1.《ネタバレ》 久々に百花撩乱の映像美を楽しみました。CGによるメルフェンチックの極致とも言えるサンクチュアリの風景、湖、深い森の峡谷の俯瞰、連なる山並みの美しい稜線、さらには「赤と白」を際立たせた雪とバラ、赤の軍旗と黒い甲胄など何処かリドリー・スコット監督にも似たカメラセンスを感じました。本作のルパート・サンダース監督もやはり英国出身とのことで妙に納得しました。▼其れにも増して、シャーリーズ・セロンの壮絶なまでの美しさと、心の奥底まで表しているような豊かな表現力に圧倒されました。特に、最後にスノーホワイトに刺された瞬間に見せた、あの哀れむような悲愁に満ちた眼の演技にはびっくりしました。つまり「今は、私を滅ぼして、貴女がこれから女王になるのだけれども、貴女もいづれは年老い醜くなって死んでゆくのよ!」と哀れんだ眼と感じたのです。さすがオスカー女優でした。この「自分自身の美しさ」を死ぬまで追い求める女性の気持ちの裏の「執念と嫉妬」を痛いほど感じたのは小生だけだったのでしょうか?▼それにしても、あの騎馬軍団の突撃と天秤式石投げ機による攻撃シーンは、黒澤明監督の「乱」の戦斗シーンを見習ったような素晴らしさでした。▼スノーホワイト本人の女優さんよりも、スノーホワイトの子役の女優さんの美しさにみとれてしまったのは小生のロリコン趣味??からでしょうか。