3.《ネタバレ》 覗き見願望を満たしてくれるという点では「裏窓」をしのぐのではないだろうか。はっきりいって後から振り返るとご都合主義だらけのストーリーなのだが、とにかく徹底的に科白と説明的なシーンを省いているため、観客は頭の中で場面と場面の間に何があったかうまくつながるように想像するよりなく、観ているときにストーリーの粗まで気を回す暇を与えていないのが作り手の勝因である。また、このレイチェル・ウォードをみて密かに1000ドルならばと思った方は多いのでは。ハードボイルドな展開と女優の魅力の合わせ技で出来上がったバート・レイノルズの会心作。ただ、彼女は役柄上さげまんなので、ラストシーンを見てもあまりハッピーエンドだとは思えず、この先、たいへんだろうな、などといらぬおせっかいな感想を持ってしまった。