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めし

[メシ]
1951年上映時間:97分
平均点:7.17 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
公開開始日(1951-11-23)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2004-02-03)【--------】さん
タイトル情報更新(2023-02-19)【イニシャルK】さん
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監督成瀬巳喜男
川端康成(監修)
キャスト上原謙(男優)岡本初之輔
原節子(女優)岡本三千代
島崎雪子(女優)里子
大泉滉(男優)谷口芳太郎
山村聡(男優)岡本隆一郎
杉村春子(女優)村田まつ
杉葉子(女優)村田光子
小林桂樹(男優)村田信三
二本柳寛(男優)竹中一夫
進藤英太郎(男優)竹中雄蔵(ノンクレジット)
田中春男(男優)丸山治平
風見章子(女優)富安せい子
浦辺粂子(女優)谷口すみ
長岡輝子(女優)
出雲八重子(女優)
滝花久子(女優)竹中すみ
花井蘭子(女優)堂谷小芳
音羽久米子(女優)金澤りう
中北千枝子(女優)山北けい子
三田照子(女優)
原作林芙美子「めし」
脚本井手俊郎(脚色)
田中澄江(脚色)
音楽早坂文雄
撮影玉井正夫
斎藤孝雄(撮影助手)
製作藤本真澄
東宝
配給東宝
美術中古智
録音藤好昌生
照明西川鶴三
動物
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8.《ネタバレ》 中年夫婦の件待機を描いた映画。盛りを過ぎた上原謙を面白くもおかしくもない亭主にしたところが上手い 亭主の言うこと成すことが癇に障る原節子の妻は思いあまって東京の実家に家出する。 羽を伸ばしてるようで、どこかで気が咎めている。心配。だから手紙を書くが出さない。 職安に行って仕事を探したりする。書いた手紙は離婚を仄めかす内容だったのかもしれない。 要は拗ねているのだ。もっと私にかまってよ、もっと私を見てよ。  猫と小林桂樹がいい。 夜遊びして平気で今夜ここへ泊めてと言う姪の里子をビシッと諫める時の言葉に この映画の肝とこの夫婦への監督の本音がある。 あの言葉を聞いた三千代は帰る決心をする。  大阪に訪ねてきた里子を三千代はだらしないと批判するが実家にいる時の 三千代だってドッコイドッコイ。 脱ぎ散らかした着物を杉村春子の母親がパッパと片付けるところにチャンとそれが出ている また着物をテキパキと片付ける杉村春子のさりげない上手さは絶品!!  三千代の悩みなど悩みではない。 世間の人は、そんな退屈な日々をそれぞれ鬱屈を抱えて、それを「そんなもんだよ」と やりすごしているのだ。今日明日の生活を懸命に生きている。 「めし」の心配の方がはるかに大事なのだ。  けっこうなご身分ですね。いい気なもんだお嬢さんは・・・・・・・ 成瀬のそんな冷ややかな皮肉が聞こえてきそうな秀作。
ひろみつさん [DVD(邦画)] 8点(2019-03-19 19:36:03)
7.《ネタバレ》 倦怠期の夫婦を描いた成瀬巳喜男監督のいわゆる「夫婦三部作」の最初の作品で、戦後それまで低迷していた成瀬監督がふたたび評価されるきっかけとなった代表作の一本でもある。成瀬作品をかなり久しぶりに見たのだが、成瀬監督らしい味わい深い映画になっていて面白かったし、それだけではなく、ちゃんと人間が生活しているという空気感も大切に、そして丁寧に演出されているところが良く、そういうところに成瀬監督のうまさを感じずにはいられない。結婚五年目の倦怠期を迎えた夫婦を原節子演じる妻の視点から描いているが、その心理描写もうまく、改めて成瀬監督は女性を描くのが本当に上手い監督だと感じさせられる。その原節子も平凡な夫との暮らしに何かしらの不満を抱いている所帯じみた主婦を演じていて、カリカリ、ピリピリした表情も見せるなど、小津安二郎監督の映画での彼女とは違った印象が残り、それが本作の中で効果的に使われているところなど、作風が似ていると言われる成瀬監督と小津監督の作風の違いもこの原節子の違いを見れば分かる。個人的には本作で原節子が演じた三千代という人物は今まで見た原節子が演じた役の中でも見ていていちばん親近感がわいたし、一般的に小津作品でその魅力が語られることの多い女優なのだが、成瀬監督もやはりそれとは別の魅力を引き出している。夫を演じる上原謙のダメ男ぶりもハマリ役で、こういう役が十八番のようなイメージの森雅之とはまた違ったタイプのダメ男を見事に演じていて、間違いなく本作は上原謙にとっても代表作と言っていいだろう。東京から家出してくる主人公夫婦の姪を島崎雪子が演じているが、彼女の芸名は「青い山脈」の原節子の役名をそのまま使ったもので、この二人の共演も見どころのひとつ。それにしても本作の主人公夫婦のような状況は現代でもじゅうぶんにあり得ることだと考えると夫婦というものはいつの時代もあまり変わらないものだと思わされるところもあった。「めし」というタイトルのつけ方も絶妙。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2017-02-11 18:33:39)
《改行表示》
6.何とも思い切った題名だ。「めし」つまりは日常生活そのものを意味するのだろうか。名女優原節子も、ここでは炊事洗濯に明け暮れる普通の女性、今まで見たどの原節子よりも所帯じみている。 私の子どもの頃はお米はスーパーで売っているものではなく、お米やさんからの「配給米」であった。だから1人でも家族が急に増えれば、「お米たりるかしら」と心配をしなければならなかった。(小学校の修学旅行は米持参だった) この炊事洗濯に子育てが加わり、日常生活は女は家事に男は仕事にと忙殺される。(この映画の主人公夫婦にはまだないが、それ故に危険度大) そしていつしか平凡な生活の中にある幸せが見えなくなってしまうのだ。 この映画は成瀬監督の映画だけあって、大上段に振りかぶってはいないが、倦怠期を乗り切る夫婦の姿がある。 
ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 8点(2011-08-05 15:32:29)(良:1票)
5.相変わらず成瀬巳喜男監督の描く世界には人間が生活している空気というものがあって良い。ごく当たり前のことのようだが、そういう当たり前のことを描くのには余計な描写やうるさい音楽や無駄な台詞はいらない。流石はこの監督はその辺のことがよく解っている。平凡な暮らしをしている夫婦の間に東京からやってきた夫の姪が入ってくることで二人の関係がどこかおかしな方へと進んでいく中で、原節子の見せる表情がこの作品のピリピリした空気に合っている。この映画は空気を感じて見せる映画だと思う。あの綺麗な空の下で生活している夫婦の感情を「めし」というタイトルで表すなんて、いかにもこの監督らしい。それにしてもどうしてこんなにも女性の心理を描くのがこの監督は上手いんだ?いつもながら感心させられる。
青観さん [DVD(邦画)] 8点(2007-09-01 12:50:32)
4.《ネタバレ》 「夫婦三部作」(『めし』『夫婦』『妻』)の中で夫婦の溝が最も浅い。どの夫婦にもあるだろう表には出ない些細な不満。そんなどこにでもあるような話に魅入らせてしまう成瀬はやっぱり凄い。なにげない会話が画面に映されたときの人の動き、目の動きが、なんでもないシーンをとんでもないシーンにしてみせる。女だから、妻だから、当たり前のようにこなさなければならないこと、我慢しなければいけないことがある。男にだってある。それをちゃんと見ていてくれる人がいなければストレスになるのは同じ。当たり前のことを当たり前にこなす毎日の疲れ、その疲れを癒してくれる言葉もなし、そのうえ自由気ままな姪っ子に対する嫉妬、、、。居心地の良い東京へ逃げ帰る。ここで登場する杉村春子と杉葉子がまたいい。何もかも解かっている母に甘える。夫の仕事を手伝いながら活き活きと主婦をこなす妹を見る。またまた登場の姪っ子に、同じように現状から逃げているだけの自分を見る。そこに夫が迎えにくる。「迎えに来る」という行動をして言葉以上のものを伝える夫。最後のナレーションはたしかにこの時代特有の価値観なのかもしれないが、夫婦の物語は普遍に満ちていると思うし、なによりも画面は今観ても新鮮で上質なのである。
R&Aさん [映画館(邦画)] 8点(2007-06-21 12:57:48)
3.日常的なものを描いただけなんだけど名作。上原謙が原節子を迎えに来たシーン。こういう再会の場面はやっぱりいい。言葉が少なめなのもGood。
バカ王子さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-14 19:07:44)
2.原節子のイメージが、若干変わりました。奥さんらしい態度、嫉妬に小言。なるほど、美人で他人から見るとうらやましがられる夫婦でも、こういう感じなんですね。この歳になるとわかるなあ。これが夫婦生活なんですね。最後は良い方向に向かっているけど、また繰り返すような感じもしました。まあ、それでも生きていかなければ、という事なんだろうな。「おい、腹減ったな。めし」って、言ってみたい。
パセリセージさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-13 23:38:27)
1.地味ながら情感豊かな良作だと思う。ただ、成瀬は女を撮るのに長けていたと聞くが、僕はその点では小津の方が上だと思う。本作での原節子は何かゴツい。強そう。今の時代こういう話を作るとフェミニストがうるさいんだろうな。良くも悪くも日本的な妻像ですね。
nothing-to-loseさん 8点(2004-05-04 03:01:11)
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 7.17点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
426.67%
526.67%
6516.67%
7723.33%
8826.67%
9620.00%
1000.00%

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