28.リドリー・スコットらしい宇宙の映画だったと思います。彼の映画の中では少し地味なほうですが、「プロメテウス」の悲劇を考えたら今回の方向性で正解だったと思います。宇宙遊泳シーンも「グラビティ」より良かったように思います。ただ、明らかに不必要であろう中国事情を無理やりねじ込んである点と、そして「インター・ステラー」のようなドラマチックな展開が少なかった点など、若干エンターテイメント性に乏しいのが惜しい気もしました。(ドキュメンタリー風の良さもありますが) この映画は火星でのサバイバルがリアルに展開されますが、明るいキャラ設定のおかげであまり重苦しくなく進みます。このライトな雰囲気をどう考えるかで評価が変わりそうですが、実際問題として、究極の状況に陥った時には楽天家でないと乗り切れないと感じますので、これはこれで正解だったと思います。 特典映像で「適性検査」などが紹介されていて、宇宙飛行士各自の人間性や性格が紹介されています。できれば前述の中国のくだりをカットして宇宙飛行士としての資質などがわかり易く導入されていたら、楽天的である必要性などがより深く理解できて良かったように思います。 最後に、他の方と同様に日本名「オデッセイ」はまったく合わないと思います。どう考えても火星の人「The Martian」原題そのままのほうがシックリきます。 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-02 00:59:52) (良:3票) |
27.《ネタバレ》 いくつものミラクルに助けられているけれど、事故で図らずも火星に置き去りになった人が如何に地球に戻ってくるかを基本的に現実の科学技術を基にして描いている。 好感が持てるし、楽しめる。 よくできた作品だ。 宇宙遊泳シーンもなかなか良くできている。 少し前の作品「Gravity」のようなでたらめさはない。 しかし一点、極めていかがわしい部分がある。 中国のブースターロケットの助けを借りる部分だ。 NASAよりも中国のほうがロケット技術が進んでいるって言うのも、助けを借りるって言うのもプロパガンダだ。 恐らく巨大な中国資本が入っているのだろう。 内容にとってまったく不必要な中国がらみのシーンを金の力で無理やり入れたのか、ハリウッド側が媚を売ったのか知らないが、まったく無意味無駄な部分だと思う。 せっかく良い映画なのに、残念だ。 それにしても邦題、なんで? The Martian「火星人」という題名は映画の内容を明確に表している。 それを変える意味がわからん。 【称えよ鉄兜】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2015-11-25 07:52:06) (良:2票) |
26.《ネタバレ》 ストーリー自体は予告編から推測できる範囲を決して超えてはいないが、よくあるパニックアクションというよりも、最近はやりのサイエンスヒューマンドラマといったテイスト。宇宙飛行士の訓練というのは、想定されるあらゆるアクシデントに備える目的が大半と聞いたことがあるが、本作の主人公は出来過ぎなほどポジティブでどんな時もユーモアを忘れない、ある意味で苦難に挑戦する人間として理想の人物像であるところが本作の魅力のひとつだろう。また、主人公が植物学者というご都合主義はご愛敬としても、火星で生き延びるための科学的知見に基づくアイデアの数々(水の生成やプルトニウムを利用した暖房、16進法を活用した通信など)は、観る者の科学的好奇心を刺激せずにはおかない。そして、それらにも増して本作が最も魅力的なのは、火星に取り残された「たった1人」のために、予算やリスクを顧みず、あらゆる手立てを尽くそうとするNASAを始めとした人間達の奮闘である。こういった作品には珍しく主人公の家族は登場せず、地球で彼を待ちわびる群衆の表現も最小限であるにもかかわらず、鑑賞後に爽やかな印象が残るのは、終始流れる明るいオールディーズによるものだけではなく、1人の救出のために多くの人が力を合わせる「地球という素晴らしい星に私たちも住んでいる」という希望と一体感をわずかでも感じられるからかもしれない。 【田吾作】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-06-13 17:55:29) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 自分があの状況に置かれた時、おそらくとてもじゃないがあんなに明るく振る舞えないであろう。 マーク・ワトニーの示した、最悪の状況にあっても、明るさと強さを持ち、あきらめない心を持ち続ける事に強く心を打たれた。 大筋のストーリー自体はまぁ予想通り。 【チェブ大王】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-03-08 08:04:52) |
24.《ネタバレ》 アポロ13や(ここには登録されてないけど)サリュート7など、助けに行けない環境でのアクシデントに対する復旧劇って、結構好きだ。こういう時に必ずと言って良いほど描かれる描写がある。安全な管制側的な陣営が、現地にある部材と同じものを揃えて、その範囲で「方策」を実際に試すところだ。これの何がそんなに気に入っているのか自分でも不思議だったが、よくよく考えてみると、この実証主義的な心根がかつて技術者で製造業だった自分の琴線に触れるのかも知れない。 それと、その前のこの植物学者のいろいろなアイデアや実行力は凄い。最後に次のプロジェクト用のロケットから、色々なものを取り外した描写には笑ったが、先端をシートで被うってのはムチャじゃなかろうか?火星にも大気があるのだから、空気抵抗によるアンバランスで墜落したりするのでは?なんて思ってしまった。 でも、世界各国の人たちが一丸となって、彼の帰りを待っている・その帰還を祈っているという状況は、ドラマチックで気持ちの良い感動であった。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-11-29 22:45:57) |
23.最初見たときは「終始主人公のみの視点の方が面白かったのでは?」と思ったのですが 少し前にゼロ・グラビディがあったと知って しょうがないかも?と思いました。 【Donatello】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-07-17 01:18:32) |
22.《ネタバレ》 シビレた。宇宙モノの作品の中では、かなり好きなほう。 随所随所で、作品への作り込みの情熱が伝わる。丁寧。 生きることへの強い思いが伝わる、勇気づけられる映画。 『70億人が、彼の還りを待っている。』というキャッチフレーズだったが、鑑賞者の自分もその一人だと実感させられた迫真さだった。 ワトニーがMAVに乗り込み、ハーミス号に向け発射されるシーンは鳥肌が立ち続けた。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-04-02 01:20:03) |
21.《ネタバレ》 う~ん、面白かった。観てるだけで、強くなった気がするもん。確かにアメリカ人は強い。そして開拓者精神があふれてる。(でもそれは私的には、あの広い大陸とクルマ文化のせいもある気がするんだけど)(でも日本人よりはサバイバル能力あるよね~)何より火星に取り残されるのが、タフでクールでそしてワイルドなマットディモン。彼の知的な風貌と強靭な肉体から、火星からの帰還の話も何やら説得力が出てくるから不思議。他の役者なら、ここまで映画として成立したかどうか。でもアメリカの荒野を制したのと同じように、宇宙でも通用するのかどうか。でもまぁ映画なんだから、楽しまにゃ損、損。面白いぞ!! 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-09-10 01:51:14) |
20.予備知識なし、「火星」というキーワードだけ知ってて、鑑賞..映画としては、十分楽しめた..クライマックスなんかも、ハラハラどきどき..上手く創っている..ただ、冷静に考えると、ツッコミどころも、ご都合主義的展開も、散見され、面白いストーリーだが、秀作とまでは言えない..物語としても、今までの “無人島漂流もの” を宇宙に置き換えただけで..ちょっと頑張ってるかな~って程度..中国に よいしょ しているところも気に入らない..ストーリーが キレイ すぎる..そこが、物足りない... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-08-12 14:51:06) |
19.《ネタバレ》 ドキュメンタリーのように感じさせるのがリドリースコットの力量。そして彼らしく、宇宙を描く画はスバ抜けている。だからこその感情移入。そしてマットデイモンの存在感でこの映画の評価が上がる。ストーリー構成としてはだいたいこっちの想定通りに進むまさしくこれぞ予定調和なんだが、また言うけど絵作りの良さで引き込まれてしまう。火星の赤茶や宇宙船やローバーの意匠は良かったなあ。その宇宙的な絵構成で発芽した黄緑はあまりに美しくて愛おしくて心動かされた。 【タッチッチ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-06-18 14:37:34) |
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18.面白かったです。私の好きなマット・デイモンとリドリー・スコットのコンビと言うことでかなり期待が高かったけど、期待通りの出来でした。ところどころ難しくて私には理解できない説明的な部分もありますが、そこらへはスルーしても全く問題なしです。火星の映像は美しく、NASAの全問協力ということもありリアリティがあります。今回は2Dで観ましたが、レンタルでも3Dバージョンが出ているので、今度借りて観てみます。 【ぽじっこ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-06-05 11:27:55) |
【Yu】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-05-19 23:49:11) |
16.《ネタバレ》 娯楽映画の見本とも言えるような欠点のない良作。キャストアウェイやライフオブパイのような一人どこかに残されてからのサバイバル展開はいつも不思議と胸が熱くなりますね。そんでもってそこからの救出に至るまでの話の持って行き方がこれまた上手い。失敗を一回挟んでからの逆転劇はど定番なんだけど、わざとらしくなくて、素直に楽しめた。好き嫌いがあまり分かれない、誰でも満足できる映画だと思います。オススメ。 【ばかぽん】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-05-13 05:15:23) |
15.今回飛行機の中で何本か新作映画を見たのだが、これが一番面白かった。 敵が現れない映画にありがちな、無駄なシーンで眠くなるということはなく、次から次に問題が起こり、あきさせない作りは、 さすがはリドリースコットというところ。 宇宙、サバイバル、救出作戦という3大要素が見事に絡み合い、非常に面白い映画に仕上がっている。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 8点(2016-04-21 13:59:35) |
14.《ネタバレ》 思ったよりも展開が早く良いテンポで話が進んでよかった。 なんとか生きようと色々なアイデアを出していくのが印象的。 笑える点も多いのがグッド。 【とむ】さん [DVD(吹替)] 8点(2016-03-30 22:58:05) |
13.期待以上に面白かった。 さすがは、リドリー・スコット監督。 SF映画の礎を築いてきただけあって、ディテールの細かさや見せ方に至るまで SFとしてのフォーマットが洗練されています。それらを鑑賞するだけでも楽しいのに ここに息苦しいほどのサバイバルドラマが加わっているのだから、最初から最後まで目が離せませんでした。 主役のマット・デイモンの素晴らしい演技もさることながら、親近感というか、とにかく感情移入し易い。 生きる勇気や希望、そして人生に前向きになれる作品だと思います。 【シネマブルク】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-03-28 12:06:18) |
12.マット・デイモンが宇宙の果てに一人取り残された宇宙飛行士を演じると聞けば、やはり「インターステラー」での“マン博士”が記憶に新しいところ。 さすがにあまりに似通った役を続けてやるのは如何なものかとは思った。けれど、実際に観てみたならば、設定的に類似しているからこそ、キャラクター造形の明らかな相違が際立ち、敢えて同じ俳優が続けて演じたことに意味があったとも思えた。 そして、この映画の主人公役において、マット・デイモン以上の適役も他にいなかったろうと思う。 火星に一人取り残される宇宙飛行士を演じるにあたり必要な要素は、肉体的な逞しさと類まれなインテリジェンスだろう。更に今作の役どころにおいては、直面する危機に対して常にユーモアを保ち続けられる本質的な明るさと生物的な強さをも併せ持たなければならない。 また、映画の大半を俳優の“一人語り”で構成しなければならない特性上においては、ハリウッドにおいてもトップクラスのスター性が必要不可欠だったはず。 それらすべてを踏襲した俳優は誰か。そりゃあ、マット・デイモンしかいないというもの。 宇宙でのサバイバルという題材においては、先に挙げた「インターステラー」や、「ゼロ・グラビティ」、「アポロ13」など類似する過去の傑作は多い。 リドリー・スコットとマット・デイモンというハリウッドきっての一流どころが組んだとはいえ、そこにオリジナリティを生むことは容易では無いはずだが、今作の場合は、やはり原作が優れていたのだろうと思う。 火星に取り残された宇宙飛行士が植物学者で、農耕をはじめとする“創意工夫”を駆使して生き延びていく様は新しかったと思うし、その主人公が常に軽妙で軽口を叩きながら極限状態を過ごしていくキャラクター造形が、何よりも独創的だった。 追い詰められた時に、自らの状況を俯瞰し笑い飛ばし、ギリギリの状態から生み出された「工夫」によっていかにその場をやり過ごせるか。それこそが、人間という生物の真価だろうと思う。 この映画のラストは、主人公が未来を担う若者たちに「質問は?」と問い、彼らが一斉に挙手するカットで締められる。 どんな状況であれ常に未来に対しての一歩を踏み出そうとする勇気と希望に溢れたいい映画だったと思える。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-03-19 20:12:15) |
11.《ネタバレ》 明るいノリの火星サバイバル&救出作戦。危機的状況のなかで、人類の知性の結晶としての「科学」、人間文化としての「音楽」、人間らしさが集約される「笑い」と「チームワーク」のすばらしさをこれでもかとポジティブに描いた快作。マット・デイモン扮する主人公ワトリーはたびたび窮地に立たされるけれど、そこを科学と音楽と何よりもユーモア(とくにポテト畑壊滅の絶望的状況から立ち直らせるクルーとのブラックジョークのやりとりは感動的ですらあります)によって乗り越えていく。人種・宗教・国境による分断が強調され、分断を煽る人間が「指導者」面をする今の社会に対する強烈なメッセージであったと思います。ただ、一方で、あのリドリー・スコットが、なぜ、いかにもハリウッド映画という感じのラストの群衆シーンをわざわざこの映画に挿入したのか。あれ、なくても十分に話は作れるはずなのに。わざと皮肉でやってるとしか思えない。ただ、これが「群衆の醜悪さ」を描いた皮肉であったとすれば、映画自体のメッセージとも矛盾する。それから、ワトリーの家族が一切登場しない件。彼は孤独な人間であるからこそ、火星の孤独にも耐えたことができたのかもしれないけれど、裏を返せば、本作は、ふつう人間の可能性を根源とされる「家族」や「愛情」を敢えて描かなかった「人間賛歌」であり、その意味するところは実は深くて重いようにも思える。というわけで、鑑賞中はふつうに楽しく前向きになれるのに、見終わって考えると、実はこの映画のメッセージはもっと恐ろしいものだったのではないのかと思えてくる。そういう意味でのリドリー・スコット印。健在です。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2016-03-15 10:17:52) |
10.《ネタバレ》 終始淡々とした描写で物語が進行するので、これ本当にリドリー・スコット作品か? と思ってしまった程。 肩の力が抜けたかの様な飄々とした語り口が心地よく、磐石な映像の緻密さと相まって娯楽作として素晴らしい出来。 冒頭のマーズ・ローバーを使用した地球とのコミュニケーションの取り方は宇宙開発マニアならばニヤリとさせられる事必至。 マット・デイモンが途中で変な事をしだすのではないかと要らぬ心配をしてしまったのはご愛嬌。 どうせ見るなら大画面の映画館で観た方が絶対に良いと思います。 【たくわん】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2016-03-07 18:51:33) |
9.《ネタバレ》 ○嫌というほど流された予告編を何とか避けつつ鑑賞。○リドリー・スコット×SFでのイメージで見ると面食らうが、SF×サバイバルとして観れば面白い。多少コメディタッチでワトニーと一喜一憂できる感じだ。○近年のSF作品でいざという時に中国登場があったが、これもかと少しげんなり。映画の終わらせ方もどこか古臭い印象だった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-22 22:10:55) |