6.裁判制度のいい加減さ。そのために人生を狂わせ、破滅する人がいる。そういう重いテーマを、コメディタッチで軽妙洒脱に描いた手腕が見事。脇を固める様々なキャラクターと、彼らが織りなすエピソードの数々が、時に重く、しかし基本的には楽しく映画を盛り上げながら、物語をクライマックスへと導いていきます。それが実に上手い。まあ、クライマックスの法廷シーン(のアル・パチーノ)には、賛否両論あると思いますが(そんなオチでいいのか~との声も多いでしょうが)、この辺りはもはや、勢いでイッチャエ、てな感じですね。 【鱗歌】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-20 23:15:51) |
5.自分の不手際で二人を殺してしまった感情を上手く表してたアル・パチーノは凄いねぇ。。。『What are you talking about?』の連発ですがね。弁護士がメインなのでちょっとお堅い話かなと思いきやたまに見せる笑いが上手く混ざり合ってました。ヘリコプターで子供みたいに喚くパチーノとかトイレで仲間が大爆笑するシーンやレイフォードが担当した裁判はアホな奴ばっか。そして極めつけはラストのズラ。そ・・、そこでくるとはぁ~!!! |
4.《ネタバレ》 私は性悪説である。本作でアル・パチーノ演じる弁護士アーサーは、基本的に性善説に立ち、金にもならない人々の弁護に奔走しているわけだが、彼は何を求めていたのだろうか? 原題からすると、”真実の追究”より”社会的正義の妥当性”を求めているようにも感じる。もちろん両者が一致することもあるだろうが、現実の裁判でもどちらを優先するかという命題は重要だ。本作でもそのテーマをいくつかのエピソードに交えて訴えている。事務的な裁判制度に対する皮肉も込められ、なかなか秀逸な脚本だ。たとえば同僚のジェイが弁護した少年のエピソード。これは「少年の性悪説的真実」と「妥当性」との葛藤の結果が悪い方に出てしまった例だし、女装の黒人アギーのエピソードでは、黒人に対する偏見や裁判制度の非人道的面を訴えかけている(この件の結末は悲しいねえ)。もちろん映画の本筋であるフレミング判事の件では、真実と妥当性が一致した結果が出てくるわけだが、アーサーはこのとき、依頼人である判事よりも被害者女性の真実を優先させたわけである。クライマックスの熱弁を振るうシーンは、皆さんお書きの通り、溜飲が下がる思いである。ところで、映画のキャストを観ていると、なかなか凝っているね。窓の外で食事をしたり、法廷で銃をぶっ放す変わり者のレイフォード判事(ジャック・ウォーデン)は「十二人の怒れる男」で野球に行きたがっていた第7番陪審員だし、ジェイ(ジェフリー・タンバー)はTVシリーズ「ヒルストリート・ブルース」で判事役をやっている。出世がどうのこうのと罵られたバロウズ検事(クレイグ・T・ネルソン)は「ポルターガイスト」シリーズで有名だが、その後の作品で、軍人役や上院議員(エドワード・ケネディの役もあった!)などでちゃんと”出世”している(笑)。それにしても(←口癖(笑))時代の差を感じるのは、エロジジイ(ドミニク・チアネーズの好演!)が冒頭の交通事故シーンで自動車電話をかけていたところ!(今ならみんな携帯電話持ってるもんなあ) 彼のやったカール役は要所要所で重要なポイントだからお見逃しなく(微笑)。ところで、私は「そのうちジェイは死ぬだろうな」と思って観ていたが(←ちょっと最近のアメリカ映画に毒されてるね(苦笑))、アーサーが「彼は立ち直るよ」と言っていたのが正しかったようだねえ。ズラには笑ったよ(蛇足ながら彼は今禿げてる)。 【オオカミ】さん 8点(2004-05-22 13:06:49) |
3.アルパチーノはこうでなくては!と思います。筋書きは単純。でもこれこそジャスティスです。 【みんみん】さん 8点(2003-04-05 20:46:09) |
2.これだけやってオスカーを獲得できなかったA・パチーノが可哀相なくらい大熱演。基本的にこの映画は脚本とパチーノの芝居だけで見せ続けると言っても過言ではなく、ノーマン・ジュイソン監督の演出も少し大袈裟な気がしてストーリーに乗れなかった。とは言え、積もり積もったフラストレーションを一気に発散させたかのようなラストシーンは、こちらとしてもずっと胸の中でムズムズしてたものを取っ払ってくれたような爽快感があり、作り手の狙いは的を得ている。ジャスティス[=正義]の観念の盲点を鋭くえぐった、なかなかの力作サスペンス。 【チャーリー】さん 8点(2002-04-02 19:24:05) |
1.私も法関係の話はあまり好きじゃーないのですが、これは気に入りました。70年、80年って感じがグットきました。 【yozi】さん 8点(2002-03-31 19:50:43) |