2.《ネタバレ》 大変面白かった。
今作のCGのレベルはびっくりするほどの高さ。音響と相まって実在感がものすごい。前作に少し残っていたモーションの軽さが主要なシーンではほとんど無く、重量感やモーションの不自然さが解消されて本物っぽさが段違いにあがっている。特別なシーンを特別な技術と特別な人材で丹念に作り上げた一品であろうことが想像できるから何となくグッとくる。
それとストーリーの良さもあるんじゃないかと思う。なんだめちゃくちゃじゃんかという面も確かにあるけど、あきらめないとかそういう台詞とキャラの行動がきちんと表現されているあたりが良いし、破壊可能な存在を破壊可能な立場で破壊者から守るという道徳観もやはりアメリカ的で良い。この辺はアメリカ像を勝手な解釈せずに見習った方が良い部分だと思う。
人間の武装と機械の生身がちゃんと勝負になっているっていう戦闘シーンもあれはアレで非常に良い。
それからIMAX版を観た。予想に反してちゃんと凄い。
スクリーンの大きさは普通の大型だったし(しかもビスタじゃないだろうか)、シートの傾斜もイマイチで頭が画面にかぶるなどの大問題もあったけど、IMAX撮影シーンの解像度と残像感のなさは特筆ものでソース自体の良さが十分に伝わる。通常のホールでは動きが追えないんじゃないかと思うような高速格闘で、前作のようなどんな映画館でも放映できるようにするためのスローモーションなどという甘さがない。
2009年6月現在、通常公開されているIMAXはどちらかというとその簡易版という印象が強いがBDのようなもので、同じような値段で同一タイトルが出ていればわざわざDVDを買う意味が消滅する様なもの。同じタイトルがIMAX上映されていれば通常放映は選ばない。
今回のIMAX劇場スタートがきっかけで、他館がさらにちゃんとしたIMAXを導入を検討してくれたらなぁ・・・などと思う。ただ、既存劇場の改修で導入するハードルの高さというのを感じた。そういう意味では109シネマズはがんばっているのかなとも思う(誇大広告ではある)。他館もいきなりフルスペックではなくとも徐々に高度な設備をしていってどこのIMAXがどこより凄いというような話題が普通になっていけばいいと思う。切に思う。今不備があるからといって、その批難で未来のIMAXの灯が消えるというのが最悪の展開だ。