4.《ネタバレ》 かなり硬派で、渋いストーリー。つまりは地味なのだが、退屈はしなかったし、個人的にはスリリングだとすら感じた。財政的に追い詰められ、仲間の信頼も失い、老獪な弁護士(この一癖も二癖もあるキャラクターが素晴らしい!)にこてんぱんにやっつけられる主人公。しかし多くの苦難の果てに、巨大な火柱がまるで罪を告発するかのように燃え上がる。公害という立証も難しい隠れた罪の大きさを、目に見えるように効果的に表現したあの場面は、終始鬱屈していたこの映画の空気を吹き飛ばすハイライトである。正義を達成した結果として残ったのは、たった14ドルとラジオのみ。それなのに満足げな笑みを見せるあのラストシーンは、いい。地味だけど、かっこ良すぎる。弁護士を頼むなら彼のような人に頼みたいと思う。一緒に働くのはごめんだが。