1.《ネタバレ》 チャリ版『マッドマックス2』あるいは『北斗の拳(実写版のほう)』。それ以外の適切な表現が思いつきません。使い古された世界観、超テキトー設定、やり過ぎゴア描写。全くもってB級映画のテンプレート満載です。ザ・安普請。ただ、見捨てておけない魅力があるのも事実。おそらくそれは、主役2人のキャラクターに起因するのでしょう。ひたすら真面目な主人公、明らかに可愛いアップルちゃん。主役2人のラブストーリーが微笑ましく、血飛沫ハラワタ飛び散る“汚らしい”世紀末バトルとのギャップに眩暈を覚えました。荒地の2人鬼ごっこ。いい雰囲気で見つめ合ってゲロ。妖精バットでタコ殴り、人体串刺しユニコーン。何んだこりゃ。でもいいぞ!クライマックス、血の雨が降り注ぐ中、パラソルの下で交わしたファーストキスは、極めて映画的な美しさに溢れていました。人とロボット。血は通わずとも、通うものがある奇跡。ああ、良い映画を観たなと錯覚するのです。鉄拳カウボーイや丸ノコガイコツ男、悪の親玉隻眼ゼウス。サブキャラクターも良い味出しまくり。美術は並かそれ以下、脚本は穴だらけながら、演出と役者の技量で一本勝ちなんです。愛すべきB級映画をまた一つ見つけました。