5.《ネタバレ》 今はDVDが廃盤になってしまって、なかなか見ることが出来ないが、VHSを借りて久しぶりに見てしまった。
近い時期に公開された「ワイアット・アープ」とよく比較され、「こちらの方が面白い」と評判の映画だが、それは多分、善悪をはっきりと振り分け、更にそれを強調しているからだと思う。カウボーイズは、より凶悪な殺人集団のように描かれ、ワイアットは、ジョシーに心寄せてはいるが、不倫までには至っていない。双方ともにちょっとずつ入っている補正がうまく効いている。
乾気を求めて療養しているにしては、まるで良くなりたい気の見えない、いわば死に(あるいは生き)急いでいるドク・ホリデイと、生まれた事を恨んでいるリンゴーという、微妙に対になった生死観を持つ二人をライバルのように描いて、その対決も魅せてくれる。その「早撃ちガンマン観」の取り入れ具合(早撃ちはこの二人だけというの)も絶妙だ。やはり、早撃ち対決は、西部劇の醍醐味の一つだ。
2020年追記
市長・ジョンクラムが兄弟たちに保安官就任を高乞う場面のあと、バージルの助けた顔に傷のある女性のカット、彼の火のような正義感を見てとれてさすががだと思った。彼は決闘の日にもただ武装解除するだけのつもりだったと言われているしね。
これを見た時期は正確な事件記録に縛られていたが、やはりそれをもとに作られた多少誇張された本作のドラマが感動的だ。ワイアットとドク・ホリデイの友情感や、途中でカウボーイズを抜けるシャーマン・マクマスターズかな?が良いね。
これは本当にDVD/BD化してほしいものだ。