3.《ネタバレ》 なかなかの問題作でした。
私は怪獣ムートーに感情移入してしまった。
自然のバランスを守るなどという大義名分で、ムートーの子供たちを虐殺するシーン。
何様なんだろう、人間は。人間=自然なのか。
虐殺された子供を見て悲痛な叫びをあげる怪獣。
ゴジラのメタボ的造形はどうかと思ったが、動くとなかなかいい。
岩が動いてるかのよう。巨大さもいい。
日本のゴジラは最初、キグルミ感~平成になってフィギュア感が出て嫌だったが、
これはきちんと生物感がある。素晴らしい。
正攻法の凶暴さも出てる。凶暴さを出すために白目にしましたなどという安易な子供だましじゃない。
背びれが徐々に光ってエネルギーを吐くときのかっこよさ!
これも日本の平成ゴジラのようにサービス過剰、垂れ流したりしない。
ここぞというときに使う。そのかっこよさにトリハダがたった。
日本のスタッフはよく予算を口にする。ハリウッドは予算があるからねえなどと。
そんなもんは負け惜しみだ。仮にハリウッドに匹敵する予算をもらっても
日本映画人の映像感覚じゃこの迫力ある映像は無理だ。
ただ、多くの人が指摘してるのだが、怪獣たちは、いわば全編チラ見せ、寸止め攻撃なのだ。
ほんとにいいところで、やっと全部露出するという憎い演出。
日本ゴジラのモロ出しショーに慣れた人たちは欲求不満が爆発するだろう。
私は大いに気に入った。
モロ出しゴジラに飽々してたので。
次回は是非キングギドラをだしてほしい。
この技術でキングギドラを見ることができたなら!!!