16.《ネタバレ》 なんで弓矢を最後まで使い切らないのとか、死んだはずの山男はなんで生きてるのとか、色んな突っ込みどころを跳ね返すエネルギーを感じた。稲垣吾郎もなかなかのハマリ役。カヤに蛾がとまっていたりというようなちょっとした映像のこり具合も個人的には好き。ヤッターマンは最初の10分程で観るのをやめたが、この作品は同じ監督とは思えないほど出来が良い。三池監督はシリアスものの方が向いてるような気がする。近年つまらない邦画が多い中、こういうエネルギッシュな作品は評価したい。 【へろへろ】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-06-12 19:17:41) |
15.《ネタバレ》 これは素晴らしい!まず、視点で言えば間違っているかもしれないけど、撮影の行為そのものをがんばっていることにとても感心しました。実写でやれることはしっかりと実写で撮影を行い、殺陣もみなさんすごくがんばっていることに驚いてしまいました。とくに松方弘樹さんの殺陣芝居は本当に御見事です。すごく美しかったです。また、村のオープンセットを作り、家をまるまる一軒壊し、そして殺陣シーンを特殊な映像技術を使わず、正面切ってきっちり描いた姿勢には拍手を送りたいです。そして肝心のストーリーですが、平たくいえば超悪的な暴君を暗殺する為に集まった13人の男が約300人と暴君を殺す、というだけの話です。近代の複雑で空白恐怖症の日本映画界が陥っている詰め込み過ぎから背を向けるかのようなシンプルな物語に、ぼくは素直に没頭することができました。そこにあるのはただただ人のモラルとか道徳観。こんな超悪的な人間に日本を支配させるわけにはいかない、生かしてはおけない、おくべきではない!という気持ち。そこには普遍的な人が人たる所以の感情が漲っているので、強烈でなおかつ具体的な目的意識に強く共感し、没頭することができたのだと思います。それでも、でっかい壁状の木がどういう動力で、どういう原理で動いているのかとか、伊勢谷友介さんと岸部一徳さんの件とか、弓矢から殺陣への移行の理由とか、吹石一恵の一人二役意味ある?ていうかいる?など腑に落ちない部分は多々ありますが、それでもあの迫力あるアクションシーンを現代日本映画で見れただけでかなりの満足感を得られました。 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-12-20 09:34:09) |
14.ホラー監督が作成する時代劇の復讐作品なので、どんな演出があるか期待して鑑賞しましたが最初からエンジン全開で見せてくるので映画に吸い込まれてしまいました。悪代官もなかなか嵌まっていて邦画としては、本当に面白い作品でした。 【SAT】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-08-31 22:10:13) |
13.《ネタバレ》 監督が三池崇史だから、ポップなノリの時代劇なのかと思って観てみたら、これがどっこいもの凄く正統派。喋りも現代風でなく当時の言葉で喋っている感じだし、ロウソクの灯りだけで照らされたような室内の薄暗いライティングなど、日本家屋を実に美しく撮っていて本物らしさがよく出ていたなと思います。そんなわけで、三池さんの気合入った意欲作なんだなと察して真面目に見てたんですけど、山に生きる男、木賀小弥太はまさに三池映画らしい人物という感じで、棒で殴りつけてもへっちゃらだったりと、彼はユーモアを担当する役でしたね。特に岸辺さんをほるシーンは爆笑ものでした(笑)。もし、映画館で見てたら、手を口にあてて必死で笑いこらえてたと思うけど、家でのDVD鑑賞なんで遠慮なく笑かしてもらいましたわ。序盤でのエグいシーンの数々は確かに凄い。斉韶がいかに極悪非道な男かをこれでもかと見せつけ、そして終盤の一騎打ちへと続くので観客としてはいやがおうにも13人に肩入れします。もちろん、200人対13人なので、チャンバラメインでやるとどうしても13人が超人ぷりの強さになって戦い方のワンパターンさや非現実さを指摘する人も多いかと思います。ただ、あの気合の入りよう、そしてバッサバッサと切りまくることの爽快感が十二分に味わえたので、個人的には大満足です。それにしても、あれだけの傷を負ってたのに最後になって復活してくる山の男はさすがに不死身すぎるやろ!(笑) 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-28 21:44:26) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 オリジナルの印象の弱いキャラが強烈になり、しょぼい乱闘シーンが血まみれ泥まみれのバイオレンスな乱闘シーンになっていてすごく良かった。やっぱ三池監督はこういうのが向いてるなあ。ゼブラーマンとかヤッターマンとか忍たま乱太郎を撮ってないで、こういう作品をたくさん撮ってほしい。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-29 18:43:50) |
《改行表示》11.《ネタバレ》 美しい戦争、美しい殺し合いなんて存在しないんです・・・・ 延々と続く殺戮の映像が暴力の破壊性、虚しさを激しく伝えてくれます。また、忠義という「美徳」によって思考停止を余儀なくされ、視野狭窄に陥ることの恐ろしさを教えてくれる作品でもありました。 忠義に殉ずる事と、主君に無条件に従うことは同じように見えて全く違うものであって、主君たる座についたからその者を主君として仕えるというよりは、主君という座がありその座の存在に対し忠義を尽くすのが本当の姿なのではないでしょうか。 稲垣吾郎演じる殿様のような愚かなリーダーは、決してドラマの中だけに出てくる創作物ではないのだと思います。 【TM】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-14 00:29:40) |
《改行表示》10.《ネタバレ》 正統派時代劇という感じ。三池らしさが無いと言われるが、岸辺一徳さんのシーンや不死身の伊勢谷くんのシーンは三池らしさではないのか。入れない方が作品として収まりが良いところをあえて入れてくるのが三池。 刺客に暗殺されるほどの悪者で無いと納得できない殿役を演じた稲垣吾郎は、残酷性と幼稚さを兼ね備えた殿役を怪演。 殿様という育ちの良さと幼稚さ故の残酷性は彼のキャラクターだからこそ出せたものではないか。 殺陣は松方弘樹が抜群に上手い。この殺陣を見るために劇場に足を運ぶ価値はある。他の人も上手い人ばかりだった。 個人的には、色物も出来る古田新太がもう少しオイシく使われていたらよかったのにと少し残念。 【Sugarbetter】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-01-21 21:30:59) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 序盤から稲垣吾郎の残虐さや映像が強烈。ストーリーに意外性や新しさはないけど、討ちがいのある悪役なので最後までテンションが落ちなかった。合戦も迫力十分でお腹いっぱい。オリジナルは未見ですが、三池監督の良さは出てると思う。やはり邦画のエンターテイメントは時代劇だなぁ。 【ラグ】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-11-03 21:08:04) |
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8.《ネタバレ》 この映画の最大の魅力は稲垣五郎の怪演に尽きます。しかし他の要素が物足りないという訳ではありません。寧ろ、現代に作られた本格時代劇としては突出した殺陣、リアリズムと言えると思います。数十分に及ぶクライマックスでの殺陣の凄まじさ(特に松方弘樹にの殺陣には惚れ惚れします)、切腹シーンに代表される残酷描写のリアリズム、ここ数年の内にこれだけ気合入れた時代劇があったでしょうか?それでもこの映画の印象は稲垣吾郎が持って行ってしまいます。少なくとも私は見終わった後、只々稲垣五郎演じる斉韶のおぞましさが心に深く染み付きました。忠臣の斬首された頭を蹴鞠のごとく蹴り飛ばしたり、女子供を的に弓技に興じたり、一言では表せない超気持ち悪いあの食事シーンだったり、とにかく稲垣五郎のやることなすこと人非人過ぎて、知らず知らずの内に笑ってしまいました。人って余りに気味の悪いものを見ると笑うものなんですね。普段、清潔感のあるキャラを演じることが多い稲垣五郎だからそここれ程怖い悪役足りえたのでしょうか。映画って面白いですね。 【民朗】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-25 01:26:24) (良:1票) |
《改行表示》7.《ネタバレ》 最近疲れてたのでスカッとした。 ただ、武士道というのだろうか、命を賭して護りたいものとか、そして命を惜しまず戦いに挑む姿とか、どうしても納得することができなかった。その生きざまがかっこいいことは分かるんだけども、稲垣のように死ぬ時は、痛い!死ぬのが怖い!と嘆くものなのではないか。 切腹ってのも俺の感覚としてどうも納得できない。無理だろ、あんなこと自分でやるなんて。できるもんなの?やるやつばかじゃないの? |
6.《ネタバレ》 原作は知らないで鑑賞。あまり邦画は観ないのですが、映画の予告で観た「斬って!斬って!切りまくれぇー!!」に惹かれちゃいました。槍使い、爆薬使い、バッサバッサと切りまくる浪人(一人で50人くらい斬ってるんじゃないか)、野性味溢れるキャラなど各キャラの個性が良く出ていて、個人的にこういう設定が大好きなので、もうたまらんでしたね。序盤~中盤の刺客を集めるシーン、戦準備をするシーンなどの一つ一つの言い回しなどが「粋」な部分が感じられカッコ面白く、終盤の長い長い殺陣もとても迫力、臨場感が感じられ、軽快さがある某宇宙戦争映画の殺陣とは異なる良さがあるものでした。あと鑑賞前は心配でしたが、極悪お殿様ゴローちゃんが意外とハマっててビックリ。随分サイコなお殿様を演じてくれました。気になったのは13人目のご立派なものをお持ちのキャラが生きていたことですね。喉刺されて、腹斬られたのによく生きていたなぁ。 【とむ】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-10 13:58:09) (良:1票) |
《改行表示》5.《ネタバレ》 作品の出来としては6点。引くぐらい見事な悪である殿様を暗殺すべく立ち上がる13人の漢。状況説明や準備と合戦との尺のバランスが丁度良く、肝心の合戦内容も笑っちゃうような仕掛けや13VS200と言う戦力差を覆す無双パワーテンコ盛りで最後まで飽きずに見れました。 ラスト、首と胴を切られても『山育ちで治りが早い』と言う理由で復活した伊勢谷さんは、ラストの『この作品はフィクションです』のメッセージと相まって、純粋なエンタメ作品として見てほしい監督なりのメッセージと取れ、その潔さには好印象。 そして+2点の理由。はっきり言って私はCGや銃撃戦、ワイヤーを使った格闘等を入れた日本のアクション映画はアメリカの足元にも及ばないと思っている(勝負できそうなのはGOEMON位)。そこで本作はその土俵で勝負せず『殺陣』や『侍』『武士道』等アメリカには真似できない(できても似非モノ)日本独自の要素で勝負しているので非常に新鮮に感じた(印象としては武版座頭市や7人の侍のアクション部分を強調した感じ)。確かに『殺陣が単調』『敵に魅力的なキャラが少ない』『13人全員のキャラ立てが出来ていない』『みんな負け方が一緒』等改善点はあるが、それを差し引いても『ジャパニーズ・エンタメ・アクション』の1つの可能性を示した本作の存在意義は大きいと思う。 【ムラン】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-02 01:36:28) (良:1票) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 すごく面白い。 娯楽性の高い時代劇にして紛うことなき三池監督作品でした。だって十分格調高い映画にできそうなのに下品なおふざけを入れるのだから。特に中盤の伊勢谷友介と岸部一徳のアノシーン。本作はPG12指定ですが小中学生にどんな助言指導をしたらいいんだか・・・三池監督のクセを知らない人はどんびき必死。 でも自分は大好き。悪趣味な自分は稲垣吾郎の残虐っぷりをもっと観たいと思ったくらいで、監督らしさを観てニヤニヤできるのはファンとして嬉しいし、これからもこうあってほしいと思いました。 自分はこの映画を観る前に気になっていたことが二つあって、ひとつは「クライマックスの50分の戦闘シーン」が大きな宣伝文句になっていたこと。 「クライマックスどころか普通の映画の半分の時間じゃん、長げーよ、絶対飽きるって」って思ってましたが、あくまで「戦闘が始まってから映画が終わるまでが50分」であって実際乱闘が続くのは30分くらいのもの。血みどろで戦う姿に圧倒され、それほど長くは感じませんでした。むしろ映画自体2時間以上もあったの?と思うくらい時間を感じさせません。 ふたつめはタイトルにあるとおり刺客が13人もいること。 しかし実際にキャラ立てさせてあるのは13人中7人くらいで、それほど登場人物が多くて理解が大変というほどではありません。敵側も手下一人に焦点を当て、余計なドラマを極力排除したのも成功していると思います。 前半はほとんどがその登場人物たちによる会話シーンなのですが、これも役者たちの演技が素晴らしく飽きさせません。 マイナス点は最後の決着が個人的にあまり盛り上がらなかったこと、役名を画面に出すのなら顔のアップのときにして欲しかったことくらい。残虐描写が苦手な方以外に強く推薦できる作品です。 【ヒナタカ】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-10-01 18:45:25) |
《改行表示》3.《ネタバレ》 極悪非道の暴君を討ち斃す為に立ち上がった13人の刺客たち。この単純明快な勧善懲悪ストーリーが良い。とにかく吾郎ちゃん扮するバカ殿の狂いっぷりが凄まじく、そのあまりに常軌を逸した行動は、「暗殺」という非情な手段を用いる主人公たちに共感させるに充分。クライマックス、50分にも及ぶ血まみれの決戦は壮絶の一言(CG演出が雑だったのが残念)。斬ったら血が出る、という当たり前のことをきちんと描いており、最近の時代劇ではかなり頑張っていると言えよう。役所さんをはじめ俳優たちは皆素晴らしいが、コメディリリーフの伊勢谷友介だけは疑問。でもこれ、三池監督の趣味なんだろうな。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-28 20:12:03) (良:1票) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 いやー、これは良い! 近年の邦画大作のしょぼさを見ると、これだけのスケールを持ったアクション娯楽大作が見られるとは思えなかった。 序盤は粛々と、しかし緊張感を持ったままストーリーが進むが中盤以降は、もう切って切って切りまくる。もう、その辺にしときんしゃいって思っても斬りまくる。 爆薬もドカーン。罠ドーン。で、迫力満点。 相手側がもっと頼りになる用心棒(中ボス)を数名用意しといてくれればもっと盛り上がったんでないかな。敵は、誰も飛び道具持ってないし、弱すぎる。 13人が強すぎるのかもしれないけど。 13人ものキャラを描き分けろとは言わないけど、それぞれ得意分野で戦い方が違ったりするような工夫があれば、もっと良かったんでないかな。 薄い人もいたけど、キャストの顔つきもギラギラしてて良かった。 だが、やっぱこの作品でもっとも語られる役者は、稲垣吾郎だろう。戦場でただ一人涼しく冷たい顔したり、ヘラヘラしたりする姿は異様で良かった。 というわけでアクションに次ぐアクションと、セットの豪華さ、キャストの本気具合も相まって中々レベルの高い娯楽作となっており、俺は十分に満足した!! 細かい事はどうでもいいんだこういう映画は。 邦画にも娯楽大作を撮る力があったという事を知らしめる作品なのである。 俺はあんまり長いと感じなかったけど、 たぶん乱闘(チャンバラ)がクソ長いので、アクション嫌いな人は見ない方がいいです。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 23:24:10) (良:2票) |
1.《ネタバレ》 オリジナルとはまた違った感じに仕上げていました。個人的には今風の下手な泣かせを入れたような家族描写などは敢えていれずに徹底的に凄惨な出来事として描き切ったのは正解かと思います。語り口も基本、単純です。刺客たちが使命に突き動かされる動機の大事な描写に関しては稲垣吾郎演ずる暴君の狂気の所業をこれでもかと描き、その残酷性に対する客観的怒りが感じれば十分に伝わると思うので、刺客側のダラダラとしたドラマは極力描いてなく、あっさり風味なのもいいです。敵側も暴君以外に市村正規のキャラだけに集中して描かれるので無駄な描写もなくスッキリしてると思いました。そして脇を固める役者陣も万全で多くを語らず、存在感で語る役者なので素晴らしい。そしてクライマックスの戦闘はド派手で凄惨、血みどろになり後半は刺客も相手も疲れきって型もクソもなく無様に這いずり回って殺しまくるという地獄絵図ですが、そこのアクションは見応えがあり見入ってしまいました。特に松方弘樹の殺陣はまさに鬼の如き凄まじさなのに美しい・・彼の殺陣が再び大スクリーンで観れたのは個人的な喜びでした。基本はとても面白く堪能しましたが・・不満は、あの伊勢谷友介が演じる山男、まぁ侍を客観視するキャラとか『七人の侍』の菊千代的な役割なのでしょう・・彼の様々なシーンは完全にこの物語では浮いていますがそれは悪い浮き方と感じました。『三池的』センスの行使キャラでもある訳ですが、そういうシーンも悪い意味で浮きまくり(そこが狙いかもしれませんが)・・とにかく上手い効果が出てるとは思いません。ラストの奴の終わらせ方も『はぁ?』という感じで余韻がおかしなものになってしまいました。あまり嬉しいキャラではなかったです。あと指摘したいのが、作戦はいかに刺客側が周到な計略をし、待ち伏せの場所まで敵を導かせるという面白さもあると思うのですが、今回は計略は基本、博打の運任せで大雑把と感じて、ちょっと頭脳戦的面白さが欠けているのは残念に思いました。それが合わさりクライマックスの大殺陣になったらさらなる痛快さも生まれていたと思い惜しいです。しかしこのご時世にここまで血みどろでド派手な時代劇アクションを大スクリーンで存分に堪能できたのはやっぱり快感でした。 【まりん】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 16:00:48) (良:3票) |