1.《ネタバレ》 そんな時代に生まれた男女3人の(たぶん一冬程度?)を描いた緩いロードムービーであり、学生運動に情熱を燃やす右翼的な作品なのかなと思いきや、実はそうではない。女子高生の麗子はあの時代からすると少し突飛さを与える印象あるかもしれませんが、男子高生二人はまだ精神未成熟の凡人であり、普通のお子ちゃんだ。
そんな三人が学校放棄し、互いの思想が変わり枝分かれしてゆくさまを描いた、まあ確かに戦争を知らない時代に生まれた子供たちであるわけだ。
結果、しれっと現実世界へと戻っていた者、この世界でやっていくわとその世界に染まってしまう者、そして現実逃避と現実復帰を繰り返し行ってしまい、訳のわからぬままにエンディングを〆る事となった者。三者三様、いいんじゃないか しかし、紅一点の麗子、二人に置いて行かれて少しかわいそうだったかな。
一番記憶に残る人物とシーンは、途中三人をトラックの荷台でヒッチハイクをさせてくれたオッサンだ。
お約束のご褒美にと麗子のくちびるを奪い、そのくちびるを吸いまくり、チュウを終えた後の幸せそうな顔っていったらそりゃあもう。こちらまで十分その幸せ伝わりましたよ 彼こそ本作の裏のMVPだ。