6.《ネタバレ》 スパイアクション映画だけど、サスペンス要素あり、ミッションクリアが主題ではないヒューマンドラマという感じ。
アナが自由を手に入れるまでの葛藤が描かれている。
一度足を入れたら、解放されるには「死」しかない・・・そんな設定で任務を遂行し、自由を手に入れていく。
一つ一つのシーンの意味が、回想的に描かれ、謎が解明していく描き方はとてもワクワクさせてくれました。
それと、意外とグロイ。
バンバン容赦なく殺していく、冷酷さが描かれています。
でもどこかリアリティがあります。
実際、スパイの世界ってあんな感じなのかなぁ、と思わせる現実味もあります。
このぶっ飛んでるけど、リアリティがあるというのが、この映画の魅力でもあるのでは。
また見たくもなるけど、ちょっと重いかなぁ。
ラストシーンは、とっても緊張感があります。
そして、助けた人はやっぱりこの人なんだ・・・とちょっと想像できました。
いやぁー、あんな世界ほんと頭良くないとつとまらんですね。
頭がいいというよの、賢いというか、駆け引きというかそういう頭が使えないとダメですね。
絶えず、「命の危機」という状況の中で生活するってすごいストレスだろうな。
普通じゃ無理だね。
同棲してた彼女は、アナにとってどんな存在だったんだろう。
休暇をとってモードとレストランで話すシーンがありますが、その時のアナは素のアナだったのだろうか。
スパイとして、絶えず自分の素性を出せない中で、モードと一緒の時は、素でいられた唯一の存在だったと思う。
食事中に、モードが話しかけるが、アナは上の空でいる。
でもモードはそれに対して、怒ることはしない。
アナの素性は知らないが、唯一の理解者であって欲しい、そんな思いにさせるシーンでしたね。
表向きは、モデルという華やかでキレイな世界、そしてその素性はスパイというとってもダークな世界。
このコントラストが、ドロドロしたものではなく、スタイリッシュな描写に変わります。
おしゃれなスパイアクション、そしてサスペンスもの、ヒューマンでラマものとして男女問わず楽しめますね。
こんな要素を見事に盛り込んだ、脚本がすごいです。
スパイ映画好きの私でも、見応えがあり、テンポもよく飽きさせない展開があります。
この映画の評価の良さを考えた時、スタイリッシュ、サスペンス、ヒューマンドラマ、スパイ要素を見事に盛り込めたところにありますね。
映像にもの言わせてる映画が増えてるなか、やはり脚本が最重要であるということを再確認させられました。