7.《ネタバレ》 女優陣が凄い演技合戦を広げる映画。淡々とした中で、寂れゆく世界を描いている。岡田まりこがいい味を出している。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 8点(2019-01-05 21:42:32) |
6.田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子、杉村春子、岡田茉莉子、めまぐるしく入れ替わり立ち替わり出てくるスターに見入ってしまった。なるほどこれだけの女優を自在に操るということは成瀬巳喜男が他の追随を許さぬ技だったのかもしれない。また、女の貫録を栗島すみ子というサイレント時代の大女優にみた。 |
5.男は宮口精二がゆすり屋で脇役を演じる以外ほとんど活躍しない。仲谷昇はまだ若く頼りなさそうだし、加東大介などはちょい顔をだしただけ、ほとんど全編が女優陣である。またその女優陣がすごい。主役をはるだけの女優さんが何人も一堂に会する。田中絹代の控えめでよくできた女中さん、芸者置屋つたの家の主人山田五十鈴、その娘ながら芸者を嫌いミシンの副業を始める高峰秀子、歯に衣着せぬ芸奴杉村春子、それぞれがそれぞれの役柄を見事なまでにこなしている。そして大御所栗島すみ子の存在感、これだけの映画は、時代が流れても映画史に永遠に残るだろう。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-09-17 22:05:16) |
4.《ネタバレ》 田中絹代、山田五十鈴、高峰秀子に杉村先生と若手の岡田茉莉子。そして凄まじい存在感を放っていた栗島すみ子って何者だ?、と思ったら、サイレント時代の大女優か、なるほど。よくこれだけの女優を集められたものだ。豪華な共演の数々を見ているだけでも楽しいが、そこは成瀬映画、これだけで終わるはずはない。本作の舞台となるのは芸者置屋、そこの女主人つた奴を中心とした物語だが、芸者というやや特殊な世界にあって、普通の人(梨花)をつたと並ぶ主人公にした効果が最後の方で現れる。置屋を買い取ったお浜から「芸者屋はやめて小料理屋を始める」と告げられていた梨花が、まだ何も知る由もなく三味線の稽古に励むつた奴、染香を見る目。それはこの映画を観ている者の目そのものだったはずだ。引き抜きの誘いを断ったのも、自ら去っていくのも梨花らしい行動である。梨花は彼女たちを救う事はできないし、今のところかける言葉もないだろう、ただひとつ、あのお饅頭に込められた思いだけで自分は胸がいっぱいになるし、素晴らしい映画を観たと思えるのだった。8点献上。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-06-08 18:31:50) |
3.《ネタバレ》 ヨーロッパとはまったく違う没落の様式とでも申しましょうか。女性的なのよね。映画としても女優展覧会のおもむき。でもやっぱ杉村が光る。電話で三味線の手を習うとことか、「芸者稼業はいいねえ」と言って、ジャジャンガジャンと岡田茉莉子と踊って吐きそうになったりするとことか、いい。あそこでふっと泣いた感じを出したりしちゃいけないのよね。あくまで生理的な吐き気だから、かえって無惨なの。田中はじっとしている役で、山田んとこに伺いに来て返事がないので立ちかけて、なんてあたりがいいね。山田はこういうのやらせると間違いがないし。元の旦那と会えなかったとこや、あの十万は手切れ金のつもりだったのよ、と言われるとこなど。シッカリ女のちょっと弱いとこをうまく突いてくれる。栗島は貫禄だけで見せているようでいて、面倒見のいいような・後半あっさり見捨てていくようなとこを嫌味なくやってのけるのだから、やはり大したものなのだろう。と、女優展覧会でありながら、ぜんぜん「ケンランと」ではなく、じっと沈澱してくるような手応えが成瀬の味わい。そこに、ヴィスコンティなんかとはまた全然違った、しかし日本ならではの没落の歌が流れている。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-01-11 10:12:57) |
2.時代の流れとともに、廃れかけた芸者置屋の諸問題の数々を絡めた日常の出来事を淡々とテンポよく描いて大変好感の持てるいい映画でした。なにしろ出ている女優さんだけでも豪華すぎて!・・・。こういう作品をテレビで簡単に観れるだけでも有難い世の中になったものです。 【白い男】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-01-24 11:52:08) |
1.《ネタバレ》 おそらく日本映画史上もっとも女優陣が豪華な作品だと思われる。田中絹代・山田五十鈴・高峰秀子・岡田茉莉子・杉村春子、そして往年の名女優栗島すみ子。これ撮影現場どんなだったんだろとか思っちゃうね・・・。高峰秀子でさえ若手扱いだし。内容もこういうちょっとにやにや見れる映画って好きです。 【バカ王子】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-06-16 23:30:27) |