8.《ネタバレ》 スポーツジム経営者が悪どい経営を暴かれそうになっての犯行。
コロンボが犯人に怒りを露にぶつけるのは珍しく『溶ける糸』以来か。
それほど嫌味で憎らしい奴として描かれているので、対決もそれだけ盛り上がる。
スタンフォードの電話は録音テープを利用して作ったものだったが、ジェシカに対して事務的なリアクションだったことから疑問を抱いたコロンボに見破られる。
その他にも革靴の跡、中華料理の出前、バーベルの重さ、スタッフォードの電話の内容など、細かい疑問や推理も見どころ。
このまとわりつくようなしつこさは、犯人が嫌な奴ほどおもしろい。
ユーモラスなシーンも散りばめられ、ビキニ美女にドギマギしたり、ランニングに付き合わされてヘロヘロになるコロンボが笑える。
ラストの決め手も論理的で、シリーズの特長がバランスよく味わえる佳作。