような「話は噛み合ってないけど脳内補完でお互いに噛み合わす」誤解のスパイラルで話しが進む部分にあるので、後半ストーリー映画に終始したのは残念。私は前述場面での「類稀なるユーモアのセンス」という西田のセリフで爆笑したが、こういう場面がもっと多ければ更に高得点が付けられたと思う。 【Arufu】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-05-03 16:46:36) |
27.《ネタバレ》 いや~、面白かったですね~。大いに笑わせてくれるし、きっちり感動までさせてくれる。佐藤浩市ってこんなオモロい役者やったんか!ナイフ舐め舐めやら、顔芸で、おいらはノックアウトされたぜぃ!三谷さん、元々脚本家なだけあって、本当に良く考えられた緻密なコメディだと感心致します。三谷さん、あんたは文句なしに日本のビリー・ワイルダーやで! 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-03 22:48:09) |
26.《ネタバレ》 この設定を、コメディのルールとして受け入れられるか否かが分かれ目でしょうな。いつものように“とりあえずの処置でしのぎつつ騙し通そうとする”話だが、かなり無理があります。しかし私は楽しむために受け入れた。途中で何度も「ちょっとこれは…」と挫けそうになったが、そのたびに、ルールなのだから、と言い聞かせ、ついに佐藤浩市が「これ、ひょっとして映画じゃねえな」と言ったときは、やっぱり受け入れていて良かったと思った。佐藤がいつこれを言うかを待つ映画な訳だけど、待って待ってじらされていた間も、その期待で楽しんでいたわけだし、それだけ“初主演”の高ぶりが大きかった佐藤の映画愛の強さの表明にもなっている。とにかく佐藤浩市がよくて、ナイフをなめるとこと、バーでの香川照之との場(仮面を剥がす演技)では、かなり笑った。臭い芝居が度胸に見えるの。寺島進が「銃撃戦の中でも笑いながら転がってました」と感嘆しながらボスに報告する。佐藤浩市って、こういうのが出来る俳優とは思ってなかった。見直した。役者ではあと、歌舞伎のほうではなかなかいい役をやらせてもらえない市村萬次郎がよく、この世界にはまだまだ眠らされている才能があるのだろう。ドラマは、細部の整合性の点ではちょっと粗く、この人の標準レベルに劣るかもしれないけど、それでも最後のスタッフの仕掛けが生きるとこで、なんか「良し」という気になってしまう。柳沢真一が佐藤浩市にセリフの臭さを直させる場を入れるあたりで、大筋が整えられる、こういうのが入ることで少しのブレは許せてしまう(それにしても若かったころの柳沢真一と谷原章介の相似に、色男の血脈を見いだすのは、さすが演出家の目)。今の日本でこの手のコメディが作られていることはとても貴重で、もひとつ、大きなセットで作られる映画も貴重になっている。それだけでも価値のある映画だ。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-16 12:14:54) |
25.《ネタバレ》 ベタな感じのコメディだけど、単純でおもしろかった。佐藤浩市の演技よかったなー。後半少しダレるので、100分くらいに収めてくれればよかったかな。 【十人】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-02-22 14:42:02) |
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24.三谷作品ってなんとなく敬遠してたんですけど、観て良かったです。ファンになりそうです。それと佐藤浩市さんに対する印象も大分変わりました。昔はもっとぶすっとした陰気臭い人だと思ってたんですけど、笑わせてもらいました。色々な意味で観て良かった。 【マリモ125cc】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-01-27 08:19:08) |
《改行表示》23.序盤少しもたついたけど、展開が転がり出してからは笑いが止まらなかった。 正に抱腹絶倒といったところか。 こいつは本物だと思った。 無駄にいい役者を使ってるところもいい。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-01-08 22:42:34) |
22.完璧な脚本に西田敏行が最高の味付けを加える。佐藤浩市と西田敏行のやり取りは何度も笑わせてもらった。最近の邦画のレベルの高さは目を見張る。・・・・何故この西田敏行が助演男優賞にノミネートされていないのか・・・。不思議だ・・・。 【あるまーぬ】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-01-04 03:41:30) |
21.《ネタバレ》 三谷幸喜監督おなじみの豪華キャスト揃い踏みによるドタバタマフィアコメディ。これは芝居か現実か―笑いと涙を織り交ぜながらいい意味で観衆を裏切っていく脚本、予測のつかない展開と意外な結末。2年前に映画館で観て以来ですが今回は中だるみを感じることなく引き込まれました。傑作。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 8点(2009-01-03 03:15:50) |
【ぐっすすっす】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-12-30 21:35:16) |
《改行表示》19.コントを見ても殆ど笑うことのない僕が映画館で笑ってしまった。 日本のコメディってこんなに面白いんだ! DVDも購入決定です。 この映画を観てからというもの、ナイフを持つと、佐藤浩市演じるデラ富樫の仕草をついつい真似してしまうようになりました。 【ボクマン】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-12-14 02:01:59) |
18.《ネタバレ》 特に前半の方は笑えて面白かった。村田(佐藤)が同じシーンをやり直すかのようにボスの前でナイフを舐めながら同じセリフを繰り返していたのにはかなり笑えた。後半は勢いが落ちていたように感じたけれど、許容範囲内だし、最後の方もそれなりに面白かったので良かったと思う。出演者たちはそれぞれに個性を発揮していて良かったし、全体的にみんな、舞台のようなセリフの言い方や演技に感じて、その辺りに三谷作品らしさを感じた。三谷幸喜の作るコメディはハリウッド映画でよくある低俗ネタのコメディとは異なり、そう言うネタを使わずに、人間ドラマをしっかりと入れつつ笑わしてくれるので素晴らしいなと思う。 【スワローマン】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-12-13 15:29:54) |
17.《ネタバレ》 序盤に同じ台詞を繰り返すシーンが面白かった 【osamurai】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-09-09 00:45:10) |
《改行表示》16.とにかく主人公の勘違いぶりにここまで笑うとは思いもしませんでした。 そもそも三谷作品でここまで笑うとおもいませんでした。 この人の作品ニヤリ程度の笑いは普通にあるんですけど げらげらはなかった。でもこれはげらげらでした。 話としては面白いかというとまあ普通なんですけどね。 【とま】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-09-07 21:50:34) |
15.何といっても佐藤浩市の熱演が最高!最初のほうは意外にも笑えるシーンが少なかったのでちょっと心配だったんだけど、物語中盤から怒涛の笑いの快進撃に大満足。豪華キャストで笑って泣けてちょっぴり感動の痛快エンタテインメント。今年公開の作品ではかなりの満足度だ。伏線の回収だとか、物語の整合性だとかは、もう最後辺りでどうでもよくなってくるほど。何にも考えずに楽しめる映画というのは、こういうもののことを言うんだね。 【ドラりん】さん [映画館(邦画)] 8点(2008-08-12 22:32:28) |