15.《ネタバレ》 面白かった。丹下左膳は剣はめっぽう強いが、やさしい人柄に惹かれた。最初は殿様の弟は百万両の壺を追い求めていた。そしてやっとのことで百万両の壺のありかをつかんだ。にも関わらず、壺を奪おうとしなかった。壺を探す理由をつけて下街を自由気ままな遊びまわるところを選んだ。百万両よりも大事なものとは。。深く考えさせられた。 【ホットチョコレート】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-11-12 06:03:04) |
《改行表示》14.《ネタバレ》 ああ可笑しい、楽しい。 そして、ツンデレ二人が抜群に可愛らしい。 「負けてくれ」「いくらほしい」「びた一文負からんぞ」のやりとり!笑 こんな至極のホームコメディがこんな昔に作られていたとはねえ。 【kosuke】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-09-23 14:08:56) |
13.城の殿様でいかにも時代物で始まり、お家騒動にでも左膳が絡むのかと思わせといて、世話物の世界になだれ込んでいく。しかもこの左膳、家庭持ちだ。この落差を実感としてストレートに楽しめないのが現代人のつらいところ。ニヒルなヒーローと頭では分かっていても、それが空気のように・当然のようにあった当時、子どもの用心棒として駆けつけるおかしさは、現代よりも弾けたことだろう。いまの言葉で言えばパロディになるのだろうが、武張った「時代物」世界と人情の「世話物」の世界の硬軟が対になって存在するのは日本文化の基本で、なにも浄瑠璃に始まったものでなく、平安時代なら漢詩と和歌、いや、もともと日本語が漢字とひらがなで綴られること以来の両輪ではないかと思っている。だからこれ、単にパロディと言うより、もっと日本文化に根ざした、硬いものをすぐ軟らかく読み換えたがる性向がノンキな笑いとして結実した幸福な映画なのではないか。現存山中作品を見て思うのは、さぞかしサイレント映画は凄かったろうと思わせるリズム感だ。もう新たに完全なフィルムが発見される可能性は低いだろうが、そのときが来るまで10点9点は留保しておく。 【なんのかんの】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-27 10:23:25) |
《改行表示》12.山田監督の100選で視聴、丹下左膳のリメイクを観たり、山中監督の凄さは聞いていたが、観て納得。全てが秀逸であり、この年代の映画とは思えない。 フィルムの状態も良く、お宝を観たようだ。 【min】さん [地上波(邦画)] 8点(2012-12-13 19:53:35) |
11.《ネタバレ》 加藤泰監督の伯父としても知られる山中貞雄監督の現存する三本のうちの一本。戦前の時代劇とあって見る前は少し抵抗があったが、実際見てみると全体的に76年前の映画とは感じさせないほどテンポがよく、またフィルムの保存状態もビックリするほどよくて、とても見やすくて楽しい映画だった。丹下左膳ものの映画を初めて見たのだが、見る前に得た情報から抱いていた丹下左膳の個人的なイメージというのはもっと殺伐としたものだったが、この山中監督による左膳は実に人間味あふれる人物として描かれ、好感が持てる。話はなんの値打ちもなさそうな壷が実は百万両の値打ちのある代物だったことから巻き起こる騒動を描いたコメディーだが、ちゃんとペーソスも漂わせていて、これが映画に深みを与えているし、この映画が初めて見る山中監督の映画なのだが、なにかものすごく才能を感じさせる演出で、間の取り方のうまさや、カットとカットのつなぎによってテンポよく見せていくところなどは先ほども書いたがとても1935年の映画とは思えないほどで全く古びていない。それに完成度も高く、思わず唸ってしまった。出演者も当時、左膳を当り役としていた大河内伝次郎がおそらく今まで自分が演じた左膳のイメージと違うであろう(←今まで丹下左膳を見たことがないのでこういうことを言うのも失礼かもしれないが。)山中監督の描く左膳を見事に演じており、お藤(喜代三)との夫婦漫才のようなやりとりに笑わされ、またいなくなったちょび安を探しにいくシーンでは左膳の父性のようなものも感じさせていて素晴らしく、大河内伝次郎をこんなにいいと思ったのは初めてかもしれない。沢村国太郎も本当にいい味を出している。原作者の林不忘が左膳のイメージのあまりの違いにクレームをつけたというエピソードもある映画だが、立派に後世に残るに相応しい人情時代劇の傑作だと思う。本当に面白かった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-01-29 15:35:48) |
10.山中貞雄の現存3作の中で、一番好きな作品。テンポが非常に良い、シーンとシーンの繋ぎのカットも何気に意味を持つ。セリフにおいてもリフの効果がよいスパイスとなっている。話しとしてもわかりやすく、ユーモアと人情が各所に散りばめられている。 【円軌道の幅】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-27 09:33:19) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 笑わせてホロリとさせる、いかにも日本的な人情喜劇でした。喜劇といっても呵々大笑ではなくクスクス笑いを誘いますが、その方がよかったですね。 なにより、夫婦喧嘩のような左膳とお藤のやりとりがおかしい。喜代三さんはプロの俳優ではないようですが、逆に役者には出せない味が出ていました。全般的には、言動が噛み合っていないちぐはぐ感でおかしみを出しています。ただ、こればかりが多用されていたので、途中でしつこく感じてきました。一方、「十年かかるか、二十年かかるか。まるで仇討ちだ。」とか言っておきながら、七兵衛の仇に偶然出会ったりするのも、考えてみればおかしい。あるいは、壺を必死に確保しておきながら、百万両を探さず、あいかわらずノホホンとしているところとか。小市民的な喜びを描いているあたりも、松竹や吉本の喜劇に通ずるところがあるようです(源三郎が小市民かどうかは疑問ですが)。 絵としては、編集が旨い。これはやはり、いい映画に共通しているところでしょう。特に、家出した安坊を捜して左膳が矢場の内外を駆け回るところ。事前に矢場の周囲をちゃんと撮っているので、こちらにも左膳の動きがよくわかります。そしてカットのつなぎの素早く巧みなこと。あそこが一番印象に残っています。古い映画なので、台詞が聞き取りにくいことが残念。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-11-15 16:41:11) |
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【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-12-03 16:00:56) |
7.どきどきハラハラさせる映画。壺から目が離せなくなりました。 【がみがみ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-06 21:32:22) |
6.絶妙な間と緩さを持った映画です。題名からチャンバラ劇を期待すると肩透かしを喰らいます。人情喜劇劇をまったり楽しむ心の余裕が大事ですね。 【爆裂ダンゴ虫】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-23 08:35:13) |
5.《ネタバレ》 おそらく昭和初期の日本の時代劇映画で最も人気のあったヒーローの一人が丹下左膳だと思うようなことを何かの本で見たことがあるけど、この映画を観て解った気がします。テンポが良くて、面白かったです。役者の雰囲気も演技にしても現在の日本映画とはまるで違い、観ていて安心出来る面白さがあります。喜劇として、パロディ映画としても面白かった。やたら百万両の壺にこだわるところは笑ってしまいます。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-06-16 22:16:47) |
《改行表示》4.いや~、面白かった。シンプルで、テンポがよくって、素直に笑える。殺陣も妙に凄みがあるしね。・・それにしても、昔の江戸弁って、あんな感じだったのかな?軽みがあって、懐かしいような、人懐っこいような・・。特に、喜代三さんの、あの台詞回しというか、イントネーションは、味があって良かった。斜に構えているようで、人の良さというか、やさしさが、にじみ出てる感じ。芸者さんだったらしいけど、そこらへんの人生経験の深みと言うか、凄みが、あの存在感になるのかなあ・・。今の役者さんに、ああゆうキャラクターの存在感は、なかなか出せないだろうなあ~。 【せんぼう】さん 8点(2004-12-28 21:35:00) (良:1票) |
3.ひとつの壺をめぐるユーモアに満ちた展開。この展開の面白さは、映画にしかできない面白さだと思う。その意味で山中貞雄さんはすごい監督だ。また、こういうテイストの映画が、またこういう形式のユーモアが、おそらくは日本にしかなく、しかも日本人にしか通じないだろうところが、この映画の価値を高めている。ぜひ一度は見ておくべき作品。京都文化博物館で鑑賞したが、多少音声が聞き取りにくくて残念。 |
2.「壺」に纏わる「喜劇」と「子供」に纏わる「人情劇」が絶妙に絡み合うストーリー展開。山中監督の非凡な才能がはっきりわかる。言ってみれば、「ルビッチ」と「キャプラ」双方の魅力を併せ持っているようなものか。それだけに早死したのが惜しい。生きていれば「ワイルダー」と並び称されていただろうに・・・。それはさておき、作品の出来からして、これまでリメイクがないのは不思議。ハリウッドを中心にリメイクが流行っている昨今、これほど作品が何故ほったらかしになっているのだろう・・・、と思っていたら、「トヨエツ」主演でリメイクが決まったようです。名作の名を汚さないように頑張って欲しいものです。 【STYX21】さん 8点(2003-11-24 21:12:56) |
《改行表示》1.丹下左膳が人情味あふれてる 戦前ながらよくできている作品。 メーカーからセルビデオを取り寄せみましたが、逆手の話術もみどころ。 監督・山中貞夫のセンスに脱帽です。 【sangen】さん 8点(2003-11-22 15:40:52) |