24.《ネタバレ》 まるで、自分がその街にいるかのような気分にさせてくれる作品ですね。個人的に人気の無い夜中の街の風景が結構好きなので、とても楽しめました(何か、昼間よりもリアルな感じがするんですよね)。 ストーリー的には、パリの話が一番好きでした(「ベティ・ブルー」のベアトリス・ダルが中々すごかったです。)。後は、ヘルシンキの話の登場人物の名前がミカとアキって・・・・カウリスマキ兄弟じゃんw ジャームッシュのセンスの良さに浸れる2時間でした。 【TM】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-07 12:07:50) (良:2票) |
23.同時刻の地球の異なる場所をつなげるってアイデアで、それを夜に設定したのが洒落てる。せっかくいろいろな国を回るのに、昼の風景を見せない。そのために観光映画になってしまう危険から逃れられた。昼を陸とするなら、夜は海だろう。夜は一つの大いなるものの顔をいろいろな角度から見せてくれる。昼の会話がつまるところ社会の会話になってしまうのに対して、夜は人が組織を離れてしゃべり出す。人間という大いなるものが、会話を始める。一番ジャームッシュらしさが出ていたのはNY篇だろうが、パリ篇のリリシズムが、彼の別の世界の発見として嬉しかった。差別の問題を微妙に隠しながら、夜のせいでちょっと饒舌になっている運転手と客の会話。たぶん昼だったら遠慮してしまうような話題にも触れ、しかし別に偏見に関する論議が始まるわけでもなく、被差別者同士で共感し合うわけでもなく、あくまで運転手と客の距離が節度を持って保たれながら、そのちょっと饒舌になってる気配がいい。べたつかないんだけど不誠実ではない会話。そこでこの車内に満ちてくるのが、これが面白いんだけども、もう一振れすれば怪談にでもなりそうな神秘的な雰囲気なのだ。運転手にとって後部座席ってのは、密室で後ろから見られ続けていてもともと気味の悪いものだろう。しかもこの盲人の客は、見られている以上に何かを見ているようなのだ。NY篇が不完全な言葉を通してのコミュニケーションの物語だったとすれば、このパリ篇は妨げられた視線を超えてのコミュニケーションの物語ということになる。これを怪談めいた雰囲気を通して叙情性に持っていったあたりがツボ。楽しかった。そしてヘルシンキ篇で夜明けを迎え、個人の時間が消え、時計の針がただ時を消化していく退屈な昼の半球に入っていく。そう、この時間日本では昼の12:07というリリシズムのかけらもない時間なのだ。せめてその時刻に合わせてレビューを登録するのが、この映画に対する敬意の表明になるだろう。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-27 12:07:20) (良:1票) |
【紅蓮天国】さん 8点(2003-10-13 11:54:50) (良:1票) |
21.《ネタバレ》 《第2話:ニューヨーク》運転手と客が入れ替わり運転席助手席と並んだその構図がいと可笑しい。そして帽子が一緒と喜び絡むヘルムート。しかし、一緒じゃないと否定に必死な乗客ヨーヨー君。でもその前にもヘルメットだとかランプシェードだとかウケるツボはあったが、しかし、それより何より車をまともに走らせる事が出来ないドライバー、これはやばいでしょうや、だからその結果である乗り替わり。コメディと受け取りましたよ だってありえない話だ ナイスほがらかコメディだ。 《第4話:ローマ》一度目の鑑賞時にはこの人ウザったいな はよ終われ思うてましたよホント。しかし、も一度見直してみたいかなと思えてしまい、見直してみたのが正解だったのでしょうや、二度目の鑑賞にしてあの怒涛のキチガイトークにハマる。一方通行を逆走かますその破天荒っぷりにハマる。サングラスかけていたその理由にハマる。そして何より、一方的に始まり終わりを見せなかった懺悔話にハマる。彼はその件において、野菜も肉も断ってしまって一体何を食って生きているのか まさかクイズのように考えさせられるんだな いや、ホント馬鹿だな ハマる。カボチャと羊と義アネキ、神父さん大変お気の毒。 《第3話:パリ》だがしかし、盲人女性とコートジボワールの黒人ドライバー。このエピソードが一番好きです。盲人女性がベティ・ブルーのベティだったなんて事は後で知り、爆感動。 最後に、このオムニバス5話のドラマにおいて、まさか死などとは無縁だろと高を括っておりました。ところがどうして死者が数名発生。 ますば、神父さんがお亡くなりになりましたね 笑って申し訳ないです《合掌》 生まれたばかりのお子さんがお亡くなりになられましたね《真面目に合掌》 キュートな羊さんがお亡くなりになられたようですね 虐待ごめんなさいね《合掌》 ついでに、カボチャさんに対してもごめんなさいね《なぜか合掌》 とまあ、いろいろありましたが、全話全般に渡って流れる軽やかなリズムミュージック。これかなり耳に残りますね。話の雰囲気を邪魔しないバックミュージック、人少ない深夜感と胸の鼓動を存分に感じさせてくれる静かなBGM。音楽素敵です 実はホントあれが耳から離れない。カボチャと羊の話も頭から離れない。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2021-09-17 23:05:48) |
20.とっても好き。 たぶん映画の内容以上に、その雰囲気に呑まれて 高評価をつけずにはいられなくなっている部分もかなりある。 |
19.自分自身もすっかり大人になってしまい、深夜のタクシーに乗る機会も度々あるようになった。 大概の場合酔っ払っていて、繁華街から自宅までのせいぜい20分間程度の道のりなので、特に何があるということはないけれど、タクシーの中というものには独特の雰囲気があると思う。 その雰囲気は、全く見ず知らずの運転手と客との間に生じるその場限りの「空気感」によるものだと思う。 地球という惑星のあちこちで、全く同時刻にひっそりと織りなされたタクシー運転手と客らによる5つのショートストーリー。 ジム・ジャームッシュらしい淡々とした語り口で繰り広げられるこのオムニバス作品には、本当に何気ない人間同士の関わり合いにおける素晴らしさが溢れている。 それぞれのストーリーの登場人物たちが、その束の間の出会いによって、何かが変わったということは決してない。 ただそれでも、その一つ一つの出会いが、次の瞬間の人生を築いていくということを、この映画は、深夜の静寂の中でしっとりと伝えてくる。 とても良い映画だと思った。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-08-13 13:02:33) |
18.ジム・ジャームッシュという人は本作のように地球上の片隅で今夜も何処かの国の何処かの街で繰り広げられているであろう何気ない人間の営みや、街の片隅のごく普通の人々のちょっとした人間ドラマをつなぎ合わせて1つの映画として見せるのが本当に上手い監督だと思います。ある時はちょっぴり笑えて、ある時はちょっぴり観る者の心を響かせてくれる。この大袈裟じゃないところがいいですね。(ただしベニーニを除く。でもベニーニという人はこれでいいのだと思う…。)そして最終話、夜明けのヘルシンキのしんみりとした余韻と、それに続くトム・ウェイツの歌声もたまらなくいい。この映画は週末のオールナイトか何かでそろそろ夜が明ける頃に上映が終わる回で見ると素敵かもしれない。映画館を出るとちょうど僕もヘルシンキと同じ夜明けを迎える。そしてちょっぴり「ナイト・オン・ザ・プラネット」の世界に浸ってみるのもいいかもしれない。そんなことをふと思ったりしました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-19 21:49:47) |
17.《ネタバレ》 世界の町での普通の人々の会話が中心に展開されている。 というか会話だけで話を進めていく。 それにはタクシーの中を選んだのはなかなかセンスがあると思いました。 それにその話も人生の味わいが溢れていますね。 【飴おじさん】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-10-26 15:02:47) |
16.オシャレでセンスがいい作品。着眼点が素晴らしい。すべての話が面白いが特にパリが好き。あんな人の話を聞いたら自分が小さくみえた。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-08 23:38:43) |
【norainu】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-05-10 15:10:43) |
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【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-05 07:46:45) |
13.電話帳をおしりに敷いてるウィノナ・ライダー、かわいいなあ。 【ふぉんだ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-05 00:39:01) |
12.5人のタクシードライバー。5つの都市。5つの夜。“ヘルシンキ”のお話でタクシーを降りたあと道に座り込む男性に「おはよう」と声をかけるのが最後のセリフですよね。なんかいいなあこういうの。ジム・ジャームッシュの作品て何がどうとかじゃなくて、ただそこにあるものを描いてるんだけど、なんかいいよね。なんか。 【SAEKO】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-07 17:35:02) |
11.この作品の中では、第一話のウイノナ・ライダーさんとジーナ・ローランズさんのやりとりが良かった。 映画では女は添え物でつまらないことも多いのですが、ここでは違います。 ひとり対ひとりとして、丁々発止のセリフが実に楽しい。 迫力有る演技も印象に残りました。 そして、ロベルト・ベニーニーさんの話芸に思わず噴出したり。 次から次へと、とんでもないことばかり起こります。 しっかし、ジャームッシュ監督の映画は観てるだけで煙くなる~(笑) しゃれていてくすっと笑えるところが好きです。 【たんぽぽ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-08-24 12:48:20) |
10.登場人物は皆やさしい。終わってはじめに出てきた言葉がこれだ。初めのロサンゼルスでの話で、若いタクシードライバーの女、そして役者の仲介をしている女性が出てくる。初めは若い女の荒い振る舞いや暴言に辟易していたのに、会話を進めていくうちに女性の目は暖かい視線へと変わり、そして受け入れる。若い女の全てを受け入れてるわけではない、しかしその存在を認めたのだ。観ている僕らと、ジャームッシュの、視線は交わり繫がり、存在する人間を受容する。その他笑いもあり、涙もありで、あきさせない力強さは映画への興味を釘付けにする。ああ、ええわ、ジャームッシュ。 【K・T】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-07-20 19:11:45) |
9.ハリウッド的オチがなく、サラ~っと話が進んでいくのがよかった。どの話も短くすっきりとまとまっていて、飽きることなく一気に全部観られました。タクシーという一つのテーマでこれだけたくさんの話ができるってことに、単純に感心してしまいました。自分的に大道芸人の話が一番好きです。 【kaneko】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-16 11:11:42) |
8.話的にはどーってことないものが多いけれども、それでも飽きさせないのは全て同じ宅シーン出来事ではなく、世界中の5つの都市のタクシーの中で話が展開されていく、っていう設定だからだと思う。普段はタクシーなんて乗らないけど、こういうタクシーなら乗ってもいいかも(笑)。 |
7.タクシーと乗客、それだけの世界にも関わらず、飽きさせないのは脚本と演出のレベルの高さがうかがわせる。とぼけたニューヨーク、最後の物悲しい雰囲気で終わるヘルシンキ、おしゃべり運転手のせいで客,が最後にとんでもない目に会うローマ,ラストで少し笑ってしまうパリ、そしてウィノナ・ライダー演じる男勝りの運転手が出てくるロサンゼルス。各エピソードに味がある。 【クラウン】さん 8点(2004-10-23 23:38:58) |
6.私にとってジム・ジャームッシュの作品は当たり外れがはげしいです。でもこの作品は好き!オムニバスというのは短編小説みたいで退屈しないのがいいですね。ウィノナとジーナ・ローランズのLA編が好きです。ガムをクチャクチャ、たばこをスパスパしてるウィノナがかわいい。彼女はブスっとした仏頂面がよく似合います。ニヤリとしたのはパリ編。ベアトリス・ダルが盲目役で出てきたとき「ベティ・ブルー」と被ったのは私だけじゃないと思う。 【envy】さん 8点(2004-05-21 09:03:42) |
5.心躍る夕刻、盛り上がって、しんみり、夜半をすぎると狂態モード、明け方に反省…一夜飲み明かした精神状態の変遷を辿るようだ。でも全部同時間の出来事なんですね。 【番茶】さん 8点(2003-12-17 21:21:00) |